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理学療法士・作業療法士も知っておきたい席順マナー
理学療法士・作業療法士は室内や車内で先輩医師や年長者であるクライアントと時間を共にすることが多いと思います.
席順というのはだれがどこに座るのが常識的に正しいかという話ですが,意外にこの席次マナーを知らない方って多いと思います.
これからのシーズンは送別会や歓迎会といったイベントも多いので席次マナーにいておさえておきたいところです.
席次とは?上座・下座とは?
若い方にとっては席次という言葉はあまりなじみが無いかもしれませんが,上座・下座という言葉であれば耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか?
ビジネスマナーと言えば言葉遣いや身だしなみももちろん大切ですが,席順マナーを知っていれば,立ち位置ひとつでもクライアントや先輩への思いやりの心をあらわすことができます.
席次というのは,わかりやすく説明すると誰がどこに座るかという席順のことを指します.
室内や車内での席次には,目上の人や年長者に対する敬意や,クライアントに対するおもてなしの心が込められています.
上座は目上の人や年長者が座る良い席で,下座は立場が下の人やおもてなしをする立場の人が座る席を示します.
医療機関では席次を考慮必要する必要が無いのではないかと思った人もいるかもしれません.
席次と言うと主に会議や式典など,公式な場面で使われるイメージが強いかもしれませんが,実は医療機関でも必要な知識ですので押さえておきたいですね.
また研修会の懇親会でも講師の先生にどこに座ってもらって,自分はどこに座るべきかを考える上でも席次の知識があるのとないのとでは大違いです.
エレベーターへ乗り込む時のルール
医療機関ではクライアントや上司とともにエレベーターへ乗降する機会は少なくないと思います.
皆様はエレベーターに乗る時の立ち位置って考えたことがありますか?
クライアントと一緒にエレベーターへ乗り込む場合もあれば,自分が先に乗っているところにクライアントが後から乗ってくることもあるでしょう.
そのとき皆様はどこに立ちますか?
クライアントと乗り合わせたらクライアントをどの位置に誘導するのが適切でしょうか?
これが上座・下座の考え方です.
知っていれば落ち着いてクライアントを適切な位置へ案内できますが,席次が分からないと冷や汗をかくことにもなりかねません.
乗ろうと思っていたエレベーターにすでに人が乗っている場合には,クライアントや上司・先輩に先に乗ってもらい自分は最後に乗り込みます.
もちろん転倒の危険性の高いクライアントと一緒に乗り込む場合には,クライアントとともに乗り込みます.
特に歩行器を使用している場合には,歩行器の車輪がエレベーターの開閉部分の溝に引っ掛かってしまうことが多
いので転倒に注意が必要です.
エレベーターに入ってから立つ位置ですが,基本的には操作盤の前が好ましいのですが,乗っている人が多いときは状況に合わせればいいと思います.
次にエレベーターに誰も乗っていない場合ですが,まず自分は乗り込まずエレベーターのドアを押さえて,クライアントや上司・先輩にどうぞと先を促します.
エレベーターに乗ってしまったら,自分は最後に操作盤の前に立ち,クライアントや上司・先輩などが降りる際は開閉ボタンを押すようにするのがスマートです.
操作盤の前に立つときはなるべく壁に背中を向けるようにして,クライアントや先輩・上司に背中を向けないことも重要です.
院内を移動する時の立ち位置
われわれ理学療法士・作業療法士の仕事の中で多いのが,クライアントともに移動をする機会です.
クライアントと一緒に移動する際にどこに立つべきかというのが気になると思いますが,基本的にはクライアントが転倒しないようにクライアントの安全に配慮した上で立ち位置を決定する必要があります.
その上で基本的にはクライアントや目上の人,年長者の前を歩かないといった配慮が重要となります.
タクシーに乗り込むときのルール
退院前訪問指導の際に,クライアントとタクシーに乗り込む場合について考えてみたいと思います.
まず優先すべきはクライアントの安全性です.
例えば坐位が安定しないようなケースでは,理学療法士・作業療法士がクライアントとともに後部座席に乗り込み安全性を確保するのが望ましいでしょう.
上司・先輩とタクシーに乗り込む場合ですが,タクシーの場合には基本的には助手席が一番低い席次になります.
後部座席の真ん中は窮屈で座り心地も良くありません.
もし目上の方が後部座席の真ん中になりそうな場合には,自分が変わりましょうかと声をかける気配りをするのもいいでしょう.
今回は理学療法士・作業療法士の視点で席次について考えてみました.
社会人になればこういったマナーが備わっているのが当たり前です.
この記事を機会に今年入職された方も席次ルールについて勉強してみるとよいと思います.
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