理学療法士が口述発表をする際に準備すべきこと

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理学療法士が口述発表をする際に準備すべきこと

分科学会毎に学術大会が開催されるようになり,理学療法士が学術大会で発表する機会も以前より多くなってきました.

学会で発表する際には口述発表とポスター発表といった2つの形式(最近はこの2種類の発表方法以外にも新たな形式が登場しております)で発表を行うことが多いわけです.

今回は口述発表をテーマに理学療法士の学会発表の準備について考えてみたいと思います.

 

 

 

 

読み原稿を作成しよう

スライドができたら読み原稿を作成しましょう.

口述発表の場合には,特に経験が浅い方は必ず読み原稿が必要です.

読み原稿を作成し,実際に読んでみます.

そうすると読みにくい部分や,説明が不十分な箇所等の問題がみつかります.

みつかった問題を改善し,自分が読みやすい読み原稿に仕上げていきます.

この時点で誤字・脱字はなくなっていることが望ましいです.

予行演習でき上がったプレゼンを,指導者を含めた複数の人に聞いてもらいます.

話し方や速度,所要時間.内容のわかりやすさ等を評価してもらいます.

発表する側は誰よりも勉強しているので内容を理解できるのですが,聴講する側からすると理解しづらいところがあるかもしれません.

理解できれば内容について深いディスカッションができるので,本番よりも勉強になることもあります.

また大幅な修正が必要なこともありますので経験が浅い方はなるべく早く予行演習を済ませて,発表までによりよいプレゼンに仕上がるようなスケジュールを組んでおくことをお勧めします.

 

避けたいプレゼン

レーザーポインターをグルグル回さない

緊張してしまうとレーザーポインターが震えてしまいます.

この緊張を隠すためについついやってしまいがちなのがレーザーポインターをグルグル回す行為です.

どのような素晴らしい内容であっても,とても目障りで,台無しです.

したがってレーザーポインターをグルグル回す行為は,ブレゼンにおける禁忌です.

ポイントしたい部分をゆっくりと指し示すだけで十分です.

またレーザーポインターを使用しない時間はスライド外にポインターをもっていくなどの工夫も必要です.

 

 

 

 

とにかく早口

学会に参加するととにかく早口な発表が1つか2つはありますね.

1分間の適正文字数は300字です.

アナウンサーがニュース原稿を読む速度がこの程度です.

制限時間内に多くの内容を詰め込んで早口でブレゼンして,ほとんど内容が伝わらないという悲惨な結果を招くことがあります.

内容を減らしてでもポイントを絞り,ゆっくりとした口調で発表したほうが好印象で理解も得られます.

 

 

その服装はないでしょう

学会ではTPOを考えることが重要です.

演者ではなくとも,学会に参加する際は社会人として最低限の服装のマナーは守りたいものです.

学会によっては,季節によってクールビズ,ネクタイ不要のお知らせがある場合がありますが,それ以外は,スーツ,ネクタイ(男性)は常識です.

 

 

 

事前準備が不足している

発表を見ていると準備が不足しているなといった発表ってけっこうあります.

時間を超過する場合なんて言うのは事前準備をしていない証拠です.

事前準備の段階で時間を計ってどのくらいの速度で発表できるかを必ず確認しましょう.

また自分では気が付かない聴き辛い癖(まー,えー,そのー)を訂正してもらう機会にもなります.

 

 

 

 

学会発表における質疑応答

学会発表で一番問題となるのが質疑応答です.

発表そのものはひたすら練習を繰り返せば,ある程度スムーズに発表できるようになりますが,質疑応答に関しては事前に準備した質問以外の質問を受けることも多いので,その場での対応力が必要となります.

本質的に研究内容を理解できていないと,回答にとまどって質問されたことと全く異なる回答をしてしまいます.

初めて学会発表をした際には質問が無ければいいななんて考えながら発表をしておりましたが,質問は発表に興味を持ち理解してもらい初めてしてもらえるものなので,質問をしてもらえることはとてもよいことなわけです.

実は質問する方にも質問をするだけの勇気が必要ですので,自分にとって不都合な質問や答えにくい質問であったとしても,質問者に対する感謝の気持ちを常に表しながら誠意をもって対応することが重要です.

 

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