目次
- 令和2年度の 理学療法にかかわる研究助成採択結果一覧が公表される
- 日本理学療法士協会における研究助成
- 指定研究助成(助成総額 700万円)
- 指定研究助成採択研究一覧
- 20-A05 平山和哉 東北文化学園大学医療福祉学部
- 20-A09 大渕修一 東京都健康長寿医療センター研究所
- 20-A14 三栖翔吾 甲南女子大学 看護リハリテーション学部 理学療法学科
- 20-A19 山本周平 信州大学医学部附属病院
- 20-A22 田尻直輝 名古屋市立大学 大学院医学研究科・医学部 脳神経生理学
- 20-A23 越智亮介 広島大学大学院医系科学研究科
- 20-A33 宮崎充功 北海道医療大学
- 20-A35 金口瑛典 広島国際大学 総合リハビリテーション学部 リハビリテーション学科
- 20-A38 加藤丈博 京都大学大学院医学研究科
- 20-A40 玉越敬悟 新潟医療福祉大学リハビリテーション学部理学療法学科
令和2年度の 理学療法にかかわる研究助成採択結果一覧が公表される
最近は臨床で勤務する理学療法士も助成金を得ながら臨床研究に取り組まれる方が増えてきております.
理学療法関連の助成制度については以前にもご紹介させていただきました.
理学療法分野においてもさまざまな研究助成制度が存在しますが,その中でも助成額が多いのが日本理学療法士協会が設置した研究助成制度です.
先日,研究助成の採択結果が発表されましたので,今回は採択された研究についてご紹介させていただきます.
日本理学療法士協会における研究助成
日本理学療法士協会における研究助成には指定研究助成と一般研究助成の2つがあります.
指定研究助成というのは日本理学療法士協会が定めるテーマに合致した研究に対して助成を行うもので,一般研究助成というのはそれ以外の研究に対して助成を行うものです.
指定研究助成(助成総額 700万円)
今回の指定研究助成の応募に対しては43件の申請がありました.
この43件の申請のうち,採択されたのは10件でありました.
実に採択率は23.3%ということで非常に狭き門であることが分かります.
指定研究助成採択研究一覧
これは指定研究助成として採択された研究10件です.
20-A05 平山和哉 東北文化学園大学医療福祉学部
① 実践能力の向上に資する理学療法教育研究 エコーを活用した実習は理学療法学生の触診技術の向上に有用か? 1年 928,000
20-A09 大渕修一 東京都健康長寿医療センター研究所
②国際的な視野に立った自立支援、および健康増進・予防に関する研究 人工知能を使った地域への予防介入の定量化 1年 586,000
20-A14 三栖翔吾 甲南女子大学 看護リハリテーション学部 理学療法学科
③基本的評価の確立に関する研究 変形性膝関節症患者に対する小型慣性センサを用いた新たな歩行機能評価方法の開発 1年 782,500
20-A19 山本周平 信州大学医学部附属病院
④急性期理学療法の効果に関する研究 心臓血管外科術後のせん妄発生が自律神経活動ならびに生命予後に与える影響 1年 485,000
20-A22 田尻直輝 名古屋市立大学 大学院医学研究科・医学部 脳神経生理学
⑦運動療法や物理療法のエビデンスに関する研究 新生児低酸素虚血性白質障害に対する細胞移植と運動刺激による機能再建の解析 1年 731,000
20-A23 越智亮介 広島大学大学院医系科学研究科
⑦運動療法や物理療法のエビデンスに関する研究 2型糖尿病の不安障害や認知機能障害に対する運動による予防効果の基礎的検証 1年 655,000
20-A33 宮崎充功 北海道医療大学
⑦運動療法や物理療法のエビデンスに関する研究 がん性悪液質発症に伴う骨格筋弱化誘導因子の解明と運動療法介入効果 1年 802,000
20-A35 金口瑛典 広島国際大学 総合リハビリテーション学部 リハビリテーション学科
⑦運動療法や物理療法のエビデンスに関する研究 膝前十字靭帯再建後の荷重量の違いが関節拘縮および筋萎縮に及ぼす影響の解明 1年 790,000
20-A38 加藤丈博 京都大学大学院医学研究科
⑦運動療法や物理療法のエビデンスに関する研究 高齢者の筋機能および姿勢制御能力に対する低強度爆発的筋力発揮トレーニング効果検証 1年 844,000
20-A40 玉越敬悟 新潟医療福祉大学リハビリテーション学部理学療法学科
⑦運動療法や物理療法のエビデンスに関する研究 脳梗塞後と脳出血後における理学療法効果の比較検証による脳卒中病型別理学療法の開発 1年 764,000
研究機関(大学)に勤務する理学療法士の申請が8件,長寿医療センターが1件,大学病院が1件と,臨床で勤務する理学療法士による研究の採択はたったの1件でありました.
いかにハードルが高いかが分かります.
助成金額も50万円弱のものから100万円近いものまでさまざまです.
一般研究助成(助成総額 300 万円)
今回の指定研究助成の応募に対しては66件の申請がありました.
この66件の申請のうち,採択されたのは7件でありました.
実に採択率は10.1%ということで,指定研究よりもさらに低い採択率となっており非常に狭き門であることが分かります.
一般研究助成採択研究一覧
下記に示したのは一般研究助成の採択研究一覧です.
20-B09 熊谷雄基 埼玉県立大学大学院
強度の異なる運動が慢性閉塞性肺疾患モデルマウスの骨格筋に及ぼす影響の解明 1年 399,000
20-B23 嘉摩尻伸 医療法人えいしん会 岸和田リハビリテーション病院
COPDモデルラットに対する軽度高気圧酸素療法が骨格筋に及ぼす影響 1年 340,000
20-B32 西村卓朗 南砺市訪問看護ステーション
事務職員に対する腰部の運動制御に着目した新たな腰痛予防プログラムの開発 1年 352,000
20-B38 福士勇人 独立行政法人国立病院機構村山医療センター
視床下部が呼吸調節機構において果たす役割:呼吸困難感知覚機序解明に向けた検討 1年 330,000
20-B45 森山信彰 福島県立医科大学
災害後避難を経験した高齢者のIADLと、より高次な生活機能維持のための方策の検討 1年 359,000
20-B48 大島洋平 京都大学医学部附属病院
肺移植後遠隔期における健康関連QOLおよび社会参加状況に身体機能が及ぼす影響 1年 454,000
20-B61 正木 光裕 新潟医療福祉大学リハビリテーション学部理学療法学科
ダウン症児の外反扁平足と足関節・足部筋の筋量および筋内非収縮組織との関連 1年 240,000
指定研究に比較すれば臨床で勤務する理学療法士による臨床研究も散見されますが,やはり非常にハードルが高いと言わざるを得ないでしょう.
またテーマも災害であったり産業理学療法であったり新たな分野の研究が取り上げられているのが特徴的です.
今回は令和2年度の日本理学療法士協会における研究助成の採択結果が発表されましたので,今回は採択された研究についてご紹介させていただきました.
やはり研究機関である大学に所属する理学療法士の採択が多いといった結果でありました.
採択率を見ても日本理学療法士協会の研究助成制度はハードルは非常に高いですが,助成額もかなりの金額ですので一度はチャレンジしてみたいですね.
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