専門理学療法士資格は認定理学療法士資格の上位資格ではなくなる

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専門理学療法士資格は認定理学療法士資格の上位資格ではない

専門理学療法士・認定理学療法士資格に関してはこのブログの中でも幾度となく取り上げてきました.

これまで認定理学療法士資格の上位資格として専門理学療法士資格が存在するといった構図でありましたが,第49回定時総会における報告の中で専門理学療法士の位置づけに関する報告が行われました.

今回は専門理学療法士資格が認定理学療法士資格の上位資格ではなくなるといった件についてご紹介させていただきます.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

認定理学療法士・専門理学療法士制度について(報告資料より抜粋)

認定・専門理学療法士制度構築委員会の答申を踏まえ,従来の階層性ではなく,並列性とし,いずれもより高い専門性を会員個人の価値とするキャリア形成が目的である.

なお,認定理学療法士は臨床実践分野において秀でている理学療法士として,専門理学療法士は学問的指向性の高い理学療法士として,いずれも希少価値の認定資格とし,その価値を高め,社会から評価される設計構築を目指すものとなる.

今回の報告にも明記されているように認定理学療法士・専門理学療法士それぞれの位置づけは階層性ではなく並列性であることが明記されております.

また認定理学療法士・専門理学療法士の目的がキャリア形成のためのものとうたわれているのもポイントだと思います.

認定理学療法士は臨床実践分野における資格,専門理学療法士は学術分野における資格と考えて良いと思います.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

専門理学療法士は希少価値だが認定理学療法士はもはや希少価値ではない?

今回の報告の中でそれぞれの資格の位置づけが明確となりましたが,一方で資格取得における難易度にはかなりの格差があるのも事実です.

以前に比較すると認定理学療法士数は急増しており,年間3,000名以上の認定理学療法士が誕生している状況で,もはや認定理学療法士資格の希少価値頭位のは徐々に薄れている状況です.

一方で専門理学療法士についてはここ数年の新規資格取得者が100名未満であり,非常にハードルの高い資格となっている状況です.

そもそも臨床実践を業とする理学療法士数と学術活動を業とする理学療法士数そのものが異なりますので,当然と言えば当然かもしれませんが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

専門理学療法士資格の取得条件

これまでは専門理学療法士資格というのは認定理学療法士資格の上位資格といった位置づけでした.

そのため認定理学療法士資格取得者は,専門理学療法士資格取得に必要な560ポイントのうち,臨床実践ポイント180ポイントが免除されるといった仕組みでありました.

今回の報告で挙げられた専門理学療法士・認定理学療法士資格それぞれの並列性を保つのであれば,まずこの基準を改める必要があると考えられます.

加えて現行の認定理学療法士試験における症例レポートの審査や試験問題の作成を行っているのは基本的にはその分野の専門理学療法士ですから,仮に専門理学療法士が認定理学療法士資格の上位資格ではないとするのであれば,このあたりも見直しが必要と考えられます.

 

今回は専門理学療法士資格が認定理学療法士資格の上位資格ではなくなるといった件についてご紹介させていただきました.

いずれにいたしましても新生涯学習システムにおける認定理学療法士・専門理学療法士資格の更新要件というのはまだ確定しておりません.

今後も専門理学療法士・認定理学療法士制度がどう変わるのか注目しておく必要がありますね.

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