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なぜ作業療法士だけ臨床実習指導者講習会をオンライン開催できたのか?
2020年10月の日本理学療法士協会の第8回理事会で臨書実習指導者講習会に関する議題が取り上げられました.
一部SNSでも話題となっておりますが,作業療法士会では既にオンラインで臨床実習指導者講習会が開催されております.
一方で理学療法士会の臨床実習講習会はというといまだに対面での研修会開催が必須となっており,一部の都道府県では今年度の講習会開催を見送る事態となっております.
今回はなぜ作業療法士だけ臨床実習指導者講習会をオンライン開催できたのかについて考えてみたいと思います.
臨床実習指導者講習会に係る日本作業療法士協会への抗議について (第8回理事会議事録より抜粋)
今回の理事会で臨床実習指導者講習会のオンライン単独開催について,日本作業療法士協会へ抗議および文書での回答を求めていることが報告されました.
臨床実習指導者講習会をオンラインにできない背景
なぜ臨床実習指導者講習会をオンライン開催できないのでしょうか?
指導者講習会を受講した理学療法士・作業療法士を増やすことは今後の臨床実習教育を考えても非常に重要だと思いますし,運営をスムーズにするために,オンライン開催をといった要望も都道府県士会から多く出されております.
これに対して以下のように回答がなされております.
臨床実習を厳しくするという件は,大阪の事件がきっかけであり,その件はまだ係争中である.
政治的な問題として国会に挙げられたという経緯もある.
そのためコロナ禍とはいえ,それだけを理由に緩和することはどうかと思う.
また講義ではなくディスカッションを通して考えを深めることが重要であり,意見の羅列ではいけないと思うが,日本作業療法士協会の演習はそのようなものになっていると認識している.
明日の組織運営協議会で意見交換を行いたい.
WEB開催でもグループワークは可能ではないか?
今回の講習会ではディスカッションを通して考えを深めることが一つの目的として掲げられているわけですが,WEB開催でもグループワーク自体は可能ではないでしょうか?
WEB 開催では意見交換ができないという意見もありますが,ZOOMなんかはグループワークの機能もあります.
これに対して以下のように回答がなされております.
講義部分の e-ラーニングは本会もかねてより要望していたが,厚労省から許可が出なかった.
また中央講習会を構築した方へ聞くと,オンラインがそぐわないという意見も 6 割ある.
質を担保できる WEB 開催の方法については検討したい.
日本作業療法士協会の臨床実習指導者講習会はなぜオンライン開催できたのか?
最も気になるのはなぜ日本作業療法士協会の臨床実習指導者講習会だけオンラインでの開催が認められたのでしょうか?
日本作業療法士協会の WEB 開催が承諾されたのは,日本作業療法士協会がそもそも行っていた研修についてなのか,全国リハビリテーション学校協会や本会と一緒に行っているものなのですが,これは三協会で行っている研修会であり,この点からすると日本理学療法士協会が主催する講習会がWEB開催されないのはなぜなのかますます疑問が残ります.
これに対して以下のように回答がなされております.
明確には分からないが,担当官が代わったことが影響しているかもしれない.
ただ日本作業療法士協会の実施方法がよいのかということは先ほど述べたとおりである.
危惧される臨床実習指導者数の不足
今年度,各都道府県の理学療法士会で開催されている対面研修では定員を満たしていないところも少なくありません.
この冬さらに感染が拡大すれば急遽研修参加をキャンセルする受講者も増えることが予測されます.
これでは臨床実習指導の資格を持つ理学療法士が増加せず,臨床実習自体が成り立たなくなるのではないでしょうか?
臨床実習指導者の数が不足するのではないかという懸念については,厚労省に導入の延期を要望していおりますが,不足することが明確になる段階まで判断は保留となっている状況です.
八方ふさがりの状況ですね.
今回はなぜ作業療法士だけ臨床実習指導者講習会をオンライン開催できたのかについて考えてみました.
担当官が変わったから作業療法士会だけ臨床実習指導者講習会をオンライン開催できたというのは全く納得できる理由ではないですよね.
日本理学療法士協会も会員が納得できるような形で早く手を打っていただきたいものです.
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