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やっぱり理学療法士多すぎ,同年代人口当たり75人に対して1人の理学療法士
理学療法士の数の増加が止まりません.
理学療法士数の増加は何を意味するのでしょうか?
質の低下でしょうか?
リストラ理学療法士の増加でしょうか?
理学療法士の需要推計については以前にもご紹介いたしましたが,少し難解で理解しにくい内容でありました.
今回は同年代人口当たりにすると理学療法士がどのくらいの数存在するのか,他の医療職を比較しながら,理学療法士の今後を考えてみたいと思います.
日本の同年代人口当たりにおける医療専門職の数
- 20人に1人→看護師
- 75人に1人→理学療法士
- 100人に1人→医師
- 100人に1人→薬剤師
- 150人に1人→歯科衛生士
- 200人に1人→作業療法士
- 300人に1人→臨床検査技士
- 300人に1人→臨床放射線技士
- 300人に1人→臨床工学技士
- 300人に1人→歯科医師
- 300人に1人→救命救急士
- 500人に1人→助産師
これを見るとびっくりですね,理学療法士は看護師の次に多いというわけですよ…
正直こんなに要らないですよね.
その点,作業療法士は安泰ですね…
今からリハビリテーション専門職になろうとしている親類がいたら間違いなく私は止めますが,どうしてもなりたいと言われれば理学療法士よりも作業療法士を勧めるかもしれませんね.
今後の同年代人口当たりにおける理学療法士の数はどう変化する?
現在の理学療法士の同年代人口あたりにおける数は75人に対して1人なわけですが,今後はどのように変化するでしょうか?
ご承知の通り,理学療法士の数というのは今後もさらに増加し続けます.
一方で人口というのは減少していく一方ですので,この人口あたりにおける理学療法士の比率はさらに上がっていくことになるでしょう.
50人に対して理学療法士が1人みたいな時代もそう遠くはない気がします.
同年代人口当たりにおける理学療法士の数が増えるとどうなるのでしょうか?
これって答えは簡単ですよね.
年取って金かかる理学療法士は若い理学療法士に取って変わられる使い捨て理学療法士の時代が到来してしまいます.
人件費だけ嵩んで,とれる点数は新人と同じであれば,経験年数ばかりを重ねている理学療法士は必要ありませんよね.
経験のある理学療法士を数名配置して,稼ぐのは新人で固めるのといった戦略が経営的に考えれば最も効率が良いわけです.
医療保険領域においては既に過剰?
回復期リハビリテーション病棟なんかは整形外科疾患に関しては6単位が単位算定の上限となりつつあります.
地域包括ケア病棟におけるリハビリテーション医療の包括化は,雇用の確保という意味では良いかもしれませんガ,雇用される理学療法士数ということで考えるとマイナスの材料ですね.
こう考えると医療保険領域においては理学療法士は既に飽和していると考えても良いと思います.
実際に養成校の教員に話を聞いても年々医療機関の求人数というのは減少しているのが実際のようです.
出身都道府県に就職したいけども就職できないといった事態も多くなってきているのが実際のようです.
今回は同年代人口当たりにすると理学療法士がどのくらいの数存在するのか,他の医療職を比較しながら,理学療法士の今後を考えてみました.
われわれ理学療法士がこのまま増えていくと明るい未来はありません.
カリキュラムの改定が行われますが,まだまだ3年制専門学校でも余裕でクリアできる基準です.
理学療法士数を抑制するような対策と職域を拡大する取り組みが急務であると改めて感じました.
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