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PT・OTも知っておきたいお疲れ様です・ご苦労様ですといった挨拶
「お疲れ様です」「ご苦労様です」は失礼ってしってますか?
病院内で挨拶代わりに使える便利な言葉として「お疲れ様です」や「ご苦労様です」といった言葉があります.
皆さんも日々の仕事の中で,スタッフとすれ違うたびに「お疲れ様です」「ご苦労様です」といった言葉を口にされていると思います.
午前中は「おはようございます」,午後からは「お疲れ様です」とあいさつすることが多いですかね.
今回は「お疲れ様です」や「ご苦労様です」の正しい意味を知り,その使い方について考えてみたいと思います.
「お疲れ様です」「ご苦労様です」の意味は?
「お疲れ様」の意味は,広辞苑では「相手の労苦をねぎらう意で用いる言葉.また職場で先に帰る人へのあいさつにも使う」と説明されております.
また「ご苦労様」は「他人に仕事を依頼したときなどにその苦労をねぎらっていう語」とされております.
どちらも相手へのねぎらいの気持ちを表す丁寧語ですが,辞書ではさらに「お疲れ様」は同僚や目上の人に対して使い「ご苦労様」は目上の人から目下の人に使うと補足されております.
つまり上司や先輩に「ご苦労様です」と使うのは誤りだということになります.
実は「お疲れ様です」も失礼?
しかしそもそもねぎらいの言葉は目下の人から目上の人にかけるものではないという考えから,「お疲れ様です」という言葉を不快に感じる場合もあるようです.
特に年配の方にその傾向が見られるため,軽々しく使うのは避けた方が良いでしょう.
また「お疲れ様」という言葉は身内にだけ使う言葉で,院外の人に対しては使わない方がいいというのも一般常識です.
こう考えるとわれわれ理学療法士・作業療法士がいつも口にしている,「お疲れ様」は失礼には当たらないものの,やはり無自覚に誰にでも言っていい言葉ではないと考えられます.
「お疲れ様です」の例文,正しい使い方
具体的にどんな場面で使われるのでしょうか?
看護師に病棟ですれ違った時,挨拶代わりに
「お疲れ様です」「○○さん,お疲れ様です」
退院前訪問から帰ってきた同僚に
「おかえりなさい,お疲れ様です」
帰宅する時の挨拶
「お疲れ様です.お先に失礼します」
メールや電話の出だし
「お疲れ様です.理学療法士の○○です」
いずれも院内の同僚への挨拶やねぎらいの言葉として使われていることが多いと思います.
慣用的に使われることが多く「お疲れ様」にはフランクな挨拶の意味合いが強いことが分かります.
目上の人にねぎらいの気持ちを表したい時には「ご苦労をおかけしました」「大変でしたね」「ご無理されませんように」「お身体にお気をつけください」など,違う言葉の方が無難ですね.
また院外の理学療法士・作業療法士に対して使用する場合には,「お世話になっております」などの,より丁寧な言葉を選択した方がよさそうです.
「ご苦労様です」の例文,正しい使い方
リハビリテーション部長が部下に
「皆さん,本日は1日ご苦労様でした」
「資料よくできていたよ,ご苦労様」「暑い中,訪問ご苦労様」「遅くまでご苦労様でした」
こんな感じでしょうか?
今回は「お疲れ様です」や「ご苦労様です」の正しい意味を知り,その使い方について考えてみました.
院内・院外,目上・目下問わず,相手への挨拶やねぎらいの気持ちをもつのはとても大事なことです.
理学療法士・作業療法士も適切な言葉を選択して,気持よく仕事をしたいものです.
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