臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士って中途半端?

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臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士って中途半端?

以前に比較しても臨床で勤務しながら臨床研究に取り組む理学療法士・作業療法士って増えていますよね.

最近は研究デザインや統計学的手法に関するわかりやすい書籍やツールも増えておりますので,大学などの研究機関に所属しなくても臨床研究が行いやすい時代になりました.

でも考えてみると臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士って中途半端だなと感じることもあります.

徒手的なスキルなんかは徒手的なスキルを追い求めている理学療法士・作業療法士に比較すれば劣る場合が多いでしょうし,大学の研究者に比較すれば研究スキルは劣るわけです.

今回は臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士って中途半端なのかどうかについて考えてみたいと思います.

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臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士の臨床能力は臨床家よりも劣る?

これは一概には言えませんが,臨床で勤務する理学療法士・作業療法士の中には,臨床研究を行っている理学療法士・作業療法士は臨床のスキルが低いと考える方もいらっしゃいます.

私自身はそうは思いませんが,徒手的なスキルを磨くことにお金をかけている方から言わせれば数字いじりばかりしている理学療法士・作業療法士というのは臨床能力が低いと考える理学療法士・作業療法士も少なからず存在します.

自身はその逆だと思っておりますが,百歩譲って臨床能力が低いとしても臨床研究に取り組んだことのない理学療法士・作業療法士に比較すれば,臨床研究を行っている理学療法士・作業療法士というのはガチ臨床の人より研究能力は優れるということは間違いないと思います.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士の研究能力や業績は大学教員よりも劣る?

一方で臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士の研究に関するスキルというのは大学教員よりも劣るかもしれません.

また業績という側面で見ても臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士の業績は大学教員に比較すると劣る場合が多いでしょう.

これを中途半端と考える人もいるかもしれません.

ただ考え方を変えると研究を専門とする大学教員の場合は臨床から離れる期間が長くなればなるほど臨床におけるスキルというのは低くなってしまうと思いますので,臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士は研究を専門としている教員に比較すれば臨床能力は優るということになります.

臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士の場合には,業績を追い求めて仕事をしているわけではありませんから,研究に関するスキルや業績が大学教員より劣るというのは当たり前といえば当たり前かもしれません.

 

 

 

 

 

 

 

 

橋渡し的な存在が必要

では臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士の存在意義ってどういうところにあるでしょうか?

一番は研究を生業とする大学教員と臨床業務を生業とする臨床で勤務する理学療法士・作業療法士との橋渡し的な役割を担うことができるといった点ではないでしょうか?

研究者は臨床から離れていると臨床のことに疎くなりますし,臨床で勤務する理学療法士・作業療法士は研究に関する知識を持っていない方が多いので,論文を正しく読み取ることも難しいことが多いでしょう.

そういった意味から考えると臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士はというのは数が少ないだけに非常に貴重だと言えるでしょう.

 

 

 

 

 

 

 

 

臨床でないとできない研究もある

また臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士の大きな強みは,臨床を通じて得られるクリニカルクエスチョンを多く持っているといった点だと思います.

教員としての勤務が長くクライアントと接する機会が少なくなると,臨床的に意義のあるクリニカルクエスチョンを想起することが難しくなりますからね.

 

今回は臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士って中途半端なのかどうかについて考えてみました.

結論としては臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士というのは決して中途半端というわけではないと思います.

むしろ研究者と臨床家との橋渡し役を担う存在として貴重だと思います.

臨床と研究を同時並行している理学療法士・作業療法士の皆様も臨床を継続しながらこそできる臨床研究に多く取り組めるとよいですね.

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