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理学療法士の将来性について世間ではどうみられているのか?
理学療法士の将来性についてTwitterで騒動になっておりましたが,将来性の捉え方もひとそれぞれですね.
どの業界でも自分で成り上がっていくしかないし、成り上がれないならそこで終わり。
成り上がれたからこその将来性の話だよな〜。
成り上がれなきゃ、ずっと搾取され続け養分のまま。
奪られたら奪り返す。
奪られる前に奪る。シビアだけど世の中そんなもんやないかな。
— とある理学療法士の独り言。 (@ryo_pt) February 2, 2020
理学療法士の将来性が無いっていう人は大抵病院の中で大して成果を上げてない人達じゃない?
その個人の将来性と理学療法士の将来性を一緒にしないでほしいね。— ルチアーナ (@LUCIANNA_PT) February 2, 2020
理学療法士に将来性がない
現実的にこのままではないと思う。だから、変えていけるように頑張っているつもり。
自分は業界以外のトップランナー達と接する機会が多いので、当然比較すれば将来性がない部分は多いと感じます。
市場規模が一定の中で、シェアをとる以上は、相対論が必要です。
— 藤本修平@医療コミュ二ケーション研究者 (@Fujimoto_Marty) February 1, 2020
高校生が将来を決定するために情報を得る手段の1つとしてインターネットサイトを通じて情報を得るといった方法が挙げられます.
Googleをはじめとする検索エンジンを使用して検索を行うと就職・転職関連のサイトが多くヒットします.
そういったサイトの中でわれわれ理学療法士の将来性がどのように記載されているかって気になりませんか?
理学療法士の将来性について世間ではどうみられているのかについて考えてみたいと思います.
スタディサプリによる理学療法士の将来性
スタディサプリではAIの登場と絡めながら理学療法士の将来性について記載されております.
以下抜粋
AIがプログラムを作り,臨床は理学療法士が担当する
では,どのような仕事をAIやロボットが担うことになるのでしょうか.現在,多くの施設では,リハビリのプログラムを理学療法士が作っています.
しかしもうすでに,施設によっては,患者さんを撮影し,筋電図をとって疾患や姿勢を分析し,使えていない筋肉を特定するような診断は,タブレット端末で簡単にできるようになっています.
これができると,理学療法士の仕事の負担はかなり減ることになります.
こういった分析や診断の一部は,AIが担っていくことになる可能性が高いといえます.
将来的には,診断や姿勢分析,歩行分析,治療方針の決定などは,AIができるようになるでしょう.
筋力強化機械のようなものもできるかもしれません.
しかし,分析や診断をAIがすることになっても,最終的に患者さんに対するリハビリを処方する仕事は,理学療法士が担うことになります.
すべて機械にまかせることもできるかもしれませんが,患者さんのやる気を引き出すには,やはり人のサポートが必要だと考えられています.
患者さんの心へのアプローチを,すべて機械にまかせてしまうのは難しいでしょう.
人と人との触れ合いが重要視される分野や,患者さん一人ひとりの生活環境,家族環境を考えたうえで,適切なリハビリを行うことは,機械に置き換えることはできません.
また,AIやロボットを使うこと,例えば患者さんの体型や経済状態なども考えて最適な歩行支援ロボットを選ぶこと,AIが患者さんに最適と判断したプログラムなどが本当にその患者さんに合うかどうかを最終的に判断することも,人間が担っていくことになるでしょう.
このようにして,理学療法の分野では,AIやロボットと理学療法士が,うまく共存していくことができそうだと考えられています.
スタディサプリの中では理学療法士は心へのアプローチといった視点で理学療法士の必要性があると記載されております.
また総合的な判断も人である理学療法士が行う必要があると記載されております.
将来性については明確な記述はありませんが,AI・ロボットと共存していくことができると記されております.
ベネッセによる理学療法士の将来性
ベネッセの方は理学療法士の将来性に関して活躍の場が増え質の向上が求められると記載しております.
以下抜粋
最近は,高齢化にともない,病気やけがからの機能回復のほか,機能の衰えの予防・機能維持を目的としたリハビリも注目されてきている.
また,病院だけでなく,社会福祉施設や保健所など,地域でのリハビリテーション治療でも活躍が期待されている.
今後は理学療法士としての技能の質の向上が重視されるようになりそうだ.
こうした背景もあり,注目の職業とされてきた理学療法士だが,近年は有資格者の数が増えたことで質の低下も指摘されるようになっている.
さまざまな場面で活躍できるからこそ,日々の勉強会や研修への参加をおこたらず,よりよいケアが行えるよう努力していくことが重要だ.
そのためにも,就職後は「認定理学療法士」や「専門理学療法士」になることをめざしていくといいだろう.
どちらの資格も,理学療法士としての技能や専門性の向上・維持をねらってつくられた資格であり,一つ以上の専門分野を決めて研修を受けることで試験を受けることができる.
資格取得の過程でスキルをブラッシュアップしていくことができるので,就職を志望するのであればよく覚えておこう.
ベネッセは高齢化に伴い需要が増える(本当?)といったポジティブな記載の一方で,質の低下を指摘するとともに認定・専門理学療法士制度にまで言及しております.
マイナビコメディカルによる理学療法士の将来性
マイナビコメディカルでも卒後のさまざまな資格や活躍の場を記載した上で,最終的には安定した需要がある分野と結論付けております.
以下抜粋
現在,日本理学療法士協会では専門理学療法士制度,認定理学療法士制度という専門分野のエキスパートを養成するカリキュラムを実施しています.
自らの専門性を高め,理学療法の学問的発展に寄与する研究能力を高めることや,高い専門的臨床技能の維持,社会,職能面における理学療法の専門性(技術・スキル)を高めていくことを目的としています.
高い専門性を高めていくことができれば,プロスポーツ選手やスポーツ団体と専属契約を結んで活動することも出来ますし,教授や講師として書籍の執筆やセミナー講演などによる広がりも考えられます.
また,自己研鑽の一環として他職種への理解を深めるためにケアマネジャーの資格を取得する方や,合同呼吸療法認定士,心臓リハビリテーション指導士,福祉住環境コーディネーターといった資格で専門知識の習得を目指す方々も多くいらっしゃいます.
最近では訪問リハビリテーション分野が比較的間口が広く,多くの収入が見込める分野です.地域や事業所にもよりますが,インセンティブ制度を取り入れている場合も多く,自宅支援を望む高齢者が今後も増えると予測される日本では今後も安定して需要がある分野といえるでしょう.
常に高い意識を持ち続け,他業種とも切磋琢磨することで理学療法士の認知は高まり,患者の笑顔を増やし続けることができる,更に魅力的な仕事になっていくと思われます.
理学療法士の将来性について世間ではどうみられているのかについて考えてみました.
進路を決定する高校生は昨今の理学療法士を取り巻く環境についてはもちろん知識がありませんので,こういったサイトから情報を得ることになりますが,そうなると理学療法士の将来性は明るいと考える高校生も少なくないでしょうね.
こういった求人サイトは求人情報を取り扱っているわけですので,あまりマイナスな内容は記載しない方が求人に対する応募が増えると考えれば,大きなバイアスを含んだ内容は記載しないのも当然な気がしますが…
ただこういったサイトの中でも理学療法士の生涯学習について触れられているというのは,今後は資格を取得しただけでは生き延びられない時代になっているといった背景を反映しているとも考えられます.
このあたりのニュアンスは高校生には伝わりにくいと思いますが…
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