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第38回東海北陸理学療法学術大会で興味深い取り組み 座長・査読者を公募で募集
学会の一般演題と言えば演題査読があります.
また学会では座長がセッションの進行を務めることが多いと思います.
この査読者や座長ですがこれまでは認定・専門理学療法士名簿から学会準備委員会が選出というケースが多かったと思います.
今回は一般演題の座長と査読者を公募で募集するという東海北陸理学療法学術大会の興味深い取り組みをご紹介させていただきます.
東海北陸理学療法学術大会における座長の選出方法
1.座長選定基準
- 経験年数5年以上で新人教育プログラムを終了している。
- 県学会レベル以上の学会で5回以上発表している。
- 査読制度のある冊誌に1編以上掲載された経験がある。(抄録除く)
- 認定、専門理学療法士の資格を有している。
*上記の4つの選定基準のうち3つ以上を満たすこと。
2.座長の公募と選出
座長候補者は、愛知県理学療法士会会員で上記座長選定基準を満たす者を公募したうえで、座長候補者リストを作成しその中から選出いたします。選出の際は、希望分野・経験年数等を考慮します。(座長候補者が不足する場合は大会長の推薦により本人の承諾を得て選出いたします。)
東海北陸理学療法学術大会における査読者の選出方法
1.査読者選定基準
- 経験年数5年以上で新人教育プログラムを終了している。
- 県学会レベル以上の学会で5回以上発表している。
- 査読制度のある冊誌に1編以上掲載された経験がある。(抄録除く)
- 認定、専門理学療法士の資格を有している。
*上記の4つの選定基準のうち2つ以上を満たすこと。
2.査読者の公募と選出
査読候補者は、愛知県理学療法士会会員で上記査読者選定基準を満たす者を公募したうえで、査読候補者リストを作成しその中から選出いたします。選出の際は、希望分野・経験年数等を考慮します。(査読候補者が不足する場合は大会長の推薦により本人の承諾を得て選出いたします。)
なかなかの条件
査読者も座長もなかなかな条件となっております.
学会発表経験5回以上って誰でもあるものではありませんし,論文掲載や認定・専門理学療法士資格も条件としております.
これはなかなかの条件設定です.
やる気のある人がやるのがよい
学会の査読者や座長って依頼が来た時点でなかなか断りにくいといった側面もあります.
断ってしまうと印象も悪いですし,次回から仕事が来なくなるんじゃないかって思ってしまいます.
そのため渋々引き受けるなんてことも多いと思います.
そもそも座長の場合には当日参加も必須となりますので,学会費や交通費もかかってしまいます.
これならこの学会のように公募制度にした方が確かに効率も良いですよね.
本当にやる気のある理学療法士が務めた方が学会も盛り上がりそうですし,発表者にとっても良いでしょうね.
今回は一般演題の座長と査読者を公募で募集するという東海北陸理学療法学術大会の興味深い取り組みをご紹介させていただきました.
私自身はこういった学会運営の方法を初めて目にしましたがとても良い方法だと感じました.