理学療法士・作業療法士は車椅子での食事をやめさせるべき

投稿者: | 2019年10月4日

 理学療法士・作業療法士は車椅子での食事をやめさせるべき 

栄養リハビリテーションという概念が普及して,理学療法士・作業療法士であれば誰もが食事による栄養摂取の重要性を離開されていると思います.

われわれが食事に関わる際の1つの視点として,食事を行う環境が挙げられます。

今回は「食事を取る際の姿勢」について理学療法士の視点で考えてみたいと思います.

woman sitting on wheelchair

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 食事の重要性 

食事は自動車でいうところの燃料のようなものです.

自動車は燃料が無くなると走れなくなります.

当然ながら食事によるエネルギー摂取が重要となるわけですが,エネルギー摂取の重要性を認識している理学療法士・作業療法士が多い一方で,食事摂取環境については無関心な理学療法士・作業療法士が多いのも実際だと思います.

車椅子座位姿勢が崩れている人はもちろんですが,車椅子で食事をとる行為そのものが,実は食事を摂取する環境としては不適切であるとご存知でしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 車椅子での食事摂取 

車椅子には必ずと言っていいほど,前座高が設定されております.

理学療法士・作業療法士の皆さんもソファーへ座った姿勢を想像してみてください.

ソファーへ座ると臀部が沈み込み,股関節は90°以上に屈曲することとなります.

また車椅子座位姿勢では,足の位置は膝よりもやや前方にあります.

皆さんは食事を摂取する際に,足を伸ばした状態で摂取しますか?

多くの方は足の位置を膝の真下か後方に位置させて食事を摂取します.

実際に行ってみると分かりやすいのですが,膝関節を伸展して足を前方に出した姿勢を取るだけで食事を摂取しにくくなることがわかると思います.

骨盤が後傾することで,腹部が圧迫されます.

また膝関節を伸展することでハムストリングスが伸張され,骨盤はより後傾し腹部が圧迫されることになります.

当然ながら骨盤が後傾すると胸腰椎は屈曲しやすくなりますので,嚥下機構が破綻して食事が摂取しにくくなるのです.

 

 

 

 

 

 

 

 

 食事が取れないのは車椅子座位だからかもしれない 

理学療法士・作業療法士の皆さんが勤務する病院や施設にも摂食量が不十分でリハビリテーションの進行に難渋するケースというのは少なくないと思います.

なぜ食事が摂取できないのかを考えてみると,非常に様々な原因が考えられると思いますが,その原因の1つに車椅子座位といった食事摂取環境は考えられないでしょうか?

前述したような姿勢ではうまく嚥下ができませんので,高齢者が食べようという気持ちを妨げてしまうかもしれません.

可能であれば車椅子から椅子に移乗して食事を摂取するか,クッションを用いたり,車椅子の高さを調整することで骨盤が前傾するような環境調整を行う必要があります.

仕方なく車椅子で食事を摂取せざるを得ない場合にもフットレストから足をおろして,足台を利用して環境調整を行うことで食事を摂取しやすくなります.

 

今回は「食事を取る際の姿勢」について理学療法士の視点で考えてみました.

食環境が変わり,食事摂取量が増えれば,効果的なリハビリテーションが行えることは言うまでもありません.

食事中の姿勢や環境調整は理学療法士・作業療法士だからこそ評価や介入ができる部分だと思います.

皆様も,食事摂取量が少ないクライアントを見つけたら,食事環境に目を向けてみてはいかがでしょうか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です