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ベテラン理学療法士・作業療法士の昔は1日30人は診てたって自慢話
最近は年間10,000人以上のペースで理学療法士が増えている状況ですので,どこの医療機関・施設も比較的多くの理学療法士・作業療法士で多くのクライアントに対して対応することが可能になってきていると思います.
今から15年以上前というのは500床規模の総合病院であっても理学療法士・作業療法士が合わせて5名といったような体制でリハビリテーション診療を行っている医療機関も少なくありませんでした.
若い理学療法士・作業療法士の皆様もベテラン理学療法士・作業療法士の昔は1日30人は診てたなんて自慢話聞いたことありませんか?
今回はベテラン理学療法士・作業療法士の昔は1日30人は診てたって自慢話について考えてみたいと思います.
多くクライアント対応するのがすごい?
ベテラン理学療法士・作業療法士の昔は1日30人は診てたって自慢話ってどう思いますか?
1日に30人診てたって言われてもそれをすごいと思いますか?
ただ流れ作業で対応していたにすぎないと思いますし,30人ともなるとマンツーマンでなく同時にクライアントに対応をしていたわけですので,ただただ忙しかったんだろうなとしか感じないというのが普通の感覚ではないでしょうか?
きちんとクライアントに対応できていたのか?
かくいう私も入職してから数年は400床規模の急性期総合病院で100名以上のクライアントを5名の理学療法士・作業療法士で対応しておりました.
もちろん1日に20~30人くらいのクライアントに対応しておりましたので,もうハチャメチャでした.
1時間に3~4人のクライアントを診ていた(診ていたと言えるか?)わけですので,下手したらクライアントの疾患名だけを頭に入れておいてよく病態もわからないまま対応していた時代がありました.
とても理学療法士としての専門性を活かしてクライアントができていたとは言えない状況で,素人でもできるような自主トレ指導をただただ繰り返して,自転車エルゴメーターのセッティングをしてと助手さんでもできるようなことを繰り返しているだけでした.
さまざまな病態のクライアントを経験できる
ただこの時代を経験した私として思うことは,本当にさまざまな病態のクライアントを経験することができました.
もちろん深く時間をかけて理学療法を行うということはできなかったわけですが,ただ幅広くいろんなクライアントを経験できたというのはこの時代の良さでしょうね.
また入院期間も長かったので,長期的にクライアントの経過を追うことができたというのもこの時代の良さでした.
今のように急性期・回復期・生活期といったリハビリテーションのphaseも明確ではありませんでした.
今のクライアントは幸せ
そう考えると今のクライアントは幸せだと思います.
マンツーマンでゆっくり話を聞いてもらいながらきちんとしたサービスを受けられるというのは良い時代になったなと思うわけです.
マンツーマンでも集団でもできるような介入しかしないのはもったいないですよね.
せっかくマンツーマンで関われるのですからクライアントに合った適切なサービスを提供できるように理学療法士・作業療法士も務める必要がありますね.
今回はベテラン理学療法士・作業療法士の昔は1日30人は診てたって自慢話について考えてみました.
別に30人に対応することって何もすごいことではありません…
ただただ助手でもできるようなことを繰り返していた可能性もありますが,まぁ若者の対応としては「先輩,30人ですか?すごいですね」と目を輝かせながら対応するのが間違いがない反応でしょうね.
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