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どうすれば理学療法士・作業療法士が指導した自主トレーニングを行ってもらえるのか?
理学療法士・作業療法士がクライアントに自主トレーニング指導を行う機会は多いと思います.
でも自主トレーニング指導って思ったほどやってもらえませんよね?
今回はどうすれば理学療法士・作業療法士が指導した自主トレーニングを行ってもらえるのかについて考えてみたいと思います.
こんな経験ありませんか?
前回,自宅で行ってもらいたい練習をいくつかお伝えいたしましたが,できてますか?
すいません,そういえば忘れていました
こんなケースって多いですよね.
時間をかけてせっかく指導してもなかなか自宅では継続が難しいわけですね.
もちろん几帳面に自主トレーニングに取り組まれるクライアントもいらっしゃいますが,なかなか継続してもらえないということの方が多いのが実際ではないでしょうか?
理学療法・作業療法の時間は限られている
われわれ理学療法士・作業療法士が関わる時間には限りがあります.
特に外来での理学療法・作業療法ともなると,1週間に関わる時間が1時間にも満たない場合も少なくありませんので,ご自身で運動を行っていただくことが重要となります.
入院中であっても理学療法士・作業療法士が関わることのできる時間というのは限られておりますので,理学療法・作業療法以外の時間に自主トレーニングに取り組むことができるかどうかってとても大切です.
ただ自主トレーニングを定着させるのが難しいわけです.
自主トレーニングを継続してもらうためには?
ではどうすればクライアントは自主トレーニングを継続してくれるのでしょうか?
ここで重要なのは理学療法・作業療法の時間に自主トレーニングの効果を体感してもらうことです.
短時間でのトレーニングで効果が得られる,楽になるという実感が得られれば,クライアント自身での自主トレーニングも定着しやすくなるでしょう.
たとえばストレッチなんかは非常に分かりやすいと思います.
足関節周囲の外傷の方で,足関節背屈可動域制限がある方を対象に,下腿三頭筋のストレッチングの指導を行う場合には,下腿三頭筋のセルフストレッチングの前後でどれだけ歩きやすくなるか,しゃがみこみが行いやすくなるかなんかを体感してもらうことが重要でしょうね.
クライアントも短時間でのストレッチングで動作が円滑に行えるようになれば,これならやろうと思えるのではないでしょうか?
効果が分からないと継続できない
良くなるのかどうか効果が分からないようなトレーニングって継続できないんですよね.
自分の立場に立って考えても,○○をしたら●●になるという事実の確実性が高ければ高いほど,「○○をする」という行動は定着しやすいと思います.
環境設定も大切
自主トレーニングを指導する場合には,環境設定も重要となります.
何か特別な機器を使って特別な環境で無いと行えない自主トレーニングだとなかなか定着しないでしょうね.
またセット数や回数も大切です.
あまりにも時間がかかってしまうと日常生活の中に組み込むことができません.
そのため自主トレーニングを指導する場合には,いつでもどこでも短時間で取り組むことができるトレーニングを指導することが重要となります.
ちょっとした隙間時間で行えるトレーニングであれば定着しやすくなるでしょうね.
筋力トレーニングの場合には?
ストレッチングなんかはわりと即時効果を実感してもらいやすいので導入しやすいですが,効果が得られるまでに時間のかかる筋力トレーニングをどうけいぞくしてもらうかは理学療法士・作業療法士にとっても難しいところですが,目に見えて理解できる数値化された評価でリハビリの際に定期的に評価を行ってフィードバックするというのも重要でしょうね.
今回はどうすれば理学療法士・作業療法士が指導した自主トレーニングを行ってもらえるのかについて考えてみました.
理学療法士・作業療法士の皆様も自主トレーニング指導をされる際の参考にしてみてください.
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