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理学療法士・作業療法士がクライアントのベッドに上がる時には要注意
病院にしても在宅にしても理学療法士・作業療法士がベッドサイドでクライアントに対して関節可動域運動や筋力トレーニングを行う機会は少なくないと思います.
ベッドサイドで介入を行う際に立ったままだと介入しにくいですし,クライアントとの距離が遠いと理学療法士・作業療法士が自身の腰を痛めてしまうということもあります.
ただベッドってクライアントにとっては大切なパーソナルスペースですのでいきなり理学療法士・作業療法士がベッドに上がってくると不快な思いをされる方もいらっしゃいます.
理学療法士・作業療法士がクライアントのベッドに上がる時には注意したいといったお話です.
ベッドはクライアントにとっての大切な場所
入院中はベッドというのはクライアントが唯一落ち着ける空間です.
また在宅でもベッドはクライアントの大切な空間であります.
理学療法士・作業療法士が当たり前のようにベットの上で関節可動域運動を行ったり,筋力トレーニングを行ったりするわけですがわれわれ理学療法士・作業療法士はクライアントの大切な空間にあがらせてもらっているんだといった認識が必要です.
理学療法士・作業療法士はなぜベッドの上に上がるのか?
ではなぜ理学療法士・作業療法士はクライアントのベッドの上に上がるのでしょうか?
まずはわれわれ理学療法士・作業療法士がハンドリングをうまく行うにはクライアントとの距離を縮めることが重要となります.
クライアントと理学療法士・作業療法士の間に距離があるとクライアントに適切な刺激を入力することができません.
また理学療法士・作業療法士とクライアントとの距離が遠いと,理学療法士・作業療法士自身が身体を痛めてしまうことも少なくありません.
腰痛の原因になったりしますよね.
こう考えると理学療法士・作業療法士がクライアントのベッドの上にあがって関節可動域運動を行ったり,筋力トレーニングを行ったりするのもある程度仕方ない気もします.
ベッドに上がる際にはしかるべき対応を
前述したように様々な理由で理学療法士・作業療法士がベッドにあがらざるを得ないことがあるわけですが,この際に目的をきちんとクライアントに伝えた上でベッドの上に上がるということが重要です.
実際には当たり前のようにベッドの上にあがっている理学療法士・作業療法士も多いのではないでしょうか?
「〇〇の理由でベットに乗らせていただいて良いですか?」と許可を取った上でベッドの上に上がった方が良いでしょうね.
ちょっとした一声ですが,相手の立場になって考えるとこの声掛けがものすごく大切だと思います.
クライアントもあくまで他人ですし,了承を得ることは本当に大切です.
仮に長年付き合ってきた友達だとしても許可なく自分のベッドに勝手に上がられたら嫌ですよね.
感染管理の面からはベッドに上がることは勧められない
ただ感染管理の面からは理学療法士・作業療法士がベッドの上に上がることは勧められないといった考え方もあると思います.
理学療法士・作業療法士がいろんなところでベッドの上にあがっていれば,ズボンというのは汚染されている可能性が高いわけですので,感染管理の面からはベッドの上にあがるのは避けた方が良いかもしれません.
特にコロナ禍においては理学療法士・作業療法士がベッドの上に合ったウイルスを他のクライアントのベッドの上に運んでしまう可能性も十分に考えられるでしょう.
ベッドサイドで対応せざるを得ない場合もあると思いますが,そういった場合にはズボンを履き換える等の対応も必要かもしれません.
今回は理学療法士・作業療法士がクライアントのベッドに上がる時には注意したいといったお話でした.
普段われわれ理学療法士・作業療法士が当たり前のように行っている行為ですが,この行為をきっかけにクライアントに不信感を持たれてしまうことも十分に考えられます.
理学療法士・作業療法士がクライアントのベッドの上にあがるときにはきちんと説明を行って承諾を取ってといった手続きをふむことが重要でしょうね.
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