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第56回理学療法士・作業療法士国家試験近づく 新型コロナウイルスに感染した場合,国家試験は受験できない?
冬を迎え第56回理学療法士・作業療法士国家試験までもう少しとなりました.
受験生の皆様はもちろん採用する側の医療機関や施設側も気になるのが国家試験における新型コロナ対策です.
新型コロナウイルスの第3波が拡大する中で,仮に国家試験の受験者が試験の当日に発熱したり,新型コロナウイルスに感染していたら国家試験を受験できないのでしょうか?
今回は第56回理学療法士・作業療法士国家試験が近づく中で,新型コロナウイルスに感染した場合,国家試験は受験できないのかどうかについて考えてみたいと思います.
厚生労働省からの通達
厚生労働省は受験者に対して,「他の受験者への感染の恐れがあるため,受験を認めない旨指導されたいこと」を令和2年10月1日に各理学療法士及び作業療法士学校・養成校へ通知を出しております.
通知には新型コロナウイルス感染症の罹患などに関する留意事項として下記の内容が記載されております.
第56回理学療法士国家試験及び第56回作業療法士国家試験の実施について
6.その他 -(10)
試験場では昼食時等を除き常時マスク着用の上,体調不良の場合は必ず申し出ること
6.その他 -(11)
次に該当する受験者は,他の受験者への感染の恐れがあるため,受験を認めない旨指導されたいこと
ア 新型コロナウイルス感染症に罹患し、入院中、宿泊療養中または自宅療養中の受験者
イ 保健所又は検疫所の指示により、試験日時点で自宅等での待機を要請されている受験者
(引用:令和2年10月1日付 医政医発1001 第4号通知文)
看護系大学協議会からの要望書提出
この厚生労働省からの通達に対して看護系大学協議会から厚生労働省に対して要望書が提出されております.
さすが看護師団体は動きが早いですね.
リハビリテーション学校協会は?
11月10日更新された,日本理学療法士協会の新型コロナ対策本部レターでは,来年度の国家試験についてリハビリテーション学校協会等の関連団体と慎重に協議していく予定であるとの方針が示されております.
今後受験者はどうすればよいのか?
まずは受験者は自身の対策として体調管理を行うことが重要となります.
アルバイトはもちろん,濃厚接触者となるような行動は試験前には特に注意が必要と考えられます.
新型コロナウイルスに感染して国家試験を受験できないなんて最悪ですからアルバイトを止めることも含めて安全策を取る必要があるでしょうね.
ただ新型コロナウイルスというのは,自分自身が罹患しなくても,自分の家族が新型コロナウイルスに罹患し,自らが濃厚接触者に判定される場合には,保健所の指示によって2週間の自宅待機が要請されることがあります.
現状の厚生労働省の通達から考えると,そういった場合には国家試験の受験が認められなくなることになります.
そのため受験者自身はもちろんですが,家族にも十分な理解を得ることが重要となります.
理学療法士・作業療法士って家族も医療従事者の場合が多いので,院内での集団感染とかそういったパターンで家族が感染といったケースも起こりやすいと思います.
理学療法士・作業療法士の国家試験は再受験できる?
もう1点気になるのは,仮に新型コロナウイルスに感染した,または濃厚接触者となり受験できなかった受験者は再受験が可能なのでしょうか?
残念ながら現在のところ厚生労働省からは救済処置は提示されていませんので,現状では再受験は難しいと考えた方が良いでしょう.
今回は第56回理学療法士・作業療法士国家試験が近づく中で,新型コロナウイルスに感染した場合,国家試験は受験できないのかどうかについて考えてみました.
現在のところ新型コロナウイルスへの感染というのはどれだけ気をつけていても感染しない方法というのは存在しません.
いずれにしてもリハビリテーション学校協会から厚生労働省に要望を出していただくとともに,厚生労働省も何らかの救済措置を講じてほしいですね.
就職が決まっていたとしても国家試験不合格で契約解除となりますので,国家試験不合格の上,就職先も無くなってしまうってきつすぎます.
一生懸命準備して受験できず,1年を棒に振る受験者がいないことを祈るばかりです.
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