変形性膝関節症例に対する理学療法士によるホームエクササイズ指導はパンフレット配布より有効か?

投稿者: | 2019年10月6日

 変形性膝関節症例に対する理学療法士による 

 ホームエクササイズ指導はパンフレット配布より有効か? 

変形性膝関節症例に限ったことではありませんが,理学療法士・作業療法士がクライアントにホームエクササイズ指導を行う機会は少なくないと思います.

ホームエクササイズの指導に関しては整形外科医がパンフレットを渡して終わりということもありますが,理学療法士・作業療法士が行う運動指導との大きな相違は何でしょうか?

パンフレットでは画一的に指導が行われるわけですが,われわれ理学療法士・作業療法士はクライアントの心身機能・活動レベルや性格等を評価した上で指導を行えるといった点が一番の相違だと思います.

しかしながら変形性膝関節症例に対する理学療法士によるホームエクササイズ指導は本当にパンフレット配布より有効なのでしょうか?

今回は変形性膝関節症例に対する理学療法士によるホームエクササイズ指導はパンフレット配布より有効か否かを明らかにした論文をご紹介させていただきます.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今回紹介する論文 

J Back MusculoskeletRehabil. 2019;32(1):161-169. doi: 10.3233/BMR-181234.

Comparison of effectiveness of the home exercise program and the home exercise program taught by physiotherapist in knee osteoarthritis.

Yilmaz M, Sahin M, Algun ZC.

今回ご紹介いたします論文は2019年に公開された新しい論文です.

 

 

 

 

 

 

 研究目的 

Home-based exercise therapy is effective in reducing pain and improving function in adults with osteoarthritis of the knee.

ホームエクササイズは変形性膝関節症例の疼痛や身体機能改善に有効な介入の1つです.

この研究では変形性膝関節症例に対する理学療法士によるホームエクササイズ指導が疼痛軽減や機能改善に有効か否かを明らかにすることとなっております.

 

 

 

 

 

 

 研究の方法 

The study was conducted with 80 patients with knee osteoarthritis. The patients were randomized into two groups. The first group was given the home exercise brochure by the orthopedist, while the second group did home exercises under the guidance of the physiotherapist. The goniometer for the range of motion (ROM) of the knee, Myometer for evaluation of the quadriceps and hamstring muscles strength, Western Ontario and McMaster Universities Osteoarthritis Index (WOMAC), and the Short Form Health Survey (SF-36) were used for evaluation.

対象は変形性膝関節症例80例となっております.

この80例を無作為に2つのグループに割り付けております.

1つのグループは整形外科医がホームエクササイズ用のパンフレットを手渡したグループ,もう1つは理学療法士が個別にホームエクササイズ指導を行ったグループです.

関節可動域,大腿四頭筋・ハムストリングスの筋力,WOMAC,SF-36をアウトカムとしております.

 

 

 

 

 

 

 研究結果 

Statistically significant improvements were found in the post-treatment ROM, VAS, quadriceps and hamstring muscles strength, WOMAC and SF-36 values in both groups (p< 0.05). When the change values were compared, the evaluation results of group II were better than group I statistically (p< 0.05).

研究結果ですが,関節可動域,疼痛,大腿四頭筋・ハムストリングスの筋力,WOMAC,SF-36に両群ともに有意な改善がみられております.

変化量を両群で比較すると,理学療法士がホームエクササイズ指導を行った群で有意に機能に改善がみられております.

 

 

 

 

 

 

 研究の結論 

This study proved that home exercises taught by a physiotherapist were more useful for patients with knee osteoarthritis. When the home exercise program is implemented, a new role is created for a physiotherapist.

この研究結果から変形性膝関節症例に対する理学療法士によるホームエクササイズ指導の有用性が明らかにされて思います.

 

今回は変形性膝関節症例に対する理学療法士によるホームエクササイズ指導はパンフレット配布より有効か否かを明らかにした論文をご紹介させていただきました.

個別評価に基づくホームエクササイズ指導の有効性が確認されたのは,われわれ理学療法士にとっても非常に大きいと思います.

これを励みにクライアントに適切な運動指導を行っていきたいものです.

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