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退院前訪問・外出練習・調理練習後には別途報告書の作成が必要か?
回復期リハビリテーション病棟で勤務する理学療法士・作業療法士が携わることが多いのが,退院前訪問・外出練習・調理練習です.
回復期リハビリテーション病棟では在宅に向けて介入が行われるわけですので,退院前訪問・外出練習・調理練習を行う機会は少なくないと思います.
退院前訪問・外出練習・調理練習を行った場合には,診療録への記録以外に特別な報告書の作成が必要なのでしょうか?
今回は退院前訪問・外出練習・調理練習後には別途報告書の作成が必要かについて考えてみたいと思います.
法律的に報告書の作成が必要か?
退院前訪問・外出練習・調理練習を行った場合に,法律上は特別な報告書の作成が必要なのでしょうか?
特に退院前訪問に関しては別途,退院前指導料を算定することとなりますので,なんとなく報告書の作成が必要だといった印象があります.
ただ実際のところは,退院前訪問・外出練習・調理練習を行った場合に報告書が必要といった法律上の記載は皆無であり,退院前訪問・外出練習・調理練習を行った場合に報告書という形で記録に残さなくても特に問題はないのです.
仮に主治医が報告書を求めたりすれば,作成が必要ですが,法律上必要ない書類を作成するというのは非効率的ですよね.
それでなくとも最近はリハビリテーション関連の書類が多いですからね…
基本的には診療録へ記録すればよい
退院前訪問・外出練習・調理練習を行った場合にも,いつも通り診療録へ行った内容や評価の結果を含めて記載をしておけば問題はありません.
ただ退院前訪問・外出練習・調理練習を行ったのにも関わらず,program dittoといった記載はまずいでしょうけどね…
退院前訪問指導に関しては別途報告書を作成している施設が多い
実際には退院前訪問・外出練習・調理練習の中でも,退院前訪問指導の場合には,診療録への記載とは別に報告書を作成している医療機関が多いようです.
これは退院前訪問の場合には退院前訪問指導料を算定するからといった理由ではなく,在宅で関わるスタッフへの情報提供といった意味合いが強いようです.
例えば退院前訪問で明らかとなった住宅の問題点や,クライアントの動作特性を報告書としてまとめて,介護支援専門員へ申し送りをするといったやり方です.
平成26年度から自宅などの診療機関以外での練習(外出練習も含む)も疾患別リハとして算定できるようになりましたが,その際の診療録以外への書類等の規定の記載というのは特にありません.
そのため退院前訪問にしても外出練習にしてもは特別に報告書を作成する必要はないわけですが,報告書としてまとめておけば在宅の担当者への申し送りは行いやすいでしょうね.
今回は退院前訪問・外出練習・調理練習後には別途報告書の作成が必要かについて考えてみました.
結論から申し上げますと特別な報告書の作成は不要ということになります.
作成するとしてもあまり時間をかけて作成する必要はなさそうですが,在宅スタッフへの申し送りとして使用するのであればある程度の内容をわかりやすくまとめられるとよいですね.
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