認定理学療法士受験者必見 認定理学療法士症例報告審査の方法

投稿者: | 2019年1月5日

 認定理学療法士受験者必見 認定理学療法士症例報告審査の方法 

今年度も2019年3⽉2⽇に認定理学療法士試験が執り行われます.

今年度の認定理学療法士試験の申請期間は2018年11⽉1⽇(⽊)~30⽇(⾦)でしたので,既に受験申請は締め切られているわけですが,取得の難易度がかなり高くなることが予測される新制度への改定前に取得を考えておられる方も多いと思います.

噂によると今年度は3,000名を超える受験があるようで,駆け込み受験者の多さに協会もびっくりしているようです.

認定理学療法士を取得するためには,1つの山として症例報告審査を乗り越える必要があります.

今回はこの症例報告審査の方法について最新の情報をご紹介いたします.

 

 

 

 認定理学療法士とは? 

新人教育プログラム修了者を対象に,自らの専門性を高め,高い専門的臨床技能の維持,社会,職能面における理学療法の専門性(技術・スキル)を高めていくことを目的としています.

新人教育プログラム修了者は7専門分野(基礎理学療法,神経理学療法,運動器理学療法,内部障害理学療法,生活環境支援理学療法,物理療法,教育・管理理学療法)のいずれかひとつ以上の専門分野に登録し,認定理学療法士を目指すこととなります.

 

 

 

 

 認定理学療法士取得までの流れ 

①新人教育プログラム終了

②専門分野登録から2年が経過

③共通必須研修会受講

④領域別指定研修会受講

⑤必要ポイントの取得

⑥症例報告レポート作成

⑦認定理学療法士試験の受験

 

認定理学療法士取得までには以上のような流れを経る必要があります.

①~④までは研修会を受講していけば問題なくパスできるますので,⑤~⑦が合否を決めると言っても良いでしょう.

 

 

 

 認定理学療法士取得までの大きなハードル 

認定理学療法士取得までの大きなハードルは,⑤必要ポイントの取得,⑥症例報告レポート作成,⑦認定理学療法士試験の受験の3つです.

 

⑤の必要ポイントの取得については100ptの取得ですので,あまりハードルは高くないと感じる方がほとんどだと思いますが,その通りです.

重要なのは申請時に領域指定のポイントを間違いなく正確に記入して申請できるかどうかです.

以前は誤りがあった場合には修正して提出が可能だったのですが,ここ数年は申請件数が増えておりますので,ポイントに間違いがあった場合には不合格になってしまいますので注意が必要です.

 

⑦の認定理学療法士試験については,③・④の講義の中から出題されますので,③・④の講義をしっかりと聴講して対策するしかありません.

基本的に試験は返却されませんので今のところ過去問などは出回っていない状況です.

 

⑥の症例報告レポート作成に関してはこれまであまり情報が明らかにされておりませんでしたが,今回はこの症例報告審査について以下にご紹介いたします.

 

 

 誰が症例報告審査をするのか? 

症例報告審査は分科学会・部門から推薦された理学療法士が行うこととなっております.

どういった理学療法士が推薦されているかということですが,主は各分野の専門理学療法士です.

年々,認定理学療法士受験者が増えておりますので,症例報告審査を行う専門理学療法士の数も増えてきております.

3,000名の受験者ということは,30,000症例の報告書を審査する必要がありますので,これはものすごい数です.

 

 

 症例報告の審査方法について 

基本的には1 症例ずつ,各分野で定められた「症例報告審査指標および評価点数基準」に基いて審査が行われます.

基本的に事例・症例報告の審査は,該当する分野・領域の分科学会・部門の審査担当者1名によって行われます.

審査担当者は申請者1名につき,10 症例すべてを審査しますので,厳しい審査担当者に当たれば不合格となる確率が高くなってしまうということです.

 

ここでは領域別の審査指標と評価点数基準をご紹介いたします.

