新型コロナウイルス感染拡大が回復期リハビリテーション病棟の運営に及ぼす影響に関する調査結果

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新型コロナウイルス感染拡大が回復期リハビリテーション病棟の運営に及ぼす影響に関する調査結果

回復期リハビリテーション病棟と言えば最も理学療法士・作業療法士が勤務する職場です.

つまり回復期リハビリテーション病棟の経営というのはより多くの理学療法士・作業療法士の賞与や給与にも影響を及ぼすといえるでしょう.

2020年7月13日(月)~2020年7月27日(月)に回復期リハビリテーション病棟の運用に関する調査が行われ,8月中旬に回復期リハビリテーション病棟協会より回復期リハビリテーション病棟の運用に関する調査結果が報告されました.

今回は新型コロナウイルス感染拡大が回復期リハビリテーション病棟の運営に及ぼす影響に関する調査結果について考えてみたいと思います.

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新型コロナウイルス感染拡大が回復期リハビリテーション病棟の運営に及ぼす影響に関する調査

平素より回復期リハビリテーション病棟協会の活動にご理解・ご支援賜り,誠にありがとうございます.

さて,昨今のCOVID-19の世界的流行に伴い,医療現場は多くの負担を強いられており,回復期リハビリテーション病棟もその例外ではありません.

そこで実態を把握して,安定した病棟運営に資する情報を得るべく,緊急調査を企画しました.

速報性を重視してWEB調査を採用し,8月中旬までには解析結果を皆様にご報告させていただく予定です.

業務がひっ迫している中で大変恐縮ですが,可能な限りご協力いただきますよ

うお願い申し上げます.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

回復期リハビリテーション病棟の平均病床利用率

回復期リハビリテーション病棟の平均病床利用率は前年に比較すると以下のようになっております.

3月:-0.7%

4月:-2.6%

5月:-4.6%

前年より病床利用率が低くなっていることが分かります.

さらに特別警戒都道府県ではどうでしょうか?

3月:-0.7%

4月:-2.7%

5月:-5.5%

特別警戒都道府県では病床率利用の低下がさらに顕著となっております.

 

 

 

 

 

 

 

 

回復期リハビリテーション病棟の収益比

まずは回復期リハビリテーション病棟の実の収益ですが以下のようになっております.

3月:+3.1%

4月:+1.4%

5月:-1.3%

これも5月にはマイナスに転じております.

特別警戒都道府県ではどうでしょうか?

3月:+3.2%

4月:+1.1%

5月:-2.1%

同様に5月にはマイナスに転じております.

病院全体の収益への影響はより大きい状況です

3月:+1.6%

4月:-3.8%

5月:-7.3%

かなり収益が減少しているのが分かります.

これが全国平均ですのでおそろしいです.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

在宅復帰率・在院日数は?

回復期リハビリテーション病棟のアウトカムとなっている在宅復帰率についてはどうでしょうか?

まず在宅復帰率についてです

3月:79.3→79.1%

4月:78.0→79.2%

5月:78.9/→79.3%

在学復帰率については大きな変化はありません

平均在院日数はどうでしょうか?

3月:68.2→66.5日

4月:66.9→66.0日

5月:69.2→69.7日

これも大きな変化はありません.

最後に実績指数はどうでしょうか?

3月:43.4→45.7

4月:44.2→45.9

5月:43.0→45.7

実績指数については昨年度より良好でありました.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平均取得単位数は?

3月:6.1→6.3

4月:6.1→6.4

5月:6.3 →6.5

これも増えておりますね.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果のまとめ

一般病床等に対する他団体の調査結果と同様に,回復期リハビリテーション病棟でも3月から5月にかけて,新入院患者減少,病床利用率の低下と,収益・利益率の悪化が見られております.

一方で在宅復帰率や平均在院日数に大きな変化はなく実績指数は前年度よりむしろ改善しており,COVID-19に関連する問題に適切に対応しながら回復期リハビリテーション病棟としての役割を果たしていることが示唆され増した。

 

今回は新型コロナウイルス感染拡大が回復期リハビリテーション病棟の運営に及ぼす影響に関する調査結果について考えてみました.

回復期リハビリテーション病棟もCOVID-19の影響で収益は減少傾向にあることがわかります.

特に病床利用率の低下が大きな原因だと考えられます.

そんな中で患者平均提供単位数が増えているのは,出来高リハによる収益補填か,病床利用率低下と理学療法士・作業療法士数のバランスや会議等が減少したことによるリハビリテーション単位数の増加だと思われます.

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