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気を付けたい理学療法士・作業療法士のクライアントへの話し方
理学療法士・作業療法士の皆様は後輩や実習生の言葉遣いが気になるってことありませんか?
自分自身もそうですが話し方や言葉遣いってふとした時に普段のものが出てしまうんですよね.
話し方ひとつでクライアントが受ける印象も大きく変わってしまいます.
今回は気を付けたい理学療法士・作業療法士のクライアントへの話し方について考えてみたいと思います.
○○っす
ついつい出てしまうことが多いのが「○○っす」という表現です.
男性の実習生や若い男性理学療法士・作業療法士に多いですね.
特に慣れてくるとこういった「○○っす」といった表現を使用する方が多くなる印象です.
慣れてくるのは良いですがクライアントへの敬意を忘れてはいけません.
「○○っす」は敬語ではありません.
学生時代の部活では通用したかもしれませんが,社会人になると「○○っす」なんて使えません.
必ず「○○です」と表現しましょう.
流行の言葉
テレビやSNSで流行している言葉をついつい使ってしまっていませんか?
いくらあなたの周囲で流行していたとしても高齢者には理解できないことが多いでしょう.
クライアントの年齢に合った言葉を使うことを心がけましょう.
また「ラスト」とか「スタート」とか若者が普段当たり前のように使っているカタカナ英語が高齢者にはわかりにくい場合もあります.
できるだけわかりやすい日本語を使用するようにしましょう.
専門用語を使う
これも若手理学療法士・作業療法士にありがちです.
評価結果を説明する際や運動療法の内容を説明する際にはついつい専門用語を使ってしまいます.
ただ相手にわからないと説明にはなりませんので,できるだけ専門用語を使用することなく一般の肩でもわかるような表現を用いることが重要です.
実習前に評価の練習をする際には高齢者へのわかりやすいフィードバックを意識して専門用語を使用せずに説明する練習もしておいた方が良いですね.
タメ口を使う
理学療法士・作業療法士にありがちなのが,高齢者に接する際に,まるで幼い子供に話しかけるような口調で,「よくできたねー」とか「頑張ろうね」といった話し方です.
一見,愛着のある話し方にも思えますが,これってどうでしょうか?
優しく伝えようとか,やわらかい表現でといった考えでこういった話し方になるのかもしれませんが,例えば美容院で「じゃあシャワーしようね」なんて話し方をされて不快に思いませんか?
実は病院や施設の御意見箱に投じられるクレームの中で多いのが,医療従事者のクライアントに対する話し方なのです.
理学療法士・作業療法士はよかれと思っていて,クライアントもそういったやりとりに慣れていたとしても,家族や周囲の方は決して良い気持ちはしないでしょう.
今回は気を付けたい理学療法士・作業療法士のクライアントへの話し方について考えてみたいと思いました.
私自身も理学療法士・作業療法士がすべてのクライアントに完璧できれいな尊敬語・謙譲語を使う必要があるとは考えておりません.
丁寧語でも良いですし,尊敬語・謙譲語を間違って使用していてもそれはそれで仕方ないと思います.
大切なのはクライアントに対する敬意を持った姿勢だと思います.
社会人であれば正しい尊敬語・謙譲語を使えるようにしたいものですが,仮に正しい尊敬語・謙譲語が使えなくても,敬意をもって接していれば,まずタメ口で接するということはあり得ませんし,クライアントやその家族にも気持ちは伝わるはずです.