臨床実習指導者会議の開催時期は養成校によって様々ですが,4年制の養成校においては3年時の実習が秋~冬にかけて行われることが多いので,秋~冬にかけて開催される場合が多いです.
私自身もこれまでに5校以上の臨床実習指導者会議に参加しておりますが,スタイルも様々です.
今回は臨床実習指導者会議について考えてみたいと思います.
目次
臨床実習指導者会議って何を議論するのか?
臨床実習指導者会議のスタイルは養成校によって様々ですが,大きく分類すると会議の中で扱われる内容は以下のようなカテゴリーに分類できます.
養成校の教員紹介・挨拶
はじめに養成校の教員からそれぞれ自己紹介・挨拶がなされることが多いです.
実習地訪問でも病院を訪れるのはこの教員の方々ですので,可能であれば指導者も名前を憶えておきたいところです.
また各学年のクラスには担任の教員がおりますので,今回受け入れる実習の学年の担当の教員が誰であるかを把握しておくと良いです.
昨年度の実習生の合否
養成校側から報告が多いのが,昨年度の実習における合否です.
もちろん最近は合否を実習指導者ではなく養成校が行うところがほとんどだと思いますので,最終的に何名が実習を終え,最終的に何名が進級するといった報告がなされます.
こういった報告を聞いていると,養成校によっては進級する学生の割合がけっこう低かったりして驚きます.
昨年度の実習生の国家試験合格率
実習の合否と合わせて,国家試験の合格率に関しても報告があります.
最近は国家試験合格率が9割を下回る年度も多くなっておりますので,これまた合格率にびっくりすることが多いです.
実習形式について
最近はクリニカルクラークシップ形式の実習形式を指定する養成校が増えてきておりますので,クリニカルクラークシップ形式の実習がどういったものか,養成校から説明が行われることが多くなっております.
私が関わっている養成校も,養成校側から完全にクリニカルクラークシップで実習を行ってくださいと実習形式を指定する養成校と,実習指導者の考えに応じてクリニカルクラークシップ形式・従来形式のどちらの実習形式で実習を行ってもらってもかまいませんといったような養成校とに分かれます.
いずれにしても今後は指定規則の改定に伴い,クリニカルクラークシップ形式での実習でないと実習依頼ができないという風になっていくのでしょうね.
実習施設からの要望・質問への回答
多いのは事前に実習施設へ実習に関する要望や質問をアンケートで聴取しておいて,この要望や質問に関して養成校側が回答するといった形式が増えております.
この要望や質問の回答に応じて,そこからさらに活発に議論が行われることもあります.
最近はチェックリストやポートフォリオの使用方法など,クリニカルクラークシップ形式の実習に関する議論が多いですかね.
事務的な手続きの方法
事務手続きに関しては実習謝金や学生の保険に関するアナウンスが多いですかね.
初年度の受け入れの場合には,このあたりもしっかりと話を聞いておきたいですね.
学生挨拶,学生との面談
実習後半には臨床実習生が教室に入ってきて,実習生の代表が挨拶をします.
どの実習生もとても緊張している様子がうかがえる時間ですが,特に代表で挨拶をする実習生の緊張感はすごいです.
カンペなしで挨拶をするものですから,途中で言葉が出なくなったりすることもあるわけですが,心の中で「頑張れ」と言いたくなってしまいます.
最後に学生との面談があります.
学生は実習に関する事項(集合時間・持参する物品・事前に特に学習しておくこと)などを確認します.
本当に緊張している実習生が多いので,私は冗談の1つでも言って緊張を緩和してあげてます.
臨床実習指導者会議の謝金
臨床実習指導者会議は多くが休日に開催されますので,養成校から謝金が支払われることがほとんどです.
中には謝金無しで交通費のみの支払いの養成校もあります…
気になる謝金の相場は日当8,000~10,000円といったところでしょうか.
臨床実習指導者会議は参加すべき?
基本的には実習を受け入れるのであれば,養成校の実習に対する考えを聞いておく意味でも臨床実習指導者会議には参加しておくべきだと思います.
また事前に実習生と数分でも話をすることができれば,学生の臨床実習に対する不安もかなり緩和されるのではないかと思います.
実習生にとってはこの指導者会議での指導者との会話が実習の第1歩だったりするのですが,指導者の立場からすれば実習生の不安をできるだけ取り除いてあげられる,そういった面談の時間になるように私は常々気を付けております.
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