ライザップは糖尿病の症状改善にも有効?

運動療法・物理療法
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 ライザップは糖尿病の症状改善にも有効? 

最近はライザップのCMを見ない日はないくらいライザップのCMがよく流れていますね.

ライザップというと健康な人が糖質制限とレジスタンストレーニングをマンツーマンの指導を受けながら継続することで,体質改善およびダイエットを図るものだといった認識が強いと思います.

今回はライザップによる介入が糖尿病の症状改善にも有効であるといった報告をご紹介させていただきます.

 

 

 

 

 

 

 ライザップが行った糖尿病例に対する研究の概要 

RIZAP(ライザップ)は2019年5月30日に,取り組んでいる研究開発の成果と今後の取り組みについての戦略発表会を開催しております.

この発表会の中で糖尿病研究の第一人者である朝日生命成人病研究所附属医院の菊池貴子氏も登壇し、低糖質食についての研究結果の報告が行われました.

現在,本邦では特に男性の肥満者が多く,40代~60代の3人に1人が肥満といった状況です.

肥満は日本のみならず,世界的な問題になっており,海外ではソーダ税やシュガー・タックスなど国民の生活習慣改善に向けて法整備を行っている国すらあります.

ただ一方で肥満問題を解決できた国はいまだありません.

肥満を合併すれば,ざまざまな疾病を併発しますので死亡率も高くなってしまいます.

肥満対策としては運動療法や薬物療法,手術療法とさまざまな手法がありますが,今回のライザップが行った研究では食事療法に着目して研究が行われております.

今回の研究では,研究デザインとしてランダム化比較試験が用いられており,科学的根拠・信頼性においてかなり精度の高い研究報告となっております.

この研究では,2カ月間のすべての食事(朝・昼・夕・間食)をライザップが全て提供し,厳密な低糖質食を被験者に実践したものです.

糖質量は50gと120gで設定し,血液検査や体組織のパラメーター変化などの検証が行われております.

対象はBMIが25~35の20歳以上65歳未満の日本人で,境界型糖尿病,2型糖尿病,脂質異常症,高血圧症のいずれかを1つ以上合併し,病態が安定している者となっております.

この研究の特徴としては,食事の記録方法としてRIZAPで使用されているアプリを活用しているといった点が挙げられます.

このアプリの使用によって信頼性の高い研究となっております.

 

 

 

 

 

 

 ライザップが行った糖尿病例に対する研究結果 

研究の結果,参加者全員の体重が減り,糖質量が50gであっても120gであっても体重減少の動きに大きな差が無いことが明らかにされております.

この研究では,肝機能・中性脂肪・善玉コレステロールなどさまざまなパラメーターが改善しており,血糖値やHbA1cにも改善が得られております.

食事内容がタンパク質・脂質の割合が多くなることにより,悪玉コレステロールの悪化や腎機能への影響が懸念されましたが,どちらも数値が悪くなることはありませんでした.

またこの研究の興味深い点は,体重減少に寄与する生活習慣として,早起きの習慣がある人がやせやすい傾向にあったといった結果です.

特に21時以降に夕食を摂取している人はやせにくい傾向にありました.

今回の研究により,肥満の是正において短期間の低糖質食は安全で有効な方法であることが明らかになったわけです.

ちなみに今回の研究では運動指導は行われておらず,介入として行われたのは食事のサポートのみです.

参加した被験者からもポジティブな声が多く,特に糖質量120gの群では,食事量にもボリュームがあり満足感があったといった声も挙がっております.

 

 

 

今回はライザップによる介入が糖尿病の症状改善にも有効であるといった報告をご紹介させていただきました.

徹底した糖質制限と,アプリを用いた食事管理が今回の介入が著効した大きな要因だと思います.

数年前にがんのリハビリテーション分野に参入してきたライザップですが,今後も医療業界にさまざまなインパクトを与えることが予測されますので,注目しておく必要がありそうですね.

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