理学療法士の皆様はヘルニコアってご存知ですか?

腰部
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理学療法士の皆様はヘルニコアってご存知ですか?

私も昨年末にこの”ヘルニコア”という言葉を聞いた時は何のことか分かりませんでした.

理学療法士・作業療法士の皆様は,このヘルニコアという言葉をご存知でしょうか?

私は恥ずかしながらヘルニコアという言葉を聞いた時には,サルコペニアの親戚か何かかと思ってしまいましたが…

結論から言えばヘルコニアというのは最近出てきたヘルニアに対する治療法の1つのようです.

今回は理学療法士・作業療法士も知っておきたいヘルニコアについてご紹介させていただきます.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

腰椎椎間板ヘルニア

腰痛の代名詞ともいえる椎間板ヘルニアですが,その患者数は日本国内でおよそ100万人にものぼると推定されております.

国外でも,アメリカ・フランス・ドイツ・イギリスの4カ国だけでも400万人以上にのぼると言われており,椎間板ヘルニアによる労働力の減少は社会経済的にも大きな問題となります.

これまでの椎間板ヘルニアの保存療法といえば,局所麻酔やステロイド剤といった神経ブロック注射,消炎鎮痛薬や筋弛緩剤の使用,理学療法が一般的でした.

こういった保存療法を行っても,自然治癒しない場合には,手術療法をというのが一般的な椎間板ヘルニア治療の流れでした.

今回ご紹介されたヘルニコアというのは,全身麻酔の必要もなく低侵襲の新たな治療法として注目を集めております.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘルニコアとは?

2018年5月22日に腰椎椎間板ヘルニア治療薬コンドリアーゼ(商品名ヘルニコア椎間板注用1.25単位)が薬価収載されました.

このコンドリアーゼは,3月23日に製造販売が承認されている.

適応は「保存療法で十分な改善が得られない後縦靭帯下脱出型の腰椎椎間板ヘルニア」,用法用量は「1.25単位を症状の原因である高位の椎間板内に単回投与」とされております.

海外では,1982年よりタンパク分解酵素のキモパパインを椎間板の髄核内に直接注入し,椎間板内圧を減少させる椎間板内酵素注入療法(化学的髄核融解術)が実施されておりました,アナフィラキシーや重度の腰痛などの副作用発現により販売中止となっていたのです.

今回開発された,コンドリアーゼはタンパク質を分解せずに椎間板内髄核中の主な保水成分プロテオグリカンを構成するグリコサミノグリカン(主にコンドロイチン硫酸)を特異的に分解し,プロテオグリカンの保水能を低下させる特性を有しております.

その結果,椎間板内圧が低下しヘルニアによる神経根圧迫が軽減され,臨床症状(下肢痛、腰痛など)が改善すると考えられています.

既存のキモパパインと同様に椎間板内酵素注入療法(化学的髄核融解術)の薬剤としての効果が期待されており,副作用もキモパパインのような重篤なものではないため,国内の第3相試験でも主要評価項目の最悪時下肢痛の変化量(VAS)などにおいて有意な改善が認められ,有効性と忍容性が確認されております.

医学的には「化学的髄核融解術」と呼ばれる治療になります.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気になる副作用は?

キモパパインほどではありませんが,ヘルニコアにも副作用が多く報告されております.

国内臨床試験などから副作用(臨床検査値異常を含む)が53.3%認められているといった点には十分に注意が必要です.

副作用の主なものとしては,Modic分類の椎体輝度変化(23.6%),腰痛(22.3%),椎間板高の30%以上の低下(14.4%),下肢痛(4.8%)などが報告されております.

キモパパインのように,ショック・アナフィラキシーといった重篤な副作用の報告はなされておりませんが,発現するおそれがありますので,投与終了後も観察を十分に行い,異常が認められた場合は直ちに適切な処置を行うこととされております.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘルニコアの利点

ヘルニコアの大きな強みは,外来治療ができるといった点です.

椎間板ヘルニアの手術となると,数週間の入院が必須でしたが外来で治療ができるのであれば,これは大きいですね.

今後は,まず理学療法・ブロックといった保存療法⇒ヘルニコア⇒手術といった治療の流れが一般的になりそうですね.

 

 

今回は理学療法士・作業療法士も知っておきたいヘルニコアについてご紹介させていただきました.

これから本邦でも理学療法士・作業療法士がヘルニコアという言葉を聞く機会は増えると思いますので,興味がある方は踏み込んで勉強してみても良いかもしれませんね.

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