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理学療法士・作業療法士もSNSの利用は1日30分までに制限しましょう
SNSって便利ですよね.
Facebook,Twitter,Instagramと最近はSNSの種類も増えております.
われわれにとってSNSはなくてはならない存在になってきておりますが,一方で多くの弊害があるのも事実です.
今回はSNSの利用時間を制限することでメンタルヘルスが改善するといった研究報告を紹介させていただきます.
SNS利用のメリット
SNSを利用するとどんなメリットがあるでしょうか?
- 人と繋がりやすい
- 無料で利用できる
- みんなと共感できる
- 暇つぶしになる
- 流行をキャッチできる
- リアルな口コミ情報を得られる
- 自己アピールできる
- 仕事・会社の宣伝ができる
- 集客できる
- 災害時に情報交換できる
こんなところでしょうか?
まだまだ他にもあるかもしれませんが,うまく利用すれば非常に大きなメリットがあるわけです.
SNS利用のデメリット
SNSを利用すると良いことばかりではありません.
以下のようなデメリットも考慮した上でSNSを利用する必要があります.
- 個人情報流出につながる
- 自分の行動が他人にバレる
- 自分を他人と比較してしまう
- ストレスの原因になる
- コミュニケーション障害に陥る
- SNSに依存しやすくなる
- 時間がなくなる
- 炎上する
- アカウントを乗っ取られる
- 人に会う必要性がなくなる
- 1人の時間がなくなる
SNSを利用することによる弊害も非常に大きいのです.
人によってはSNSを利用することが大きなストレスになることもあります.
SNSの利用時間を制限することでメンタルヘルスが改善
ペンシルベニア大学の研究によると,SNSの利用時間を1日30分に制限するとメンタルヘルスが大きく改善することが明らかにされております.
SNSの利用時間を制限すると,メンタルヘルスの中でも,特に気分の落ち込みと孤独感が有意に改善しております.
SNS利用とメンタルヘルスの問題の因果関係を明らかにした研究は世界初であり,SNSに囲まれて生活をしているわれわれ理学療法士・作業療法士も知っておきたい情報です.
この研究によると,SNSの中でも特に友人や高校時代の知り合いの写真を見る時間を減らすと,落ち込んだり,孤独を感じることが少なくなることが明らかにされたのです.
この調査は,143人の大学生を対象としております.
対象となった143名の大学生をFacebook・Instagram・スナップチャットの利用を1日それぞれ10分,合わせて30分に制限された群と,今まで通りに使える群に分け,比較を行っております.
3週間後に社会的支援,取り残されることへの恐怖感,孤独感,自律性と自己肯定感,不安,落ち込み,自尊心といった7つのメンタルヘルスに関して評価を行っております.
結果ですが,SNS利用を減らすことで落ち込みと孤独の双方が大きく改善しております.
またSNSの利用制限による効果は調査開始時に精神的に落ち込んでいた被験者に特に顕著であったと報告されております.
Melissa G. et al: Limiting Social Media Decreases Loneliness and Depression. Journal of Social and Clinical Psychology: Vol. 37, No. 10, pp. 751-768.
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