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第55回理学療法士国家試験で合格率よりも着目すべき不合格者数
昨日,第55回理学療法士国家試験の合格発表が行われました.
昨日もお伝えいたしましたが,第55回理学療法士国家試験の合格率は86.4%とここ数年で見ると比較的高い結果でありました.
過去問に類似した出題も多く,そういった要因が合格率を高くしたことが予測されます.
誰もが合格率に目が行きがちですが,注目すべきは不合格者数です.
今回は第55回理学療法士国家試験における不合格者数について考えてみたいと思います.
気になる不合格者数は?
第55回理学療法士国家試験は12,283名が受験し,合格者数が10,608人でありました.
ちなみに新卒者に限定すると,10,749名が受験し,合格者数が10,019名でありました.
つまり不合格者数は全体で1,675名,新卒者だけで見ると730名となります.
なぜ不合格者数が重要なのか?
一昔前までは理学療法士が国家試験に不合格になった場合には,リハビリテーション部門の助手として雇用してもらえることが多かったと思います.
ただ今はどうでしょうか?
よほどの強いコネでもない限り国家試験に不合格なると内定を取り消され,4月からは雇用してもらえないといった職場がほとんどだと思います.
以前に比較して理学療法士国家資格を有する理学療法士というのはかなり増えました.
今回の国家試験合格者数を合わせると理学療法士は18万人を超える状況です.
つまり代わりがいくらでもいる時代になったわけですね.
なぜ不合格者数が重要なのかというと,特に新卒理学療法士の場合には既に就職内定が決まっていた方がほとんどだと思います(2回目以降の受験の方は合格後に就職活動をされるパターンが多いと思います).
今回,730名の方が不合格になったわけですので,全国の病院や施設の730の就職枠が一気に空白になったことになります(もちろんまだ就職先が決まっていなかった方もいらっしゃると思います).
不合格者が出た今こそ就職先を見つけるチャンス
残念な話ですが養成校によっては国家試験の合格が危ぶまれる場合には,いまだに就職活動を制限している養成校も多いようです.
つまり国家試験の合格がわかってからようやく就職活動が許可される方もいらっしゃるようです.
そういった方にとっては本当に今がチャンスです.
雇用する病院・施設としては内定していた理学療法士が国家試験に不合格になってしまって,非常に焦っていますので,少しでも早く代わりの入職者を決定する必要があります.
特に昨今は地域包括ケア病棟を立ち上げる医療機関が増えておりますが,地域包括ケア病棟における2単位以上の疾患別リハビリテーション料の算定をするためには,何よりも理学療法士の絶対的な数が不可欠です.
何としても理学療法士を確保したいといった病院が多いはずです.
だからこそ国家試験には合格したもののまだ就職先が決まっていない方や,転職を考えていたけれどまだ実際には行動に移せていない方はこの1~2週間が大きなチャンスです.
今だからこそ早くに就職先を決定した同級生よりも条件の良い職場に就職できる可能性があります.
不合格者が出た病院・施設の求人をどうやって見つければよいのか?
自分で不合格者が出た病院・施設の求人を見つけるというのは不可能に近いです.
病院・施設で不合格者が出た場合には,求人広告を出すのと合わせて求人サイトへの掲載・登録依頼が行われます.
自分で片っ端から病院のホームページを見るというのも1つですが,なかなか骨の折れる作業です.
効率的に不合格者が出た病院・施設の求人を探したい場合には,転職サイトへの登録がお勧めです.
転職サイトへの登録は基本的には有資格者だけですので,国家資格を取得していない段階では登録ができなかったわけですが,国家試験に合格して登録の届を出せば立派な理学療法士ですので,転職サイトの利用が可能となります.
転職サイトへの登録は無料ですので,登録して就職先を探さない手はありません.
加えて担当のエージェント(理学療法士や作業療法士であることが多い)が丁寧にあなたを就職に導いてくださいます.
ここでは私が過去に利用したことのある求人サイトを紹介させていただきます.
マイナビ
マイナビは転職サイトの大手ですので知らない方はいらっしゃらないかもしれませんが,理学療法士の求人数も5000件を超えているマンモス人材バンクです.
転職を考えておられるのであれば,ここは確実に押さえておきたいですね.
マイナビに限ったことではありませんが,この地域で新卒理学療法士の求人募集を行っている職場を希望するといったポイントをエントリーシートに入力することが可能ですのでそういった要望を書き込んでおくことが重要となります.
あなたに必要なさまざまな情報をくださいますし,転職に関して職務履歴書の作成や面接対策などのサポートも頂けます.
マイナビコメディカルには東京・神奈川・千葉・埼玉・群馬・栃木・茨城・岐阜・静岡・愛知・京都・大阪・兵庫の求人が多いので,東京・神奈川・千葉・埼玉・群馬・栃木・茨城・岐阜・静岡・愛知・京都・大阪・兵庫に在住の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の方は,業界最大手のマイナビへの登録がお勧めです.
PTOT人材バンク
ここも非常に求人数も多く,希望する転職先の情報を細かく登録できるのでお勧めです.
私自身も転職時にはこういった人材バンクに登録をしておりましたが,エージェントの方が自分に合った新しい職場に関する情報を提供してくださいます.
この地域で新卒理学療法士の求人募集を行っている職場を希望するといったポイントを伝えておけば,あなたに必要なさまざまな情報をくださいますし,転職に関して職務履歴書の作成や面接対策などのサポートも頂けます.
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