回復期リハビリテーション病棟入棟までの期間2ヶ月(60日)以内が撤廃される

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回復期リハビリテーション病棟入棟までの期間2ヶ月(60日)以内が撤廃される?

来年度から回復期リハビリテーション病棟入棟までの期間が変更となります.

これまで回復期リハビリテーション病棟入棟までの期間については制度変更が行われたことは無く,脳卒中片麻痺や下肢骨折(大腿骨・脊椎・骨盤骨折など)では2ヶ月以内に急性期医療機関から回復期リハビリテーション病棟へ転院または転棟する必要がありました.

一部,靭帯損傷や人工関節などは1ヶ月(30日)以内でした.

今回は理学療法士の視点で回復期リハビリテーション病棟入棟までの期間が撤廃されるといった件について,そのメリット・デメリットを考えてみたいと思います.

white concrete counter stand

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

回復期リハビリテーション病棟入棟までの期間

 

この表のように,脳血管障害・脊髄損傷では発症後または術後2ヶ月,大腿骨・骨盤・脊椎骨折などでも受傷後または術後2ヶ月,廃用症候群の場合にも2ヶ月,靭帯損傷や人工関節の場合には1か月といった基準が設けられておりました.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 入棟までの日数制限撤廃によるメリット 

これまでは日数制限の規定があったためにさまざまな問題がありました.

例えばくも膜下出血例で水頭症を併発した症例や,大腿骨転子部骨折例で骨癒合が遷延した症例など,急性期治療に60日以上を要する症例が一定の割合で存在しておりました.

そのためこういった何かしらの理由で,受傷・発症または手術後60日以上が経過した症例に関しては,回復期リハビリテーション病棟への転棟が困難でありました.

結果的に回復期リハビリテーション病棟での集中的なリハビリテーション加療が必要な症例が療養型の医療機関への転院を余儀なくされ,必要なリハビリテーションを十分に受けられないといった問題が起こっておりました.

場合によっては廃用症候群として回復期リハビリテーション病棟へ入棟するといった裏技も存在しましたが,結果的に転棟後に十分なリハビリテーションの時間を確保できない(都道府県によっては廃用症候群に関しては3単位までしか算定できない)といった問題もありました.

ご存知の通り,現行の回復期リハビリ病棟入院料では算定日数上限が設けられており,またリハビリ実績指数が導入され「指数を高めるには、発症・損傷等後より早期に入棟し(これにより入棟時のFIM得点は下がる傾向),適切なリハビリを行う(退棟時のFIM得点が上がる)」ことが求められております.

そのためこういった基準を設けなくとも回復期リハビリテーション病棟への早期の転棟は問題なく行われ,かつ2ヶ月を超過した症例についても必要な時期に回復期リハビリテーション病棟への転棟が可能であるといった統一見解のもと,2020年度の診療報酬改定では入棟までの日数が撤廃されそうな状況です.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 入棟までの日数制限撤廃によるデメリット 

一見,入棟までの日数制限を撤廃することによるデメリットは無いでしょうか?

高度急性期や一般急性期においては,DPCや看護必要度の関係を考えると,この撤廃によって入院日数が長くなることは無いと思いますが,問題は地域包括ケア病棟の存在です.

現行の制度では地域包括ケア病棟から回復期リハビリテーション病棟への転棟も可能な状況ですので,まずは一般病床でDPCの点数が下がった段階で,地域包括ケア病棟へ転棟し,地域包括ケア病棟の最大入院期間60日が近づいたら,回復期リハビリテーション病棟へ転棟するといった運用が行われる可能性があるといった点です.

これも地域包括ケア病棟の報酬制度がどのような改訂になるかによるとは思いますが,こうなるとクライアントのトータルの入院期間は長くなってしまいますし,早期に回復期リハビリテーション病棟で集中的なリハビリテーションを受けるといった流れが妨げられる可能性があります.

 

 

今回は理学療法士の視点で回復期リハビリテーション病棟入棟までの期間が撤廃されるといった件について,そのメリット・デメリットを考えてみました.

急性期・回復期で勤務する理学療法士・作業療法士にとってもこの日数の部分が改訂されることは非常に大きいと思います.

今後は回復期リハビリテーション病棟にもより多様なクライアントが入院してくる可能性がありますね.

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