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理学療法士も知っておきたいダイエットに効果的なインターバル速歩
インターバル速歩って意外によく知らない方が多いと思いますが,ダイエット(減量)を図る上では,非常に効果的ですので,その方法となぜ効果的なのかを知っておく必要があります.
今回は理学療法士の視点でダイエット(減量)に効果的なインターバル速歩について考えてみたいと思います.
インターバル速歩とは?
インターバル速歩というのは速いペースとゆっくりなペースのウォーキングを1セットとして,これを繰り返すウォーキングのことです.
元々は陸上の長距離選手の練習法として開発されたインターバルトレーニングをウォーキングに取り入れた方法です.
インターバル速歩の効果は?
ハードな運動によって筋肉に大量の乳酸が産生されると,息切れが起きたり,遅発性筋痛が出現します.
そこでハードの運動の後に軽い運動を挟むことで乳酸を代謝し,再びハードな運動を続けられるようにするのがこの方法の利点です.
インターバル速歩は速く歩く速度をペース配分することで効率よく体力をつけ筋肉を強化することが可能となります.
糖尿病や高血圧症,脂質異常症などの生活習慣病になる現任には様々な要因が考えられますが,原因の1つにサルコペニアが挙げられます.
快適速度のウォーキングでは有酸素運動としての運動効果は得られても,サルコペニアを予防改善するための筋量を増やす効果は得られにくいわけです.
一方で運動強度が高すぎると筋肉に乳酸が産生されてしまいますので長時間運動を継続できません.
この間をとったのがインターバル速歩というわけです.
つまりインターバル速歩は有酸素運動としての効果に加えて,筋量を増やすトレーニングとしても有用なわけです.
インターバル速歩の方法は?
- まずゆっくり歩きと速歩を3分間ずつ交互に行いましょう.
- 1日30分,週4日を目標としましょう
- 背筋を伸ばして大きな歩幅で歩きましょう
- ウォーキング後,30分以内に牛乳を飲みましょう
- 毎日記録をつけましょう
たったこれだけです.
思ったより簡単ではないでしょうか?
この1日30分というのは運動の合計時間が30分になればOKです.
例えば速歩3分+ゆっくり歩き3分を5セットでも良いですし,速歩2分+ゆっくり歩き2分を8セットでも良いです.
体力に自信がない方はまずは運動の合計時間20分を目標に初めて見るのもお勧めです.
インターバル速歩で生活習慣病が改善
インターバル速歩には生活習慣病をはじめとするさまざまな疾病を予防する効果があります.
これまでにも高血圧症,糖尿病,脂質異常症,肥満症に対する介入研究が行われておりますが,いずれも予防・改善に有効であることが明らかにされております.
またトレーニング後に牛乳を摂取した場合の効果を検証した研究によると,運動後に牛乳を飲んだ群では有意に筋力が向上しております.
牛乳を摂取することによって損傷した筋肉組織が補修されるといっただけではなく,牛乳の摂取により血液量が増加して汗をかきやすい体質になることも明らかにされております.
筋肉量が増えると,基礎代謝や耐温も上昇し,免疫機能も向上しますので,病気になりにくい体になります.
今回は理学療法士の視点でダイエット(減量)に効果的なインターバル速歩について考えてみました.
ゆっくり歩くのと速く歩くのを時間を決めて繰り返すだけのインターバル速歩ですが,有酸素運動のトレーニングの側面を持ちながら,レジスタンスとトレーニングとしての側面も持つ非常に効果的なトレーニング方法です.
簡単にトレーニングに取り入れられますし,通常のウォーキングよりもマンネリ化しにくいといった特徴もあります.
われわれ理学療法士も運動指導の1つの方法として知っておきたいトレーニング方法の1つではないでしょうか?
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