理学療法士・作業療法士の給与は232,200~278,640円が妥当?

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 理学療法士・作業療法士の給与は232,200~278,640円が妥当? 

このブログでも過去に何度も理学療法士・作業療法士の給与について取り上げてきました.

今回はSNSで話題となっている労働分配率を考慮した上で,理学療法士・作業療法士に与えられる妥当な給与について考えてみたいと思います.

1 US dollar banknote close-up photography

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なぜ理学療法士・作業療法士の給与は安いのか? 

そもそも医師の給与が高くて,理学療法士・作業療法士の給与が安いのには明確な理由があります.

それは理学療法士・作業療法士の診療報酬上の稼ぎが明らかに少ないからです.

例えば整形外科医が大腿骨頸部骨折例に対して人工骨頭置換術を行うと,診療報酬上は19,500点が病院に入る収益となります.

理学療法士・作業療法士が1週間もかかってなんとか稼げる額です.

もちろん整形外科医1名で手術が行われているわけでもありませんし,整形外科医が1週間の間に人工骨頭置換術1件の手術しかしないなんてことはありません.

外来診療もしていますし,他にも何件も手術を行うと思います.

こう考えると理学療法士・作業療法士の給与が安いのは納得できます.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 理学療法士・作業療法士は1ヶ月にどのくらいの収益を得られるのか? 

理学療法士・作業療法士の診療報酬上の稼ぎが少ないのは納得いただけたかと思いますが,それでは理学療法士・作業療法士は1ヶ月にどのくらい稼いでいるのでしょうか?

疾患別リハビリテーション料の中で理学療法士・作業療法士が算定することの多い,脳血管リハビリテーション料Ⅰと運動器リハビリテーション料Ⅰをそれぞれ半分ずつ算定したとして,理学療法士・作業療法士が病院にもたらす収益を計算してみたいと思います.

現行の診療報酬制度では脳血管疾患リハビリテーション料Ⅰが245点,運動器疾患リハビリテーション料Ⅰが185点ですので,仮に取得した単位数の半分が脳血管疾患リハビリテーション料Ⅰ,もう半分が運動器疾患リハビリテーション料Ⅰとすれば,1単位当たりの単価は215点となります.

仮に1日18単位を取得して,1月に20日働いたとすると215点×18単位×20日で774,000円/月の収益となります.

現在のところ1週当たりの上限の単位数は108単位ですので,この上限まで単位を取得したとして,1日取得単位数を21.6単位とすると,215点×21.6単位×20日で928,800円/月の収益となります.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 給与はどのようにして決まるのか? 

18単位取得すれば774,000円/月の収益を,21.6単位取得すれば928,800円/月の収益を得られるわけですが,当然ながらこのお金が全て理学療法士・作業療法士の収益になるわけはありません.

基本的には,収益×人件費率(労働分配率)×保険料・賞与・退職金関連比率が給与ということになります.

このうち保険料・賞与・退職金関連比率というのは大きく変わるものではありませんが,おおよそ60%程度です.

病院経営においては,人件費率は50~60%ということが多いのですが,この数字を当てはめると

 

18単位取得の場合には

774,000円/月×50%×60%=232,200円となりますし,

 

21.6単位取得の場合には

774,000円/月×50%×60%=278,640円ということになります.

 

ちなみにこの数式は全て人件費率を50%として計算しております.

21.6単位というのは現実的でないことを考えると理学療法士・作業療法士の給与は232,200円が妥当ということになります.

ここで人件費率(労働分配率)についてですが,通常は労働分配率(%)=人件費÷付加価値となります.

しかしながら診療報酬のみを収益とする理学療法士・作業療法士の場合には後付けする付加価値が無いことがほとんどですので,労働分配率=人件費率となります.

労働分配率というのは理学療法士・作業療法士の稼いだ売り上げを経営者と労働者でどういった割合で分配するのかといったものです.

当然ながらこの労働分配率が高いほど給与は高くなるわけです.

仮に人件費率が60%であったとすると,

 

18単位取得の場合には

774,000円/月×60%×60%=278,640円となります.

 

付加価値がどのように評価されるのかですが,病院や施設で治療技術が付加価値として評価されることはまずありえません

例えばマネジメントによって職員の残業代が大きく減らせたとか,業務効率が向上して職員の取得単位数が増えるとか,付加価値といっても経営的なプラスを生み出すもののみが評価されると考えてよいでしょう.

もちろんこのあたりは経営者によって考え方は異なりますが,理学療法士・作業療法士の治療技術を考慮した上で人件費率が決まることはほとんどないでしょう.

ただこの労働分配率は病院や施設によって大きく異なるのも事実です.

例えば理学療法士・作業療法士でも都会と地方では給与が全く異なるのは,この人件費率が異なるためです.

よく考えたら診療報酬が同一なのに給与に差があるのはそのためです.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 回復期リハビリ病棟や地域包括ケア病棟は入院料にも貢献 

ただし回復期リハビリ病棟や地域包括ケア病棟では取得単位数が入院料とも関連しており,単純な単位数の硅酸から理学療法士・作業療法士の収益を計算することができませんので注意が必要です.

入院料となると収益率もかなり大きいので,このあたりを評価してもら得らればもう少し理学療法士・作業療法士の給与が高く設定される可能性はありますね.

 

 

今回はSNSで話題となっている労働分配率を考慮した上で,理学療法士・作業療法士に与えられる妥当な給与について考えてみました.

結論として232,200~278,640円が理学療法士・作業療法士の妥当な給与ということになります.

これ以上を給与としてもらうのであればクライアント対応以外に病院に何かしら貢献する必要があると考えられます.

ただし今回のお話はあくまで医療保険の枠ではこれが限界といったお話です.

もちろん自費サービスをはじめとした収益性の高い業界が存在するのも事実です.

これもふまえて皆様も将来のキャリアを再考してみてください.

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自費リハビリって最近よく耳にしますよね?自費リハビリサービスを提供する理学療法士は年々増えておりますが,そのメリット・デメリットについてご存知でしょうか?今回は最近増えている自費リハビリについて考えてみたいと思います.

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