これは必見!理学療法士作業療法士養成施設指導ガイドラインQ&A公開①(2019年5月30日付)通所・訪問リハビリテーション施設の確保がカギ

臨床実習・国家試験
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これは必見!理学療法士作業療法士養成施設指導ガイドラインQ&A公開①

(2019年5月30日付)

通所・訪問リハビリテーション施設の確保がカギ

理学療法士・作業療法士の臨床実習は大きな転換期を迎えております.

昨年の秋に臨床実習および養成教育に関するガイドラインが公開されたといった内容については以前にも複数回に分けてご紹介させていただきました.

厚労省から出されたPT・OT養成改訂案
2018年10月9日に日本理学療法士協会のホームページに「理学療法士作業療法士養成施設指導ガイドライン/理学療法士作業療法士臨床実習指導者講習会の開催指針」に関する記事が掲載されておりました.今回はこの記事について,特に重要な変更点を見ていきたいと思います.

 

このガイドラインに関して2019年5月30日にQ&Aが公開されましたので,今回はこのQ&Aの中から気になる点をご紹介させていただきます.

 

 

 

 

 

 

 理学療法士・作業療法士専任教員の臨床能力の向上について 

今回のガイドラインでは専任教員が臨床能力の向上に努めることが目標として掲げられております.

この点については現実的には養成校の教員数等によっては専任教員が教育を行いながら臨床で勤務するのは難しい場合もあると思いますので,これが努力目標なのかどうかが以前から議論されておりました.

今回のQ&Aでは,この専任教員の臨床能力向上に努めることといった目標はあくまで努力規定であることが明示されました.

また合わせて,専任教員の1人1週間当たりの担当授業時間数は過重にならないよう10時間を標準とすること明示されております.

よって10時間の授業時間を勘案して,過重にならない範囲で臨床に携わることが望ましいと考えられます.

 

 

 

 

 

 

 理学療法士・作業療法士専任教員の定義について 

専任教員の線引きの話です.

大学病院が併設されている大学では,日々の臨床業務と並行しては教育に携わる形式で教員を務められている方もいらっしゃると思いますが,週何日以上勤務し,週何時間以上授業を担当すれば専任教員としても良いのでしょうか?

これについても今回のQ&Aで明示されております.

専任教員は授業の他,教務に関する事務や学生の生活面の指導等をする養成施設の基幹的な教員を想定しており,勤務頻度については,少なくとも週3日以上程度の勤務は必要ということです.

また昼間と夜間の教育課程を有する養成校においては,専任教員(昼)と専任教員(夜)の兼務は認められないといった点も明示されております.

 

 

 

 

 

 

 理学療法士・作業療法士臨床実習の時間について 

今回のガイドラインで,臨床実習は1単位を 40 時間以上の実習をもって構成することとされました.

また実習時間以外に行う学習等がある場合には,その時間も含め 45 時間以内とすることが明記されました.

この時間外学習も含めて45時間以内といった基準は,これは理学療法士・作業療法士教育業界にとっても大きな転換を図るきっかけとなりました.

気になるのがこの基準が現行の実習にも適用されるのかといった点です.

今回のQ&Aでは,この45時間以内といった基準は現行の実習にも適用されるとの回答がなされております.

したがって現在実習を行っている施設でも,従来型のレポートを課するような実習形式は現実的ではないと考えられます.

 

 

 

 

 

 

 理学療法士・作業療法士の実習時間外の学習について 

実習時間外に行う学習時間については実習期間中だけのものなのか,実習前後の準備も含めたものなのかについてもいろいろと議論がありました.

今回のQ&Aでは,この45時間以内といった基準は実習期間中に実習時間外に行う学修(自己研鑽を除く)及び臨床実習前後の評価であり,実習と実習の間,実習後の課題も含まれないと回答されております.

つまり実習前後は養成校で課題を課してしっかりと勉強してもらっても問題無いということになります.

 

 

 

 

 

 

 理学療法士・作業療法士学生を実習に出すための基準について 

実習期間中の学習時間が45時間と規定されましたので,実りある実習を送るためには学生が一定水準に達した状態で実習へ出ていくことが理想的だと考えられます.

ただ学内での臨床実習前評価で学生が一定水準に達しないと判断した場合に,理学療法士・作業療法士養成施設はどのような対応をするのが望ましいかというのはいろいろと議論がなされてきました.

今回のQ&Aでは,理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラム等改善検討会では,臨床実習前評価で達すべき一定水準について十分な結論が得られなかったことから,今回の改正ではその水準について示されておりません

臨床実習前評価の内容や達すべき水準及び判定結果に基づく対応等については,新カリキュラムの適用がされた以降,検証することが必要であると回答は先送りされております.

 

 

 

 

 

 

 通所・訪問リハビリテーションに関する実習 

ここは現在,多くの理学療法士・作業療法士養成校の教員の方々が最も頭を悩ませている部分です.

今回の理学療法士・作業療法士養成ガイドラインでは,通所リハビリテーション又は訪問リハビリテーションに関する実習は1単位以上行うことと明記されました.

まず臨床実習に関する単位の2単位増加分をすべて訪問・通所リハ実習に充てても良いかといった点ですが,1単位以上行うことと明記されておりますので,2単位を充てることは問題ないようです.

ただ現実的には2単位分を実習に充てられるほど余裕を持って訪問・通所リハ実習施設を確保できる養成校はほとんどないのではないでしょうか?

 

また今回のQ&Aでは通所・訪問リハビリテーションに関する実習は見学実習でも良いことも明示されました.

ただ実習先確保が最も難しいことが予測される通所・訪問リハビリテーションの理学療法士・作業療法士が実習指導者講習会にどのくらい参加するのかと考えた時に,パートや臨時採用での勤務者が多い通所・訪問リハビリテーションですので,講習会に参加する理学療法士・作業療法士割合としては非常に少ないことが予測されます.

気になるのは見学実習であっても,講習会に参加した理学療法士・作業療法士が指導を行う必要があるのかといった点です.

今回のQ&Aではこの点に関しても回答がなされておりますが,結論としては通所・訪問リハビリテーションに関する実習を見学実習で行う場合においては,教員又は臨床実習指導者が指導することが望ましいと明記されております.

理学療法士・作業療法士の総合臨床実習の中で,8単位分のうち1単位(40 時間)以上の実習を行うことが可能であるといった点も明記されております.

養成校からすれば医療機関に併設されている通所・訪問リハビリテーション施設を実習先として確保する方法が効率的であるとも考えられます.

 

加えて今回のQ&Aでは,訪問リハビリテーションについては,訪問看護ステーションから理学療法士・作業療法士が訪問する訪問看護I5も認められるかといった点についても言及されております.

結論としては訪問リハビリテーション事業所ではないので認められないようですので,ますます実習先の確保が難しくなりそうです.

ちなみに医療保険での訪問リハビリテーションは実習として認められるようです.

 

同様に通所リハビリテーション施設についても,理学療法士・作業療法士が配置されており,リハビリテーション強化型通所介護が展開されている通所介護施設は臨床実習施設として認められるかといった点ですが,これについても通所リハビリテーション事業所ではないので実習施設として認められないと明示されております.

通所介護(デイサービス)施設ではなく通所リハビリテーション(デイケア)施設の確保が急務だと言えるでしょう.

 

 

今回は2019年5月30日に公開された理学療法士作業療法士養成施設指導ガイドラインQ&Aを公開させていただきました.

記事が長くなりそうなので,複数回に分けて理学療法士作業療法士養成施設指導ガイドラインQ&Aについてはまた次の機会にもご紹介させていただきます.

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