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病院・施設の掃除は理学療法士・作業療法士の仕事なのか?
先日,SNSで少し話題となった病院・施設の掃除は理学療法士・作業療法士の仕事なのかといった問題です.
病院の規模が大きいところでは清掃員が雇用されており,定期的に清掃が行われることが多いと思います.
ただ小規模な施設や病院では職員が掃除をするのが当たり前になっておりますので,理学療法士・作業療法士が清掃員として駆り出されることがあるようです.
今回は病院・施設の掃除は理学療法士・作業療法士の仕事なのかについて考えてみたいと思います.
職場を掃除するのは当たり前?
これは理学療法士・作業療法士に限ったことではありませんが,職場を自分達で掃除するのは当たり前のことです.
理学療法士・作業療法士として雇用されているわけですが,疾患別リハビリテーション料を算定することだけが仕事ではありませんし,自分の働くスペースを奇麗にするのは社会人であれば当然です.
大学教授であっても,社長であっても自分の働くスペースくらいは掃除するのは当たり前のことです.
そのためSNS上でも理学療法士が自分が使うトイレを掃除するのは当たり前だ,掃除が自分の仕事じゃないなんて考えるのは傲慢だなんて意見も出ました.
確かに,目の前にゴミが落ちていればきれいにするのが当たり前ですし,トイレが汚れていればきれいにするのが当たり前なのかもしれません.
ただこの理学療法士・作業療法士掃除論争というのはそもそも理学療法士・作業療法士が使用するスペース以外の掃除やゴミ拾いを含むものであり,論争になったわけです.
リハビリテーション部門外の掃除は?
今回話題となったのはリハビリテーション部門外の掃除です.
理学療法士・作業療法士の皆様は,理学療法士・作業療法士がリハビリテーション部門外のトイレ掃除や病院周辺のゴミ拾いを強いられるってどう感じるでしょうか?
病院が清掃業者を雇用するお金を惜しんで,理学療法士・作業療法士に清掃を担当させるわけです.
これって社会人として自分の周りをきれいにするのは当たり前といった議論とは話が違いますよね.
理学療法士・作業療法士が掃除をすれば,業務が滞る場合もあるでしょうし,クライアントへ理学療法・作業療法を提供する時間が減ってしまうかもしれません.
もちろん収益も減ってしまうことになりますし,いくら給与が安い理学療法士・作業療法士だとはいっても掃除要因として使うのはもったいない気がします.
まぁこういった病院に限って時間外にこういった掃除を強制したりとブラックだったりするわけですが‥
SNSなんかでは理学療法士・作業療法士も掃除くらいすればよいなんて意見が出ておりましたが,部門外の掃除を強制されるというのはあり得ません…
病院中のすべてのトイレを洗剤を使って1つずつ磨くわけですよ…
皆さんできますか?
理学療法士としてのアイデンティティの確立を
理学療法士の介護福祉士化なんていう話題を取り上げると,そんな自虐的な発言はやめてほしいといった意見も聞かれますが,こういった現状があるのも事実です.
悲観していても仕方ありませんが,やはり職場の中での理学療法士としてのアイデンティティを確立できなければ介護福祉士として扱われたり,清掃員として扱われたりということになってしまうのだと思います.
そもそも経営者がブラックすぎる場合もあるでしょうが…
今回はTwitterで話題となった病院・施設の掃除は理学療法士・作業療法士の仕事なのかについて考えてみました.
清掃員に成り下がらないように,職場内で理学療法士としてのアイデンティティを築く必要がありますね.
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