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訪問看護ステーションのリハビリ6対4問題 介護報酬改定は2024年の次回改訂が濃厚?
先日,来年度の介護報酬改定における訪問看護ステーションの人員配置基準に対して日本理学療法士協会・日本作業療法士協会・日本言語聴覚士協会が合同声明文を出しました.
この訪問看護ステーションのリハビリ6対4問題に関してはSNS上でもさまざまな形で取り上げられ,日本理学療法士協会・日本作業療法士協会は早々に署名活動を開始しております.
今回の介護報酬改定で約8万人の訪問リハビリ難民が出てくることが推計されますし,5000人もの理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が職を失うことが推計されているわけですが,問題となるのがこの改定がいつから行われるかといった点です.
今回は訪問看護ステーションのリハビリ6対4問題について介護報酬改定は2024年の次回改訂が濃厚ではないかといったお話です.
2021年度の介護報酬改定でメスが入れられる?
どこまで情報に信頼性があるのかは分かりませんが,日本理学療法士協会関係者からの情報では訪問看護ステーションからの看護師・リハビリ職の割合を6:4にする件に関しては,2021年度の介護報酬改定ではなく,2024年度の介護報酬改定からのスタートとなるのが濃厚であるといった状況のようです.
仮に2021年度からの改定となるとあまりにも準備期間が短すぎますよね.
場合によっては看護師を新たに雇用して対応する必要がありますが,このコロナ禍で人の動きも少なくなっている状況を考えれば現実的ではありません.
普通に考えても,2021年度の改定というのは無いと思います.
次年度の改定では2024年度には訪問看護ステーションの看護師・リハビリ職の割合を6:4にしますから,3年の間にしっかり準備してくださいといった改定となることが予測されます.
利用者に大きな影響が出るだけに
2021年度の改定となると利用者にも大きな影響が出ます.
急に訪問リハビリテーションを打ち切られると難民が続出することを考えても,2024年度までにスムースに移行できるように準備をして下さいといった改定が現実的でしょう.
最近の改定を見ても,今回のようなドラスティックな改定というのは診療報酬であれば2年前,介護報酬であれば3年前にまずジャブを打っておいて,準備期間を与えてその間に改定といったパターンが多いですからね.
2~3年間の期間が設けられればドラスティックな改定でもおおよそコンセンサスが得られる場合が多いですからね.
2024年の改定までに整備が必要
2024年といえば,国が目標とする地域包括ケアシステム構築年度の2025年度の前年度ですから,ちょうどよいでしょうね.
この年は医療・介護報酬が同時に改訂される年度でもありますし,ドラスティックな改定が行われることの多い年度でもあります.
今回で枠組みを作って次の次の改定(2024)で本格始動となるのでしょうね.
いずれにしても訪問看護ステーションを運営されている方々は2024年度の改定までに準備を進める必要があるでしょうね.
またこの枠組みが示されれば,訪問看護ステーションにおける理学療法士・作業療法士の求人や看護師の求人にも大きな影響が出そうですね.
今回は訪問看護ステーションのリハビリ6対4問題について介護報酬改定は2024年の次回改訂が濃厚ではないかといったお話でした.
いずれにしても訪問リハビリテーションに携わる理学療法士・作業療法士は,今後の新しい情報に目を向けておく必要がありそうですね.
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