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2019年度版 認定理学療法士症例報告審査の方法が明らかに
今年度も2019年3月に認定理学療法士試験が執り行われます.
新生涯学習制度が明らかとなり,その講習時間の長さから今年度中に認定理学療法士を取得しておきたいといった方も多く,今年も駆け込み受験が多くなりそうですね.
おそらく受験者は3,000名を超えるでしょうね.
認定理学療法士試験の1つのカギを握るのが症例報告審査です.
今回は審査員に届いた2019年度版の症例報告審査の内容についてご紹介させていただきます.
認定理学療法士症例報告は誰が審査をするのか?
症例報告審査は分科学会・部門から推薦された理学療法士が行うこととなっております.
どういった理学療法士が推薦されているかということですが,主は各分野の専門理学療法士です.
年々,認定理学療法士受験者が増えており,症例報告審査を行う専門理学療法士の数が不足している領域では,認定理学療法士が症例報告審査を行っている場合もあるようです.
いずれにしても3,000名の受験者ということは,30,000症例の報告書を審査する必要がありますので,これはものすごい数です.
認定理学療法士事例・症例報告サマリー用紙の審査
審査期間は2020年1月~3月31日(火)となっております.
この期間は審査者への確認や再審査等を含む期間となっておりますので,実質は審査は1月~2月の間に行われるようです.
依頼する症例数により審査期間は変動するようです.
審査数は1審査者あたり最大200症例(申請者20名分)となっております.
謝金についても明示されており,症例報告30症例(申請者3名分)につき5,000円(2019年4月改定),30症例未満は30症例に切り上げて処理するものとされております.
ちなみに30症例以上は30症例増加するごとに3,000円ずつ加算されるようです.
最大の200症例の審査を行って,20,000円の謝礼金が発生するという状況です.
200例で20,000円って高いのか安いのかですが,200症例のレポートをみるなんていうのは気が遠くなりそうな作業ですね.
認定理学療法士症例報告の審査方法
基本的には症例報告を1症例ずつ,各分野の「症例報告審査指標および評価点数基準」に基いて審査します.
認定理学療法士各分野の「症例報告審査指標および評価点数基準」については以下のリンクをご参照ください.
基本的に認定理学療法士事例・症例報告の審査は,該当する分野・領域の分科学会・部門の審杳相当者1名によって行われます.
申請者1名につき,10症例すべてを審査することとなります.
認定理学療法士各分野の「症例報告審査指標および評価点数基準」に基いて,審査指標項目1~5において,5段階の評価点数基準に従って審査します.
つまり25点×10症例で250点満点ということになります.
10症例の評価点数が平均6割以上(150点以上)が合格ラインとなっており,150点未満の場合には不合格となります。
特徴的なのは認定理学療法士症例報告審査では,1症例の審査指標項目の評価点数が3点未満(2点以下)については,必ずコメント欄もしくは総評欄にコメントを付与する必要があります.
3点以上で特にコメントがない場合は不要です.
コメントは申請者にもフィードバックされるようです.
200症例についてコメントをしていてはいくら時間があっても足りませんので,よっぽどの内容でなければ,3点以上をつけたくなる方法といえるでしょう(笑)
また著しい誤字・脱字、文字数不足は不合格判定とするように記載があります.
認定理学療法士症例報告は厳しい審査者に当たったら終わり?
10症例を1人の審査員が評定するとなると,厳しい審査員に当たったら不利が生じるのではないかとお考えの方も多いと思います.
こういった方のために,救済処置が用意されております.
2018年度より,認定理学療法士症例報告審査で不合格判定となった場合には,再審査が行われます.
審査員からの結果を取りまとめた後に,別の審査者によって再度審査が行われるようです.
さすがに2名の審査員から不合格を出されれば,その時点でアウトということになります.
今回は審査員に届いた2019年度版の認定理学療法士症例報告審査の内容についてご紹介させていただきました.
今年度は皆様,既に認定理学療法士の症例報告を提出されておりますので,どうすることもできませんが,祈って待つしかありませんね.
また来年度以降に受験される方はこの認定理学療法士症例報告審査の内容について十分に把握した上で,症例報告書を作成することをお勧めいたします.
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