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理学療法士・作業療法士の皆様は定時ハラスメントって知っていますか?
働き方改革法案が施行されて数年がたちますが,皆様の職場の働き方というのは変化しましたでしょうか?
一見,理学療法士・作業療法士にとってはプラスに働くと考えられる働き方改革ですが,実は弊害も出てきております.
今回は理学療法士・作業療法士も知っておきたい定時ハラスメントについて考えてみたいと思います.
定時ハラスメントとは?
定時ハラスメントというのは,業務量や職場環境を改善することなく単純に残業を禁止したり定時退勤を強制する結果,理学療法士・作業療法士にむしろ負担を強いる状況を指します.
要するに間違った働き方改革を行っている職場なわけですね.
理学療法士・作業療法士に当てはめて考えると,ノルマの単位数の変化もないまま定時に帰れと言われても当然帰れるわけもありませんし,結局のところ休憩時間に仕事をしたりといった事態が起こるだけです。
休憩中の仕事が増える
業務量を調整しないまま定時退勤を強制されるとまず起こるのが休憩中に仕事をせざるをえなくなる理学療法士・作業療法士が増加するといった現象です.
業務時間内に終わらなかった仕事があると結局のところ休憩時間にも働くという事態が発生しサービス残業が増えてしまいます
これって全く意味がありませんよね?
前残業が増える
定時後の残業をすると怒られるからと前残業がその分増えるだけという職場も多いのも実際です.
残念ながら前残業も自主的に理学療法士・作業療法士が行っているとみなされれば,基本的にはサービス残業扱いです.
仕事前にやるか後にやるかの違いだけで全く働き方改革になっていないわけですね.
仕事がたらいまわしになる
また定時ハラスメントが行われている職場では,理学療法士・作業療法士の余裕がなくなってしまうことで,優先順位の低い業務を皆が手を付けなくなってしまいます.
結果として若手・新人理学療法士・作業療法士にしわ寄せがくることも多いでしょう.
高ストレスな職場になる
仕事量の調整がなされないまま定時退勤を強制されると,理学療法士・作業療法士は常に時間に追われるようになります.
時間当たりの仕事量が多い環境って心身ともに負担が大きいですよね.
かなりストレスフルな職場になることは間違いありません.
結果として離職者も増え,ますます仕事が増えるわけです.
完全な悪循環です.
こういったストレスフルな職場ではパワハラも横行しやすいですね.
今回は理学療法士・作業療法士も知っておきたい定時ハラスメントについて考えてみました.
見かけの残業時間にばかりに目が行き本質的な業務改善が全くなされていないと定時ハラスメントのような間違った働き方改革が執り行われてしまいます.
理学療法士・作業療法士の場合は,単位数=仕事量と考えてもよいほど非常に分かりやすい仕組みなわけですが,この単位数のノルマを軽減しないと定時ハラスメントに陥ってしまうケースが多いでしょうね.