心臓リハビリは不要・不急か?日本心臓リハビリテーション学会が指針を公表

運動療法・物理療法
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心臓リハビリは不要・不急か?日本心臓リハビリテーション学会が指針を公表

先週末の大阪で起こったリハビリテーション病院のクラスター感染を機に,さまざまな方面からリハビリテーションは不要・不急ではないかといった意見が飛び交っております.

理学療法士・作業療法士の立場からすれば,リハビリテーションが不要・不急なんてありえないと考えたいところですが,事態が事態なだけにリハビリテーション部門の運営をどうすべきかと頭を悩ませている管理者の方々も多いと思います.

実際にさまざまな診療科でも業務が縮小されており,ある程度のトリアージは必要だと思いますが,このトリアージそのものが難しいのも実際です.

そんな中で2020年4月20日に日本心臓リハビリテーション学会がCOVID19 に関する指針を公表しました.

もちろん心臓リハビリテーションに関する指針ではありますが,その他の疾患別リハビリテーションにおいても参考にできる部分の多い内容だと思います.

今回は日本心臓リハビリテーション学会が公表したCOVID19 に関する指針について考えてみたいと思います.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本心臓リハビリテーション学会が公表したCOVID19 に関する指針(抜粋)

 

1.入院中の心臓リハビリテーションについて

「密閉」「密集」「密接」のうち、心臓リハビリテーション(以下、心リハ)において密接は避けられないため、以下の点に注意して、入院中の心リハは自粛せず、適切な導入、継続が望ましい。

 

  • 病棟以外のリハ室で実施する場合は、同一フロアに密集しないように時間帯を分けるなど工夫する。調整が難しい場合は、病棟などで実施することも各施設で検討する
  • エルゴメータやトレッドミルなどのリハビリテーション機器の間隔を2m以上空け、手が触れる部分などを心リハ前後の消毒を徹底する
  • 患者とリハスタッフのマスク装着
  • 患者とリハスタッフの手指消毒
  • 高強度運動は避ける
  • 開窓や空調による室内換気

 

2.外来の心臓リハビリテーションについて

非常事態宣言地域を含む流行地域では、外来不顕性症例からの医療者感染および院内感染を予防するために、集団心リハは中止し、自宅での在宅心リハを推奨する。

患者の新規発生がみられない地域では、上記入院心リハの基準をクリアできる範囲で施行は可能とする。

ただし入院患者と外来患者の施行時間帯は分離する。

また積極的に在宅心リハを推奨する。

 

3.CPX(心肺運動負荷試験)について

患者とリハスタッフが 2m 以上離れて実施することは困難であり、また、運動負荷という性質上、患者の咳、唾液より飛沫がより拡散する可能性もある。

運動処方目的の場合には、他に代用が可能であり、基本的には回避すべきである。

ただし、治療方針決定のため(移植や手術検討のため)に他に代用がない場合には、被験者の状態を確認した上で、医療者は飛沫感染予防をした上で実施する。

以上の推奨は現在の流行状況によるものであり、COVID-19 感染症の国内の状況により、随時変更されることに注意を要する。

 

日本心臓リハビリテーション学会

広報委員会

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この指針をどう考えるか?

私自身はこの指針は他の診療科のリハビリテーションにも生かせる素晴らしい内容だと考えます.

まず入院リハビリテーションと外来リハビリテーションを分けて考えている点がポイントだと思います.

入院リハビリテーションに関しては,密接は避けられないといったことを明示した上で,自粛せず適切な導入・継続をといったコメントが出されており,これはわれわれ理学療法士・作業療法士にとっても心強い内容です.

また心臓リハビリテーションならではの集団リハビリテーションに関しても言及されておりますが,流行地域では中止すべきであり,在宅リハを推奨しております.

地域にもよりますがこの文面から見てもやはり外来リハビリテーションは縮小すべきだと考えられます.

 

今回は日本心臓リハビリテーション学会が公表したCOVID19 に関する指針について考えてみました.

運動器リハビリテーション学会や日本リハビリテーション学会にもこういった指針を提示していただけると,理学療法士・作業療法士としてはやりやすくなりますね.

もちろん徹底した感染予防対策が必須ではありますが…

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