専門理学療法士・認定理学療法士の更新には職場の理解が必須

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専門理学療法士・認定理学療法士の更新には職場の理解が必須

先日,新生涯学習システムの概要が明らかにされました.

現行のシステムにしても新生涯学習システムにしても専門理学療法士・認定理学療法士資格というのは5年に1度更新する必要があります.

この更新を怠ってしまうと専門理学療法士・認定理学療法士は失効されてしまいます.

ただ専門理学療法士・認定理学療法士の更新をするにあたっては職場の理解というのは必須です.

今回は専門理学療法士・認定理学療法士の更新には職場の理解が必須であるといったお話です.

woman leaning against a wall in dim hallway

 

 

 

 

 

 

 

専門理学療法士・認定理学療法士の更新

専門理学療法士・認定理学療法士の更新には現行のシステムですと症例レポート(10例)や関連する学会や研修会への参加によるポイントの取得が必要となります.

さらに新生涯学習システムでは,専門理学療法士・認定理学療法士の更新にあたって都道府県理学療法士学会での発表,ブロック理学療法士学会での発表,都道府県理学療法士会が発行する学術誌への論文掲載のいずれかを果たす必要があります.

専門理学療法士にしても認定理学療法士にしても分野や領域がありますので,職場の中で分野や領域と全く関係ない部署に配置されてしまうと更新そのものが難しくなってしまいます.

 

 

 

 

 

 

 

 

せっかく時間と労力をかけて専門理学療法士・認定理学療法士を取得したのに

場合によっては職場の理解が無いがために,せっかく取得した専門理学療法士・認定理学療法士資格を更新することができず失効してしまうという場合もあるでしょう.

残念ながら現在のところ専門理学療法士・認定理学療法士資格というのは診療報酬上のインセンティブが存在しませんので,職場の上司によっては資格としては軽視されていることも多いでしょう.

更新しても組織の収益には関係ないので,部署配置の際に専門理学療法士・認定理学療法士の分野や領域を考慮することはしないといった考えの上司も多いでしょう.

 

 

 

 

 

 

 

 

医師の場合を考えてみると

医師の専門医制度を考えてみてください.

精神科医が消化器外科にいくってありますか?

もちろんありませんよね.

医師と理学療法士ではもちろん話は別ですが,理学療法士の場合には医師と違って年度ごとに部署移動があることも多いでしょうが,部署移動が頻回に行われると,認定理学療法士・専門理学療法士の更新って個人の努力だけではどうにもならない部分も出てきてしまうのかもしれませんね.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全部署をローテーションする流れ

特に総合病院や医療機関に併設して訪問リハビリテーション事業所や介護老人保健施設を持っている施設なんかは,○年目までにすべての部署をローテーションするといった流れがあります.

まだ院内移動なら良いですけど,介護保険関連の施設を持ってる法人であれば,病院から老健やデイサービスにも移動があるでしょう.

認定理学療法士や専門理学療法士の分野・領域によって更新も難しくなる方もいるでしょう.

3ヶ月であったり,6カ月であったり,さまざまなクールでローテーションが行われるわけですが,若手理学療法士にとっては各部署を経験し,理学療法士としての視野を広げるというのは非常に意味があることかもしれません.

ただ認定理学療法士や専門理学療法士の更新を考えるとこのローテーションが問題になる場合も多いでしょう.

仮に更新のタイミングで認定領域に戻れなかったら,せっかくお金と時間をかけて取得した認定理学療法士・専門理学療法士も水の泡に消えてしまうわけです.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最終的には診療報酬上のインセンティブが無いことに尽きる

この話って最終的には最終的には診療報酬上のインセンティブが無いことに尽きますよね.

以前から話が出ている認定理学療法士・専門理学療法士の診療報酬上のインセンティブについては,先日のgeneの研修会の中でも半田会長は家庭内のルールを国のルールに持ち込むことは難しいと,診療報酬上のインセンティブ化が難しいことを明げいしております.

組織としては,認定理学療法士や専門理学療法士の更新よりも職場の風土,人員のバランスを優先するのも当然でしょう.

経営的なメリットが無い以上,組織バランスを崩してまで優遇する理由が無いわけですね.

あとは今後認定理学療法士や専門理学療法士がどれだけの実績をその職場で残すか次第でしょう.

認定理学療法士や専門理学療法士に組織にとって価値があると認められれば,部署移動についても考慮されることも増えていくと考えられます.

病院的には認定持っていようが持ってなかろうが理学療法士一人あたりの単位数は変わらないし,診療報酬も変わるわけじゃないといったところが一番ですよね.

 

今回は専門理学療法士・認定理学療法士の更新には職場の理解が必須であるといったお話でした.

新生涯システムに移行されると認定理学療法士・専門理学療法士更新のハードルも高くなります.

職場内でも部署移動によって認定理学療法士・専門理学療法士更新が難しくなる理学療法士が増えそうですね.

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