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患者リハビリ代行時って全く同じプログラムを行うのが良い?
最近は365日体制でリハビリテーション医療サービスを提供しているところが多いと思いますので,自身が休暇を取得する場合には他の理学療法士・作業療法士に代行依頼をする場合が多いと思います.
代行依頼をする場合には,申し送りを作成してといったことが多いと思いますが,代行で理学療法や作業療法を行う場合って申し送り通りに行った方がよいのでしょうか?
それとも自分の得意なアプローチで介入を行った方が良いのでしょうか?
今回は患者リハ代行時って全く同じプログラムを行うのが良いのかについて考えてみたいと思います.
代行リハビリ実施時によくあるトラブル
代行リハビリ実施時ってけっこうトラブルが多いですよね.
まず最も多いのが,「いつもとやり方が違う」なんてクライアントが訴える場合です.
もちろんきちんと目的を説明して,クライアントに理解してもらったうえで行えばよいのですが,通常と全く異なる対応に困惑してしまうクライアントも多いと思います.
後に苦情やクレームとして報告がなされるとそれはそれで面倒くさいことになります.
全く同じプログラムを繰り返せばよい?
では全く同じプログラムを繰り返した方が無難なのでしょうか?
確かにこの筋力トレーニングを何回,歩行練習を何回と全く同じプログラムを行った方が無難といった考え方もあると思います.
ただ基本的に担当より慣れていないわけですし,普段行わないようなアプローチを行ってもうまくいかないことが多いと思います.
外観上は同じプログラムのように見えるかもしれませんが,場合によっては中身のないただのマネっこプログラムを行っていることになります.
はたしてそんなマネっこプログラムでクライアントがよくなるでしょうか?
重要なのは目標と問題点を共有すること
私が重要だと思うのは目標と問題点を共有することです.
例えばフットクリアランスの低下が一番の問題で,目標は一本杖歩行の獲得なのですがそこまでいけてませんとか,そういった申し送り方が良いと思うんですよね.
ただこのプログラムを行ってくださいではその意図も分かりませんし…
目標と問題点さえ共有されれば,問題点の解決に向けた他のアプローチを行うのもありだと思います.
ただここで重要なのはクライアントにきちんと説明を行って理解を得るということです.
今こういったところが問題になっていると聞いています,こういった目的でこういった運動を行いますよといった形です.
結局のところ理学療法士・作業療法士も得意なアプローチと不得意なアプローチがあると思いますので,自分の得意な土俵にもっていった方が結果的に成果が出る場合が多いと思います.
ただただマネっこよりはいいと思うんですよね.
申し送りに目標と問題点を記載することが理学療法士・作業療法士の成長につながる
また申し送りに目標と問題点を記載するのって自分自身の中でクライアントの障害を整理することにもつながりますし,理学療法士・作業療法士の成長につながると思います.
ただなんとなく殿筋の筋力トレーニングやってますってのが多いですからね…
そうじゃなくてここに問題があってこうなってほしいからこういったアプローチを行ってます.
ここの部分の改善を図ってほしいですって申し送り方がベストな気がします.
マッサージ40分を申し送られたら
けっこう困るのが目的の無い長時間のマッサージの申し送りです.
何のためにマッサージを行うのかも申し送りに記載のないままただただ慰安目的のマッサージを申し送られるのってけっこうきついものがあります.
ただきちんと申し送り通り兆時間マッサージをしないとクライアントからクレームが出ることもありますので,仕方なく行うといったパターンですよね.
代行時って理学療法士・作業療法士間でディスカッションを行えるといった点も意味があると思います.
いつもなんとなくプログラムを組み立てて行っている理学療法士・作業療法士の場合には,このディスカッションを行うことを嫌う理学療法士・作業療法士も多いですけどね…
今回は患者リハ代行時って全く同じプログラムを行うのが良いのかについて考えてみました.
理学療法士・作業療法士の代行時の対応って非常に難しいですが,申し送りも含めてどうあるべきかを見直して見ても良いでしょうね.
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