日本理学療法士協会の2021 年度年会費は減額されるのか?
2020年度の冬季賞与が支給された医療機関や施設も多いと思いますが,今年度の理学療法士・作業療法士の賞与は,SNSを見ても大幅にカットされたところが多かったようです.
中には給与までカットされるなんて医療機関も出ているから恐ろしいです.
そんな中で以前から議論されているのが日本理学療法士協会の年会費です.
コロナ禍に入ってからというものオンラインでの研修は開催されておりますが,事業全体としては縮小されており,会員の収入が減少していることを考えると会費も減額すべきだといった声が上がっておりました.
今回は先日の理事会で協議された日本理学療法士協会の2021 年度年会費の減額について考えてみたいと思います.
結論から言えば減額されない
日本理学療法士協会の2021 年度年会費は減額されるのかについてですが,結論から申し上げますと減額されません.
理事会の中で半田会長は減額に関して否認されております.
今年度行われた臨時総会において,従来徴収してきた会館積立金 1000 円を終了することが承認されたわけですが,今回話題として取り上げている減額というのはこの積立金とは別に,コロナ禍の影響をふまえ,2021 年度年会費の取扱いについて審議されたものです.
採決の結果は?
理事会での採決の結果ですが,減額に対して賛成6名,反対17 名となり減額をしないことが決議されました.
なぜ減額されなかったのか?
理事会で協議された内容についてもご紹介させていただきます.
費用と同様に収益も減っているため,減額できる金額としては最大 1,000 円と試算している
⇒確かに収益も減っていれば減額幅も小さくなるというのは納得できます
減額に賛成である理由は,会員へのサービスの低下として協会が示せる対応であると考える.ただし、eラーニングの無料配信などを実施しており,それがどの程度の費用なのかを明確に示すことができ,次年度も継続するなど,会員に示せれば減額はしなくてもよいと思われる.
⇒コロナ禍で理学療法士・作業療法士のオンラインでの学習が当たり前になる中で,正直なところ日本理学療法士協会のeラーニングってまだまだだと思うんですよね.比べてはいけませんがリハノメに比べると物足りなすぎます.
会員の心情を踏まえると,減額の一時措置は理解しやすいと思う.ただしwith コロナの時代におけるサービスの提供のための予算をしっかり確保する必要もある.減額をしないのであれば,用途を明示して理解を求める必要がある.
⇒これもごもっともですね,用途を明示していただければ会員の理解も得られやすいでしょうね.
減額する場合も収支に余裕があるわけではないことを丁寧な説明をしてほしい.また来年度もWEB 会議などをして予算の執行を適切にしていくというメッセージを付けてほしい.
⇒収支を明確にしていただければ納得する会員は多いでしょうね.
返金される金額のインパクトと今後の資金について考えると,1000 円の減額しかないのかという印象を持たれるのではないか.その資金をよりよい会員サービスの構築に向けて前向きに使用してはどうか.
⇒これも1,000円をどう考えるかですが,経済的に苦しい理学療法士・作業療法士にとってはたかが1,000円,さえrど1,000円なのではないでしょうか?そもそも1,000円をケチるようなら退会してますかね(笑)
減額よりは会員サービスの充実化を図った方が良いのではないか.今回の新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴い,オンラインを利用した研修会・会議の開催などが推進されたので,それを会員に伝えることができれば,よりよい情報提供に活用できるのではないか.ただし新入会員については減額キャンペーンができれば気分的にも違うのではないか.
⇒確かにオンラインでのシステムをもう少し会員に周知する必要はありますね.
減額という言葉のインパクトと 1000 円の金額が釣り合わない.恒常的な会費値下げを検討していくべきだ.
⇒上述したとおり,1,000円をどうとらえるかですね.
齋藤 昭彦/下田 信明 羊土社 2020年11月20日頃
今回は先日の理事会で協議された日本理学療法士協会の2021 年度年会費の減額について考えてみました.
結果的には減額されないわけですが,減額されないならされないで収支を明確にしていただき,余剰分の用途を会員に理解できる形でお示しいただきたいですね.
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