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オンデマンド動画配信サービスの充実で日本理学療法士・作業療法士協会,都道府県理学療法士・作業療法士会の研修会参加者が減るのでは?
ジャパンライム,株式会社geneとさまざまな法人が理学療法士・作業療法士向けにオンデマンドコンテンツ配信サービスを打ち出し,理学療法士・作業療法士の学び方もコロナ禍をきっかけに大きく変わろうとしております.
月額数千円の出費で学びたいだけ学べる時代に突入したわけで,経験年数の浅い理学療法士・作業療法士も手軽に有名講師の講義を受けることが可能となりました.
そんな中で心配になるのは日本理学療法士・作業療法士協会や都道府県理学療法士・作業療法士会が開催する研修会の参加者です.
月額数千円の出費であれだけ良質なサービスが提供されている状況ですので,日本理学療法士・作業療法士協会や都道府県理学療法士・作業療法士会が対面にしろ,オンラインにしろ研修会を開催するにはかなり良質な講習会を提供しないと参加する理学療法士・作業療法士はかなり少なくなるのではないでしょうか?
今回はオンデマンド動画配信サービスの充実で日本理学療法士・作業療法士協会,都道府県理学療法士・作業療法士会の研修会参加者が減るのではといったお話です.
オンデマンド動画配信サービス
このブログでも何度かご紹介させていただきましたが,複数の法人が理学療法士・作業療法士向けにオンデマンド動画配信サービスをはじめております.
コンテンツの質が非常に高い
私自身も複数社の法人が開設したオンデマンドコンテンツ配信サービスを利用してみましたが,いずれも有名講師による講義ばかりであり,コンテンツの質が非常に高いのが特徴です.
そのうえ,どのオンデマンドコンテンツ配信サービスもさらにコンテンツが追加される予定であり,今後が非常に楽しみな状況です.
残念ながら国公立大学の中にはこういったコンテンツ配信サービスの講師を引き受けることに制約があるところもあるようで,一部の国公立大学の講師はこういったサービスには登場しない可能性が高いです.
元々,民間のセミナーなんかも引き受けていなかった理学療法士・作業療法士ですね.
なんといっても利用料が安価
音楽業界ではサブスクリプションが新型コロナ感染が拡大する前から普及しておりましたが,定額で見放題というのはかなりお得感がありますよね.
現在のところジャパンライムなんかは100以上の動画コンテンツを公開しておりますし,geneでも100近い動画コンテンツサービスが配信されている状況です.
通常のセミナーであればセミナーの参加費用が10,000円をこえることも多く,それに加えて宿泊費や交通費といった旅費が必要であったことを考えると,月々数千円の利用料で動画コンテンツが見放題というのは,昔からしたら考えられません.
好きな時間に講義を受けられる
またオンデマンド動画配信サービスの素晴らしいのは好きな時間に講義を受けられるといった点です.
特に昨今は365日体制でリハビリテーションを提供する医療機関も少なくありません.
休み希望は月に2日までなんて制約の中で,休み希望をセミナーのために使って,残りの休日は全て平日休みなんて方も多いのではないでしょうか?
そういった中でこのオンデマンド動画配信サービスは平日の時間のあるときに講義を受けられますので,自分のペースに合わせて学習ができるといった点も魅力です.
移動にかかる交通費だけでなく,移動にかかる時間も節約できるわけですから,まさに現代に合ったサービスといえるでしょう.
日本理学療法士・作業療法士協会,都道府県理学療法士・作業療法士会主催研修会は相当な付加価値が必要
こうなると気になるのが日本理学療法士・作業療法士協会,都道府県理学療法士・作業療法士会主催研修会です.
そもそも日本理学療法士協会・都道府県理学療法士会主催研修会というのは参加費は無料のものから数千円のものまでさまざまですが,民間団体が主催するセミナーに比較すれば比較的安価に研修会に参加できるといった特徴があったと思います.
ただ動画コンテンツ見放題で月々数千円ということを考えると,日本理学療法士・作業療法士協会,都道府県理学療法士・作業療法士会主催研修会には相当な付加価値をつけないと日本理学療法士協会・都道府県理学療法士会主催研修会に参加する理学療法士・作業療法士というのはかなり少なくなるのではないでしょうか?
実技が中心のセミナーなど対面で無いと行えないようなセミナーで無いと厳しくなるのは間違いないでしょうね.
生涯学習プログラムにおけるポイントの価値
もう一つの注目は生涯学習プログラムにおけるポイント付与です.
日本理学療法士・作業療法士協会,都道府県理学療法士・作業療法士会主催研修会では参加に対してポイントが付与されますが,オンデマンド動画配信サービスを視聴したとしてもポイントは付与されません.
今後日本理学療法士・作業療法士協会,都道府県理学療法士・作業療法士会主催研修会が価値を見出すためには,やはり認定・専門理学療法士の社会的なインセンティブを整備し,ポイントに価値を持たせないとかなり研修事業自体が厳しくなる印象を持っております.
今回は日本理学療法士・作業療法士協会や都道府県理学療法士・作業療法士会が対面にしろ,オンラインにしろ研修会を開催するにはかなり良質な講習会を提供しないと参加する理学療法士・作業療法士はかなり少なくなるのではないかといったお話でした.
対面ならではもしくはオンラインでも日本理学療法士・作業療法士協会や都道府県理学療法士・作業療法士会ならではの価値を提供できないと,日本理学療法士・作業療法士協会や都道府県理学療法士・作業療法士会の主催する研修会というのはいずれ淘汰される可能性が高いでしょうね.
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