 

 

 

【審査指標項目(脳卒中,神経筋障害,脊髄障害,発達障害)】

1.事例・症例の疾患もしくは状況課題が申請認定領域としてが適切に選択されているか

2.開始時所見(病歴等を含む)が的確かつ明確に述べられているか

3.経過(問題分析等を含む)が的確かつ明確に述べられているか

4.終了時(報告時)所見が客観的かつ的確であり、明確に述べられているか

5.考察において論理的であり明確に述べられているか

 

 

 

【審査指標項目(運動器,切断,徒手理学療法,スポーツ理学療法,呼吸,循環,代謝)】

1.事例・症例の疾患もしくは状況課題が申請認定領域としてが適切に選択されているか,および事例・症例紹介・経過・(現)病歴が的確かつ明確に述べられている

2.評価および問題点が的確かつ明確に述べられているか

3.介入内容が十分に的確であり明確に述べられているか

4.結果・成果が客観的かつ的確であり、明確に述べられているか

5.考察において論理的であり明確に述べられているか

 

 

 

【審査指標項目(地域理学療法,健康増進・参加,介護予防,補装具)】

1.事例・症例の疾患もしくは状況課題が申請認定領域としてが適切に選択されているか

2.事例・症例紹介・経過・(現)病歴が的確かつ明確に述べられている

3.主な問題点について的確かつ明確に述べられているか

4.解決方法および結果・成果が客観的かつ的確であり、明確に述べられているか

5.考察において論理的であり明確に述べられているか

 

 

 

 【審査指標項目(物理療法,褥瘡・創傷ケア,疼痛管理)】 

1.事例・症例の疾患もしくは状況課題が申請認定領域としてが適切に選択されているか

2.評価および問題点が的確かつ明確に述べられているか

3.介入内容が十分に的確であり明確に述べられているか

4.根拠となる情報が適切に提示されているか

5.考察において論理的であり明確に述べられているか

 

 

 

 【審査指標項目(臨床教育,管理・運営,学校教育)】 

1.事例・症例の疾患もしくは状況課題が申請認定領域としてが適切に選択されているか

2.事例・症例紹介・経過・(現)病歴が的確かつ明確に述べられている

3.評価および問題点分析が的確かつ明確に述べられているか

4.問題対応(介入内容)および結果・成果が十分に客観的かつ的確であり、明確に述べられているか

5.考察において論理的であり明確に述べられているか

 

 

 

 【評価点数基準】 

5点:十分に考慮されている

4点:ある程度考慮されている

3点:最小限の考慮はなされている

2点:考慮が 不十分である

1点:考慮されていない

 

1症例当たり25点満点×10症例,計250点で採点されます.

10 症例の評価点数が平均6割以上(150 点以上)で合格となり,150 点未満の場合には不合格となります.

 

審査者は1 症例の審査指標項目の評価点数が2点以下については,必ずコメント欄もしくは総評欄にコメントを記載することとなっております.

つまり簡単には2点以下の評定を行えない仕組みとなっております.

 

 

 

 厳しい審査者に当たるか心配という方に朗報 

2018 年度からは不合格判定となった方の再審査を行う方針となっております.

つまり厳しい審査者に当たってしまって不合格となった場合にも,審査員からの結果取りまとめた後に,再度審査がなされます

複数の審査にもかかわらず不合格になってしまうような場合には内容に問題があると思いますので仕方ありませんが…

 

 

 

 症例報告審査合格のポイント 

症例報告審査に合格するためには審査指標項目を考慮した上で,報告書を作成することが重要となります.

運動器であれば,①選択した事例・症例が運動器に関連した疾患や障害を有しているか,②事例・症例紹介・経過・病歴を的確に記述しているか,③評価および問題点を的確かつ明確に記述しているか,④介入内容を的確かつ明確に記述しているか,⑤結果・成果が客観的かつ的確で,明確に記述されているか,⑥考察を論理的かつ明確に記述しているかどうかが重要であると言えるでしょう.

 

 

 

 

 

今回はこの症例報告審査の方法について最新の情報をご紹介いたしました.

制度が変わると認定理学療法士取得のハードルがぐっと上がります.

正直なところ,インセンティブは不明なこの認定理学療法士制度ですが,今後どっちに転ぶかもわかりません.

持っているのが当たり前の資格になる可能性もあります.

制度改変の前に確実に取得しておきたいですね.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です