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理学療法士・作業療法士はクライアントからかけられる良い仕事に就いたねの言葉に違和感を感じる?
理学療法士・作業療法士であればクライアントから「あなたは良い仕事に就いたね」なんて言われる機会って多いと思います.
クライアントのみならず,親戚のおじさん・おばさんなんかからもこういったことってよく言われますよね.
今回は理学療法士・作業療法士はクライアントからかけられる良い仕事に就いたねの言葉に違和感を感じる件について考えてみたいと思います.
理学療法士・作業療法士がよくかけられる言葉
「給料もいいし夜勤もないし良い仕事につきましたね」
「これからお年寄りはどんどん増えるし,いい仕事に就きましたね」
「手に職があって安泰ですね」
理学療法士・作業療法士であれば,こんな言葉をかけられる機会は非常に多いのではないでしょうか?
給料も良い夜勤もないし良い仕事につきましたね
これは大きな勘違いですね.
給料は全然よくありません.
むしろ30歳を超えれば,一般のサラリーマンの方がよっぽど稼げます.
ただなんか医療職って高給取りといった世間的なイメージがあるんですよね.
夜勤が無いのは良いかもしれませんが,逆に言えば夜勤が無い分,夜勤手当を得られる他の医療職に比べれば極貧なのが理学療法士・作業療法士なのです.
残念ながらリハビリテーション病院なんかでは,臨床経験10年目で手取り20もらえていないといった方も少なくありません.
これからお年寄りはどんどん増えるし,いい仕事に就いたね
ここも大きな間違いです.
高齢者割合は確かに増加する一方ですが,既に地域によっては高齢者数そのものは減少に転じている状況です.
お年寄りが増えないということは理学療法士・作業療法士がサービスを提供する対象者も減少し,需要が少なくなるということです.
そのうえ,毎年1万人以上の理学療法士・作業療法士が誕生しており,特に理学療法士軟化は需要を供給が上回りつつあります.
養成校の求人だって減少に転じております.
手に職があって安泰
ここに騙された理学療法士・作業療法士も多いかもしれませんが,これだけ理学療法士・作業療法士が増えると手に職があっても安泰ではありません.
そもそも手に職があって安泰というのは,手に職がある人口が少ないから価値があるのであって,手に職がある人間が増えれば,ライバルが増え,その価値は失われていくわけです.
手に職があるというのは言葉は聞こえは良いですが,今や国家資格を持っているだけでは生きていけません.
看護師より給料が高いと思われている
これもあるあるですが,理学療法士・作業療法士って看護師よりも給与が高いと思われていることが多いんですよね.
大きな勘違いです.
夜勤手当はもちろんですが,看護師が不足しているような職場では看護師の方が基本給が圧倒的に高いといった場合も少なくありません.
理学療法士・作業療法士が先生と呼ばれるたりするためなのか,なぜか理学療法士・作業療法士の給与が看護師よりも高いといったイメージを持たれている高齢者が多いのも実際です.
今回は理学療法士・作業療法士はクライアントからかけられる良い仕事に就いたねの言葉に違和感を感じる件について考えてみました.
給料も高いし良い仕事に就いたねなんていわれるたびに,「なんだかなぁ」と思ってしまいます.
私自身は確かに良い仕事ですし,楽しい仕事だとは思っておりますが,「理学療法士・作業療法士は他の医療職種に比較してけっして給与は高くありませんよ」とすぐに否定してますが…
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