臨床実習における見学時の心得

投稿者: | 2018年10月5日

おそらく理学療法士・作業療法士の臨床実習の中で,最も長い時間を過ごすのは見学の時間ではないでしょうか.この長い見学の時間が無駄な時間になるのか,有効な時間になるのかは実習生の見学の仕方次第です.今回は理学療法士・作業療法士における臨床実習の中で,どういった姿勢で治療の見学を行えば良いのかについて考えてみたいと思います.

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目次

見学の方法

実習における見学にはいくつかのパターンがあります.決められた指導者に帯同して治療の見学を行う場合と,自身で見学したい指導者のところに行って,見学の許可を得る場合です.いずれにしても治療見学をお願いする場合には,理学療法士・作業療法士はもちろん,クライアントにも見学の許可を得ることが重要となります.決められた指導者に帯同する場合には困惑することは少ないと思いますが,自身で見学したい指導者のところに行って見学をする場合には,どの指導者を見学しようか困惑してしまうことも少なくないと思います.こういった場合にあまり1人の理学療法士・作業療法士だけに集中して見学をしてしまうと,周囲の理学療法士・作業療法士が不快に感じる場合も少なくありませんので,こういった形式の場合にはまんべんなくいろいろな理学療法士・作業療法士の治療見学に入ることが肝要です.

PT臨床実習ルートマップ [ 柳澤健(理学療法) ]

見学をする場合に,座って見学をした方が良いのか,立って見学をした方が良いのかも悩むところです.座って見学をしていると楽をしているような感覚に陥りますが,一方で立って見学をしてしまうとクライアントを見下ろしてしまうような形になります.見学をする前に実習指導者に見学の方法についても指導を仰いでおいた方がよいでしょう.また忙しそうに動き回る臨床実習指導者や他の理学療法上・作業療法士に治療見学をお願いするのはタイミングが難しいのも事実です.クライアントによっては実習生に見学されるのを不快に感じる方もおられます.しかしながら多くの場合には見学をさせてもらえることがほとんどですので,勇気を持って見学をお願いしてみましょう.また見学の許可をいただいたら忘れずに感謝の言葉を伝えましょう.

 

見学終了後に待つものは?

見学が終了したら必ずと言ってよいほど,スタッフからは「何か質問はありませんか?」と質問されます.ここで「何もありません」と回答する実習生が少なからずいるわけですが,この回答というのは絶対に避けなければなりません.何も無いと回答すると,指導者にやる気がないとか,積極性が無いといった印象を与えてしまいますので,必ず治療見学の際には終わった際に何を質問するかを考えながら見学をすることが重要となります.実際には,臨床現場で治療見学をしていれば疑問だらけというのが普通だと思います.こういった質問をしたら勉強不足がばれるかなとか色々な思いを持たれるとは思いますが,ご自分が治療見学をしているクライアントを担当したら,どんな評価を行うだろうとか,どんな治療を行うだろうとか,どんなリスク管理に努めるだろうかと考えながら治療見学をすれば,何かしら質問が浮かんでくるはずです.質問内容によっては,指導者の高評価につながることもありますし,指導者からすれば質問をされなければ「何がわからないのかさえもわからない」わけです.質問が無いというのが一番問題なわけです.

また長期間にわたって実習を送っていると,徐々に質問する内容が無くなってくるかもしれません.そんな場合には視点を変えて見学をすることも重要です.関節可動域運動や筋力トレーニングを行っている際の理学療法士・作業療法士のハンドリングに着目するとか,クライアントの環境面に着目するとか,視点を変えて見学をすれば,さまざまな疑問が浮かんでくるはずです.

作業療法士・理学療法士臨床実習ガイドブック [ 京極真 ]

今回は理学療法士・作業療法士の臨床実習における治療見学について考えてみました.冒頭でも述べたように,臨床実習において一番長い時間を過ごすのは治療見学であることが多いです.見学を有意義なものとするために常に疑問を持って見学をすることが重要です.

 

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