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理学療法士・作業療法士も知っておきたい2022年からの年金制度の改正
ご存じの方も多いかもしれませんが2022年から年金制度が変わります.
理学療法士・作業療法士って年金制度についてあまり知らない方が多いのではないでしょうか?
今回は理学療法士・作業療法士も知っておきたい2022年からの年金制度の改正について解説させていただきます.
2022年度の年金制度改正の4つのポイント
2022年度の年金制度改正で注目すべきは以下の4つのポイントです.
106万円の壁が変わる
60歳以上も働くとお得に
75歳から受け取り可能
DC介入年齢の引き上げ
これまでの制度を知らない方は何のこっちゃといった印象かもしれませんが…
106万円の壁
まず注目すべきは106万円の壁です.
この106万円の壁というのは,理学療法士・作業療法士が勤務する病院や施設の社会保険に加入するかどうかの壁となります.
収入が106万円を超えると社会保険に加入する必要がありますので,社会保険料を給料から天引きされるわけです.
106万円の壁の条件は以下の5つです.
所定労働時間が週20時間以上
雇用期間が1年以上
月額賃金が8.8万円以上
従業員が501人以上
学生でない
ちなみにここでいう月額賃金8.8万円以上には残業代・賞与・交通費などは含まれませんので,基本的にはあらかじめ決まっている賃金が8.8万円以上かどうかで判断されます.
また2022年10月から106万円の壁の条件として501人希望の病院・施設であったものが,101人以上の規模の病院・施設に代わります.
2024年10月からは51人以上の規模の病院・施設に対象が変わる予定となっております.
つまり病院・施設の規模は関係なくなるわけですね.
60歳以上も働くとお得に
現状の制度では60~64歳の場合には,賃金と年金の合計額が月28万円を超すと年金が減額されてしまいます.
この制度では60歳を超えてから働いても税金をもっていかれるばかりでばからしいという側面がありました.
今後2022年4月からは,年金の減額の基準が賃金と年金の合計額月47万円に引き上げられます.
今後は60歳を超えてから頑張って継続して働いても損することが少なくなりますね.
75歳から受け取り可能に
来年の年金制度の改定で話題となっているのがここです.
現状の制度では60~最長70歳まで繰り下げることが可能でありました.
今後は75歳まで繰り下げ可能となりましたね.
75歳まで繰り下げると年金額は84%も増額となります.
日本人の平均寿命も延びてますからね。
この改定は妥当だと言えるでしょう.
87歳くらいまで生きたら元が取れる計算です.
DC介入年齢の引き上げ
現在のDC加入年齢は原則60歳未満となっております.
2022年5月から企業型DCが70歳未満に,個人型DCが65歳未満に引き上げとなります.
個人型DCの代表的なiDecoの加入できる範囲が拡大したのは大きいですね.
今回は理学療法士・作業療法士も知っておきたい2022年からの年金制度の改正について解説させていただきました.
理学療法士・作業療法士は年金制度についてよくご存じない方も多いですが,年金制度を知らないと損をしてしまうことも多いでしょう.
2022年4月に改定される年金制度について最低限の知識を持っておく必要があるでしょうね.