2019年度 専門理学療法士合格発表 新規申請も更新も合格率がものすごく低い

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2019年度 専門理学療法士合格発表 新規申請も更新も合格率がものすごく低い

一昨日,2019年度の専門理学療法士の合格発表が行われました.

今回は新規申請者と更新申請者の合格発表が行われたのですが,かなり悲惨な結果となっております.

今回は専門理学療法士合格発表で新規申請も更新も合格率がかなり低かった件について考えてみたいと思います.

 

 

 

 

 

 

 

気になる専門理学療法士新規申請者の合格率は?

気になる専門理学療法士の合格率ですが,まず新規申請者は申請者数 80 名に対して,合格者数が23 名でありました.

そうですたったの23名です.

合格率にすると28.75%ですので4人に1人しか合格していないという非常に低い合格率となっております.

申請者数も80名ってかなり少ないですよね.

ちなみに分野別にみると新しく専門理学療法士試験に合格したのは以下の通りです.

基礎理学療法専⾨分野:3名

神経理学療法専⾨分野:5名

運動器理学療法専⾨分野:6名

内部障害理学療法専⾨分野:6名

⽣活環境⽀援理学療法専⾨分野:3名

物理療法専⾨分野:0名

教育管理理学療法専⾨分野:0名

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜこんなに申請者数が少なく,合格率が低くなったのか?

これはあくまで推測ですが,2019年度から学術ポイントの中の必須ポイントの条件が変わったことが大きな要因と考えられます.

これまでは学術ポイントにおける必須ポイントは査読付きの雑誌への論文掲載が条件でした.

査読付きといっても雑誌によってかなり難易度に相違があります.

例えば日本理学療法士協会発刊の「理学療法学」は昔から査読が厳しいことで知られておりますが,理学療法科学会が発刊する「理学療法科学」などは掲載料を40,000円支払えば,最低限のラインをクリアしていれば簡単に掲載されます

これまでの専門理学療法士取得者の中にもこの理学療法科学へ論文を掲載し,専門理学療法士を取得したといった理学療法士が多かったわけです.

事実上,掲載料を支払って,専門理学療法士資格をお金で買っているようなものです.

ただ2019年度の改定では,学術ポイントにおける必須ポイントの条件が,査読付きの雑誌から,日本語論文では日本理学療法士協会が発刊する「理学療法学」,「Physical Therapy Research(旧Journal of the Japanese Physical Therapy Association)」のみに限定されたのです.

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つまり英語論文(SCI・SSCIに登録されている)がアクセプトされるか理学療法学に掲載されないと専門理学療法士の新規申請が行えなくなったのです.

今回の申請者がどこまでこの改定を把握していたかはわかりませんが,おそらくこれまでのような査読付きの論文で合格が可能であろうといった考えで申請をされた方も多かったのではないでしょうか?

そのため結果として不合格者が多かったと考えられます.

 

 

 

 

 

 

気になる専門理学療法士更新申請者の合格率は?

気になる更新申請者の合格率ですが,まず更新申請者は申請者数208名に対して合格者数は156名にとどまりました.

これも考えてみると合格率低いですよね.

ただポイントをためて申請するだけなのに,なぜ合格率75%といった低い結果となったのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜ専門理学療法士更新申請者の合格率は低かったのか?

新規申請者とは異なり,更新申請に関しては現在のところそれほど大きなハードルは設けられておりません.

今後は生涯学習制度の変化によってハードルが高くなるようですが,現状ではポイントさえ取得すれば更新は比較的容易です.

ここまで合格率が下がった要因として制度の複雑さが考えられると思います.

確かに専門・認定理学療法士制度というのは制度がコロコロ変わりますし,どのポイントが必要かというのが非常にわかりにくいのです.

そのため規定と異なるポイントで申請をしてしまったり,既に使用しているポイントを使って申請をしてしまったりといったケアレスミスで合格率が低くなった可能性も考えられます.

また今回から更新申請はWEB申請となりましたので,コンピューター上での作業がケアレスミスを生む要因になったものと考えます.

 

 

 

 

 

今回は専門理学療法士合格発表で新規申請も更新も合格率がかなり低かった件について考えてみました.

新規合格者が23名の上,更新申請において不合格になった理学療法士が50名近くいたというのは非常に驚きですが,この結果から考えると専門理学療法士の数はますます減っていきますね.

新生涯学習制度における専門理学療法士のハードルがどの程度になるかはまだ公表されておりませんが,このままですと専門理学療法士が減少し分科学会の運営にも支障をきたしそうな気がします.

この結果を踏まえて新生涯学習制度における専門理学療法士更新条件を緩和していただきたいですね.

コメント

  1. […] 2019年度 専門理学療法士合格発表 新規申請も更新も合格率がものすごく低い昨日,2019年度の専門理学療法士の合格発表が行われました. 今回は新規申請者と更新申請者の合格発表が行 […]

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