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都道府県理学療法士会の研修会は今後どうなるのか?日本理学療法士協会が認めるWebセミナーの要件とは?
日本理学療法士協会の2020年4月~9月までの研修会が全て延期・中止となっております.
都道府県によってもCOVID-19の感染拡大状況が異なりますので,都道府県理学療法士会の研修会がどうなるのかも気になるところです.
また都道府県によっては既に2020年度のWebセミナー開催に向けて準備を進められているところも多いと思います.
都道府県理学療法士会の研修会に関して,先日日本理学療法士協会から都道府県理学療法士会の生涯学習担当者宛に日本理学療法士協会が認めるWebセミナーの要件が通達されました.
今回は日本理学療法士協会が認める2020年度のWebセミナーの要件について考えてみたいと思います.
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に伴う学会・研修会等の開催形式の変更に伴う履修単位・履修ポイント付与の登録について
まずは日本理学療法士協会から都道府県理学療法士会の生涯学習担当者宛に通達された単位・履修ポイントの付与についてみていきたいと思います.
新人教育プログラムにおける履修単位、生涯学習における履修ポイント付与の対象とする場合は、以下の要件を満たすこととする。なお、当該措置は 2020 年度のみとする。
また、新人教育プログラムの履修単位については、「新人教育プログラム運用の手引き」に準じていることとする。
1.学会参加・発表について
下記の対象においては、要件を満たしていれば、開催形式を問わず、履修単位、履修ポイント付与の対象とする。
【対象】
分科学会、ブロック、都道府県理学療法士会が主催の学術集会・学会
【参加ポイントの要件】
① 参加の確認ができること
参加受付等で、その学会への参加が確認できること。
【発表ポイントの要件】
上記、参加ポイントの要件に加えて、下記の要件を満たしていること
① 双方向による質疑応答等の疎通が可能であること
座長と発表者、参加者等による意見交換が可能な環境が保証されていること。
※双方向による質疑応答等とは、チャット機能や掲示板等による意見交換(質疑応答)を
含む(学会当日に限らない)。
※誌上開催のみの場合は、対象外とする。
2.研修会の参加について
下記の対象においては、研修時間、講師要件等を規定した「研修会認証規程」に準じ、かつ
以下の要件を満たしていれば、開催形式を問わず、履修単位、履修ポイント付与の対象とする。
【対象】
協会、ブロック、都道府県理学療法士会が主催する講習会、研修会
【要件】
① 参加の管理ができること
対面研修会と同様に、入退室管理ができること。
② 双方向による質疑応答等の疎通が可能であること
対面研修会に準じて、講師と受講者の質疑などの双方向のやり取りが可能であること。
※双方向による質疑応答等とは、チャット機能や掲示板等による意見交換(質疑応答)を
含む(研修会当日に限らない)。
3.講師、座長、シンポジスト・パネリスト等
下記の対象においては、以下の要件を満たしていれば、履修ポイント付与の対象とする。
【対象】
協会、分科学会、ブロック、都道府県理学療法士会が主催の学術集会・学会、研修会
【要件】
① 上記、1の発表ポイントの要件、2の研修会における要件の中で担当する各役割であること
4.論文・学会演題の査読について
下記の対象においては、以下の要件を満たしていれば、履修ポイント付与の対象とする。
【対象】
分科学会、ブロック、都道府県理学療法士会が主催の学術集会・学会
【要件】
① 査読の実績があること
※査読した内容の論文掲載有無、発表有無は問わない
日本理学療法士協会が認めるWebセミナーの要件
今回の通知は都道府県士会宛ですので参加者側より運営側にとって大切な情報です
今回通達された日本理学療法士協会が認めるWebセミナーの要件ですがいかの2つの要件が重要となります.
①参加の管理ができる
②双方向による質疑応答等の疎通が可能である
この2つの要件です.
①の参加の管理に関してはどの会員が時間内にセミナーに参加したかといった管理ができるかどうかといった点です.
ZOOMなんかのチャット機能を使えば簡単にできそうですが,当然ながら都道府県理学療法士会から講師とは別に参加者の参加を確認するスタッフを配置する必要があります.
またポイントは②の双方向による質疑応答の疎通が可能であるといった点です.
つまりe-learningのように動画を流して終わるといった一方向性の講義では履修ポイントの付与が認められないということになります.
都道府県士会主催研修会がオンラインになるメリット
新型コロナウイルスの影響のみならず今後を考えると都道府県理学療法士会主催の研修会がオンラインになるというのは非常に有益です.
私の所属する都道府県理学療法士会の研修会でも他都道府県士会からの参加が可能となってから,定員超過で受講できない会員が増加していることが問題視されておりました.
これまでもサテライト会場を設けて配信するとか,自宅で受講できるようにオンライン(リアルタイム)配信するとか,様々な提案があったわけですが,なかなか頭の固い都道府県士会理事もいらっしゃいますので,前に進まなかったわけです.
オンラインであれば参加者を制限する必要が無くなりますので,より多くの理学療法士に研修会に参加してもらえるといった点は非常に大きいでしょう.
また都道府県によっては同一都道府県内であっても移動に2時間以上を要することもあります.
移動時間を考えればすごく大きいですよね.
さらに遠方の他都道府県理学療法士会が主催するセミナーへの参加の敷居も低くなりますし,子育て世代で家を空けられないので研修会に参加できないといった主婦層の理学療法士も研修会に参加しやすくなるでしょうね.
このようにメリットも非常に大きいので2020年に限らず今後もオンラインセミナー化を進めていただきたいというのが個人的な思いです.
やっぱりZOOMを使った研修会開催が主流になりそう?
個人的にはZOOM等のオンライン会議システムを用いて研修を行う形式が,参加の確認もしやすいですし,双方向性に質問も出来るので比較的開催しやすいのではないかと思います.
今回は日本理学療法士協会が認めるWebセミナーの要件について考えてみました.
研修のオンライン化は多くの理学療法士にとって非常にその恩恵は大きいと思いますが,研修会担当者はこれからオンラインセミナー開催に向けたマニュアルづくりや,オンラインセミナー用の機材の準備等に追われそうですね.
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