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日本運動器理学療法学会・日本神経理学療法学会・日本予防理学療法学会が法人化する
まだあまり公になっていない情報ではありますが,日本運動器理学療法学会・日本神経理学療法学会・日本予防理学療法学会といった3つの分科学会が日本理学療法士協会から独立して(完全な独立ではないと思いますが…),法人化するといった情報が入ってまいりました.
今回は日本運動器理学療法学会・日本神経理学療法学会・日本予防理学療法学会の法人化について考えてみたいと思います.
法人化していない団体は何が問題なのか?
まず理学療法分科学会にとって法人化がなぜ必要なのかを理解していただくために,法人化していない団体は何が問題なのかについて考えてみたいと思います.
まず法人化がなされていない場合には,法律行為を行うことができません.
そのため代理という形で代表者が個人の資格で法律行為を行っていることが多いと思います.
具体的には預金通帳は代表者名で代表者がかわるたびに変更することになりますし,何か法律的な問題があった場合には個人代表に面倒な法律問題が生じかねません.
そのため代表者(会長・理事長)の責任が重いといった点も大きな問題です.
法人格がないと国から正式な団体とは認めてもらえません.
ただの同好会みたいなものです.
したがって補助金や委託事業ももらえないわけです.
理学療法分科学会を法人化するとどのようなメリットがあるのか?
理学療法分科学会を法人化するとどのようなメリットがあるのでしょうか?
まず1つ大きなメリットとしては,社会的信用が増します.
○○法人○○学会という団体は,それなりに信用できる団体というわけです.
逆に法人化していない団体は,怪しい宗教団体といわれても仕方ありません.
一番のメリットは学会名で法律行為ができる点です.
学会名で通帳が持てますし,不動産も取得できます.
さらに借金もできます.
加えて理学療法分科学会の責任が会長から理事に分散できます.
もちろん理学療法分科学会を法人化することによるデメリットもあります.
まずは運営に費用がかかります.
事務委託費用・税理士費用(税申告を依頼する場合)などですね.
また法律の規制が多くなってしまうというのもでメリットでしょうね.
理事の任期・決算と社員総会時期などを明確にする必要があります.
実際にはでメリットよりもメリットの方が大きいので,医師が関連する学会の多くが任意団体ではなく,法人化しているのが現状です.
そのため今回の日本運動器理学療法学会・日本神経理学療法学会・日本予防理学療法学会の法人化というのは大きな前進と考えられます.
日本運動器理学療法学会・日本神経理学療法学会・日本予防理学療法学会のとりうる法人形態
法人化する場合にはさまざまな形態が考えられます.
一般社団法人
一般社団法人は簡単に設立でき,運営も行いやすい特徴があります.
都道府県理学療法士会なんかはまだまだ一版社団法人のところが多いですね.
公益社団法人
公益社団法人になると税金が減免されるというのが大きいですね.
一方で公益性の担保が必要となります.
いずれにしても任意団体がいきなり公益社団法人になることは不可能なので,まずは一般社団法人を経由することになります.
したがって日本運動器理学療法学会・日本神経理学療法学会・日本予防理学療法学会のとりうる法人形態もまずは一版社団法人になる可能性が高いと思います.
一般社団法人は基準が比較的ゆるいので簡単に取得できると思いますが,税金を支払う必要がありますので,学会費が高くなることや協会費とは別の入会費が必要になる可能性も十分に考えられます.
今回は日本運動器理学療法学会・日本神経理学療法学会・日本予防理学療法学会の法人化について考えてみました.
われわれ会員にとってメリットもデメリットも出てくると思われるこの分科学会の法人化ですが,今後の動きに注目ですね.
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[…] 日本運動器理学療法学会・日本神経理学療法学会・日本予防理学療法学会が法人化する今回は日本運動器理学療法学会・日本神経理学療法学会・日本予防理学療法学会の法人化について […]