半月板損傷に対する理学療法評価

変形性膝関節症
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 半月板損傷に対する理学療法評価 

半月板損傷に対して半月板切除術・半月板縫合術が施行され,その後に理学療法開始となるクライアントは少なくないと思います.

半月板損傷例に対して理学療法を行う上では,半月板の構造や機能を理解するとともに,半月板損傷の特徴を理解した上で適切な理学療法評価を行う必要があります.

今回は半月板損傷例に対する理学療法評価について考えてみたいと思います.

 

 半月板損傷例を担当した際に理学療法士が収集すべき情報 

①受傷機序

まずはどのような状況下で受傷したのかを詳細に聞き取り,受傷に至った要因を分析することが重要です.

特にスポーツ活動中に半月板損傷を受傷した場合には,再発予防を考える上で受傷機序を考えることは非常に重要です.

②現病歴

診断名や受傷からの期間,主症状などの情報を収集しましょう.

バケツ柄様断裂や弁状断裂では受傷からの期間が長く,キャッチングなどの症状を頻発することが多いので注意が必要です.

③既往歴

前十字靭帯損傷や内側側副靭帯損傷,軟骨損傷などを合併しているかどうかを確認しましょう.

靱帯損傷を合併している場合には,後療法の考え方も全く変わってきます.

④手術記録

損傷部位・形態などの関節鏡所見,術式(部分切除術/縫合術),術中合併症の有無を確認しましょう.

半月板と一言で言っても前角と後角の損傷では後療法で注意すべき点も異なります.

また縫合術では免荷が長くなりやすく,再断裂にも注意が必要です.

⑤禁止事項

担当医から術後理学療法のスケジュールおよび禁止事項について確認しましょう.

⑥その他

クライアントが競技を行っている場合には,競技種目・レベル,練習内容・量競技復帰の希望時期などについて問診で確認することも重要です.

 

 

 

 

 半月板損傷例を担当した際に理学療法士が確認すべき理学所見 

①視診・触診

関節水腫が術後に生じやすく,水腫が強いと膝蓋骨の輪郭が明確ではなくなります.

関節水腫が疑われる場合には,膝蓋跳動テストを使って水腫の有無を確認するとよいでしょう.

②形態測定

膝関節周囲筋の筋萎縮を把握するため,大腿周径と下腿周径を計測します.

下肢のアライメント不良の原因となる脚長差は,疎果長・転子果長で確認します.

マルアライメントを評価する上では脚長差の評価は欠かせません.

③関節可動域測定

半月板損傷術後では,切除部または縫合部に過度な屈曲・回旋ストレス加わらないように注意が必要です.

特に縫合術では深屈曲を避け,他動関節可動域測定は最終可動域直前の抵抗感が開始する角度までに留めることも重要です.

④筋力測定

股関節,膝関節,足関節周囲の筋力についての徒手筋力検査を用いて評価を行います.

膝関節筋力については可能であれば,等速性筋力測定装置を用いて等速性筋力を測定し,競技復帰の指標とすることが勧められます.

⑤アライメント

外反位では膝外側に,内反位では膝内側に圧迫応力が集中し,それぞれ外側半月板,内側半月板に過剰なストレスが加わります.

静的・動的アライメントともに膝外反位や内反位をとるかどうか,その他不良姿勢を呈していないかを評価します.

⑥バランステスト

片脚バランスが不良ですと,特に膝関節屈曲位では膝側方動揺が顕著となり,荷重ストレスに加えて過度な回旋ストレスが生じることとなります.

バランステストは片脚立位保持時間だけでなく膝の動揺性の有無など姿勢制御パターンを評価することが重要となります.

容易に片脚立位保持が可能な場合には,バランスボードやバランスマットなど不安定面上で評価する方法も有用です.

 

今回は半月板損傷例に対する理学療法評価について考えてみました.

今回は一般的な半月板損傷例の理学療法評価についてご紹介させていただきましたが,クライアントの状態によっては追加して行った方が良い検査も考えられます.

 

 

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