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理学療法士・作業療法士臨床実習の実習謝礼金の相場は?
理学療法士・作業療法士の臨床実習では実習施設に対して養成校から1日あたり実習謝礼金が支払われることとなります.
ただこの実習謝礼金って養成校間でかなり格差があるのも実際です.
学生から馬鹿高い学費を取っておいて,激安の実習費で学生を実習先に任せておいてなんてなんて声も聞かれます.
今回は理学療法士・作業療法士臨床実習の実習謝礼金の相場について考えてみたいと思います.
実習中は教員は楽できる?
私自身は実習中に養成校の教員が楽できるなんて考えたことはありませんが,学生から馬鹿高い学費を取っておいて,激安の実習費で学生を実習先に任せておいてなんてなんて声も聞かれるのも実際です.
実際には問題のある学生が出た場合には実習地へ何度も赴いて頭を下げてということを考えれば,むしろ実習無しで学内で授業を行っていた方がよっぽど楽だと思います.
なので実習地に激安の謝礼金を支払って楽してるなんて考えは毛頭ございません…
謝礼金の相場は?
実際のところ謝礼金の相場ってどのくらいなのでしょうか?
私はこれまでに5校以上の臨床実習に関わってきましたが,おおよそ1000~1500円/日程度が相場だと思われます.
8週間の実習であれば40日×1000~1500円といった計算になりますので,40,000~60,000円ということになります.
すごく高いようにも感じますが,私立大学の学生が年間150~200万円もの学費を養成校に収めていることを考えれば12カ月のうちの2か月を40,000~60,000円で済ませるというのは安いととらえられることもあるでしょう.
指導者には謝礼金は渡らない?
また多くの場合には謝礼金というのは臨床実習指導者にはわたりません.
実習施設へ振り込まれて終わりといったケースがほとんどでしょう.
臨床実習指導者へ謝礼金が渡るのであれば,臨床実習指導をしたいと考える理学療法士・作業療法士はもっと増えるでしょうし,昨今の臨床実習指導者講習会(16時間の地獄の研修)に参加したいと考える理学療法士・作業療法士も増えるでしょうね.
病院や施設に謝礼金が入った後は,リハビリテーション部門に謝礼金が回ってくる施設もあれば回ってこない施設もあるようです.
実習謝礼金で書籍を購入したり,物品を購入したりといったケースが多いでしょう根.
中には実習謝礼金の全額でなく一部が指導者へ支払われるといった施設もあったり,中には個人口座に全額振り込まれるといった施設もあるようです.
実習指導者へはお金は全く入らない?
臨床実習生は指導者が実習指導を行うことで収入を得ていると思っている人が多いですが,実際にはボランティアということがほとんどなわけです.
私で考えても臨床実習指導で得られるお金といえば,臨床実習指導者会議へ参加した際の日当くらいでしょうか?
中には臨床実習指導者会議へ参加に対して全く日当を出さない養成校もありますし,日当がたったの数千円という場合もありますので,実習指導者の指導業務というのはほとんど無償で行われていると考えた方が良いでしょう.
今回は理学療法士・作業療法士臨床実習の実習謝礼金の相場について考えてみました.
実習謝礼金というのも全国統一されてほしいですし,謝礼金の使い方についても何かしらリハビリテーション部門に還元される形にしていただきたいですね.
コメント
大変興味深く拝見させて頂いています。
私は地方の病院(150床)のリハビリ科技師長をしている者です。
実習の謝礼金については職場でも話が出たことがあり、指導者またはリハビリ科が直で謝礼金を得ることができるのか上層部と検討も致しました。
技師長の立場としても、実習生受け入れは職員個人または一部の部署に対してではなく、養成校から実習施設である病院に対しての仕事の依頼であると理解しています。
私たちが時間当たりの労働力を病院に提供することで病院は収入を得ているわけですから、指導に時間を割くことで職員の本来の業務で得られなかった病院の収入の補填(額が見合っているかは?)や他の必要経費(コピー代など)という意味合いがあると考えます。もちろん実習指導を行う職員の業務量については偏りがないよう調整を行い、実習生指導が業務負担とならないような配慮を行っていることが前提です。
患者さんを対象としたリハ業務も実習生指導も、どちらも同じ病院のお仕事の一部という感じです。
皆さんはどのように考えますか?
私個人としては、まぁ謝礼はもらいたいですよね。
ありがとうございます!おっしゃる通り病院へ依頼があったわけですから個人というよりは施設でというのが妥当だと考えますが、他の仕事量も含めて業務の偏りが無ければ部門のお金としていただけるというのが理想だと思います。仮に実習指導が一定の指導者だけに偏ってしまっており、業務負担が偏っているのであれば個人への謝礼というのもあって良いと考えます。今後は臨床実習指導者講習会への参加が実習指導者要件に組み込まれますので、ますます実習指導を行う理学療法士と行わない理学療法士が二極化して業務負担に差が出る可能性が高いと思います。
お返事頂き光栄です。
当科では臨床実習指導者講習会は業務として(出張扱い)全員参加を予定しています。全員修了するのはいつかは分かりませんがw。同様な例でがん患者リハビリ研修会もありますが、あれも修了している職員としていない職員で業務に差が出ます。仕事として受ける以上は職員みんなが同じ業務を受けられるように、時間は掛かるかもしれませんが体制を整えていく考えです。
先程のコメントで訂正が、、、地方の公立病院(329床)の病院勤務PTでした。
多分、私が公務員という立場なのでこだわって細かいことを言ってしまうのです。面倒くさくてごめんなさいw。
北海道のS市の話です。
以前は、指導者に直接指導謝金が振り込まれる所もありましたが、病院への税務署の指導で、直接の振り込みは出来なくなりました(院内での実習の謝金は病院の収入という認識)。指導者の手に渡るには院内での調整が必要になってしまいました。そこは養成校は手が出せません。
私は、もらっていましたが、病院の税務調査時に過去の銀行口座履歴を出す羽目になりました。
地域によって、税務署の考えの差があるようですが、養成校は一律、病院への一括振り込みにかわりました。
ご参考までに
ありがとうございます!なるほどそんな地域もあるんですね,参考になりました!
試される大地さん、ありがとうございます!参考になります!