理学療法士・作業療法士がラセーグテスト(Lasegue test)でSLRによる神経伸張テストを行う際の工夫

腰部
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理学療法士・作業療法士がラセーグテスト(Lasegue test)でSLRによる神経伸張テストを行う際の工夫

理学療法士・作業療法士であればラセーグテスト(Lasegue test)ってご存じですよね?

SLRを使って坐骨神経に伸張を加えて,神経症状の出現を確かめる検査ですね.

神経根症状を確認する場合や,梨状筋症候群に代表されるような梨状筋の絞扼による坐骨神経障害を判断する場合にも有用です.

今回はラセーグテスト(Lasegue test)を使用してSLRによる神経伸張テストを行う際の工夫についてご紹介させていただきます.

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ラセーグテスト(Lasegue test)とは?

ラセーグテスト(Lasegue test)とは整形外科において坐骨神経痛を調べる場合に用いられる検査方法の一つです.

坐骨神経痛症状というのは,仙髄神経の中でもS1・2・3または腰髄神経のL4・5の神経根が圧迫されていることが多く,ラセーグテスト(Lasegue test)では圧迫を受けている神経根にストレスを加えて,異常が無いかを判断します.

 

 

 

 

 

 

 

 

ラセーグテスト(Lasegue test)の鑑別

ラセーグテスト(Lasegue test)の難しいのは,神経根障害以外でも陽性になるケースが少なくないといった点です.

例えばよくあるのが梨状筋症候群です.

また考慮すべきはダブルクラッシュシンドロームと呼ばれるような複数個所で軽微な神経圧迫が起こっている病態です.

1か所の部位での神経へのストレスは軽度であっても,これが複数個所となることで神経症状が出現するわけです.

そのためラセーグテスト(Lasegue test)を行う場合には,どこが坐骨神経症状の原因かを鑑別することが重要となります.

 

 

 

 

 

 

 

 

神経根レベルでの圧迫の鑑別には腰椎の側屈が有効

坐骨神経症状を鑑別する場合に,神経根レベルでの圧迫の鑑別には腰椎の側屈が有効です.

 

腰椎を同側に側屈

例えばラセーグテスト(Lasegue test)に合わせて腰椎を同側に側屈して椎間関節を圧迫することで症状が増悪するようであれば,同側の神経根へのストレスが坐骨神経症状に原因であると考えらます.

 

腰椎を体側に側屈

反対にラセーグテスト(Lasegue test)に合わせて腰椎を対側に側屈して椎間関節を離開することで症状が軽減するようであれば,同側の神経根へのストレスが坐骨神経症状に原因であると考えらます.

 

このように腰椎を側屈させることで椎間関節を圧迫・離開させれば,神経根症状の鑑別が行いやすくなります.

 

 

 

 

 

 

 

 

梨状筋での神経絞扼の鑑別

また坐骨神経症状の原因として比較的多いのが梨状筋での神経絞扼です.

梨状筋での神経絞扼が疑われる場合には,ラセーグテスト(Lasegue test)に合わせて股関節を改選させる操作が有効です.

 

股関節内旋症状が増悪

仮にラセーグテスト(Lasegue test)に合わせて股関節を内旋させると症状が増悪する場合には,梨状筋部位での絞扼が坐骨神経症状の一因になっていると考えられます.

 

股関節外旋症状が改善

また逆にラセーグテスト(Lasegue test)に合わせて股関節を外旋させると症状が改善する場合には,梨状筋部位での絞扼が坐骨神経症状の一因になっていると考えられます.

 

今回はラセーグテスト(Lasegue test)を使用してSLRによる神経伸張テストを行う際の工夫についてご紹介させていただきました.

このように坐骨神経障害も原因によって対応が異なりますので,理学療法士・作業療法士は坐骨神経障害の原因を鑑別することが重要となります.

今回ご紹介したような方法を用いることで,原因を鑑別しやすくなりますので,皆様も坐骨神経障害を合併したクライアントを担当した際には試してみてください.

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