理学療法士・作業療法士が専門用語を一般の人にわかりやすく説明するには?

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 PT・OTが専門用語を一般の人にわかりやすく説明するには? 

専門用語を使いこなせることは,一人前の理学療法士・作業療法士としての基本です.

しかしながら理学療法士・作業療法士特有の専門用語は,クライアントにとっては難しく理解できないものが多いでしょう.

同様に施設内でやり取りを行う他職種のスタッフにも理解されにくいという一面もあります.

クライアントに必要なリハビリや機能的な目標などを伝える言葉として最適な専門用語を選んでも,相手に通じなければ意味がありません.

 

 

 

 

 相手によって言葉を使い分けよう 

われわれは相手に合わせて専門用語を使い分ける必要があります.

相手がリハビリ職であればリハビリ職に対する用語,クライアントであればクライアントに対する用語,臨床実習生であれば臨床実習生に対する用語,医師・看護師であれば医師・看護師に対する用語をうまく使い分けることが重要となります.

あの理学療法士・作業療法士はいつも難しいことばかり言って何を言っているのか分からないと,非難を浴びることが多いので注意が必要です.

 

 

 

 

 専門用語の必要性 

考えてみるとわれわれが当たり前に使っている専門用語ってたくさんありますよね.

最近はテレビも健康番組が増えているのでクライアントも専門用語に関してたくさん知識を持っている場合も少なくありません.なぜ専門用語が必要かと考えてみますと,やはり共通言語として円滑にコミュニケーションを図るためというのが一番でしょう.

例えば専門家であれば上腕二頭筋といったワードを出せば,上腕の前面に位置する筋肉で,肘関節を屈曲する作用がある筋肉だということを連想できると思います.

専門職間でここの腕の前にある肘を曲げる筋肉がどうこうと話をしてては時間がかかって仕方ありません.

そういった意味では専門用語を使うというのは非常に意味があることなわけです.

専門用語を使うことで細かいニュアンスまで伝わり,クライアントへの対応がスムーズになります.

しかし一方で病院や介護施設内でのチームにおいて,他職種のスタッフにも専門用語を理解してもらうのは難しいものです.

どんなにわかりやすく説明しようとしても,単語の持つ独特な背景までは伝わりにくく,大変な労力を伴います.

一方で専門用語が通じる同業種間では,伝えたい内容が的確に表現できるため,ストレスなく会話は進みます.

自分の言葉が相手に通じるという安心感は,何よりも代えがたいものです.

専門用語は同職種との連帯感を深めるツールとしても大きな役割があるのだと感じます.

 

 

 

 

 他施設へのサマリーに専門用語を使用することどう思いますか? 

専門用語は理解する人にとっては非常に役立つものですが伝える相手によって使い方をわきまえる必要があります.

例えば退院後に介護施設に転院するケースで,介護施設に理学療法士や作業療法士が勤務していない場合には,退院後のリハビリテーションをリハビリスタッフ以外の職種に情報伝達することとなります.

そうなるとどんなに詳しい説明をしたつもりでも,専門用語の羅列であれば全く理解されないでしょう.

施設によっては,ケアマネージャーや生活相談員,看護師がサマリー管理を行っていることも多いので,難解な指示書としてそのまま見過ごされてしまうこともあるでしょう.

一方で他施設へ理学療法士や作業療法士がいる場合には,ある程度の専門用語を使った方がむしろ情報を伝達しやすくなるでしょう.

このように他施設との連携において,先方に理学療法士・作業療法士が在籍するかどうか,どのような処理が行われるかによって専門用語の使い方が変わります.

最も重要なのはクライアントの改善に向けた理学療法・作業療法の価値を理解してもらうことです.

専門用語というのは非常に便利ですし,専門家としては専門用語を知識として持っておく必要があります.

一方で一般に向けてできるだけわかりやすい言葉で説明する技術も身につけておくことも重要です.

私自身は専門用語の理解が浅いと,一般の方にもうまく説明できないことが多いと思いますので,まずは専門用語そのものの意味を十分に理解することが重要だと思います.

 

 

 

 

 わかりやすい言葉って? 

専門用語をどれだけ正しく使えるか学んできた理学療法士・作業療法士にとって,それを他の言葉に変換するとなると悩ましいものです.

専門用語を説明するために,さらにややこしい定義を持ちだしては一層伝わりにくくなってしまいます.

そこで言葉選びのヒントにしたいのが,テレビやラジオの健康番組です.

一般の人を対象とするテレビやラジオの表現は,公共の情報として誰にでも伝わりやすいように考えられた言葉が使われているからです.

健康番組を見ていると,簡潔な表現でとてもわかりやすくなっていることがわかるでしょう.

かみくだいた表現を使うことで普段のリハビリ時にも活用でき,リハビリに対するクライアント自身の理解も深まることが期待できます.

 

今回は理学療法士・作業療法士の専門用語の使い方について考えてみました.

クライアントにわかりやすく説明できることも理学療法士・作業療法士のテクニックの1つです.

わかりやすく説明してクライアントの信頼を得られるように努力しましょう.

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