クライアントにホームエクササイズ(自主トレーニング)を継続してもらうためには?

運動療法・物理療法
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目次

 クライアントにホームエクササイズを継続してもらうためには? 

理学療法士や作業療法士がクライアントに介入できる時間というのは非常に限られています.

そのためわれわれ理学療法士や作業療法士が介入できる以外の時間にクライアントご自身にどのような運動を行っていただくかというのが非常に重要となります.

ただ実際にはなかなかホームエクササイズ(自主トレーニング)を実施していただけないことも少なくありません.

今回はホームエクササイズ(自主トレーニング)指導のコツについて考えてみたいと思います.

 

 

 

 

 

 

 メモやイラストを渡しましょう 

皆様はどのようにしてホームエクササイズ(自主トレーニング)をされていますか?

口頭で伝えることも可能ですが,なかなか実践に結びつきませんので何かしら残るものとして渡すことが重要です.

特に自宅に帰ると入院中とは違って生活に追われ,ホームエクササイズ(自主トレーニング)を行うことをすっかり忘れてしまっているクライアントも多いので,渡したものを目につくところにはっておいてもらうことが重要です.

 

 

 

 

 

 

 イラスト化しましょう 

特にホームエクササイズ(自主トレーニング)を伝える際には,イラストを描いて伝えることが重要です.

口頭だけで伝えてもクライアントにとってはなかなか理解しにくいものです.

絵心のあるセラピストであれば,簡単なイラストを描いて運動や体操のやり方を説明することができます.

棒人間のような簡単なイラストであっても,文字列だけのメモよりはどういった運動かをイメージしやすくなります

イラスト化が難しい場合には運動の写真をお渡しするというのも良いと思います.

 

 

 

 

 

 

 入院中からホームエクササイズ(自主トレーニング)を行ってもらおう 

退院前に急にホームエクササイズ(自主トレーニング)を,運動を覚えられないばかりか,ホームエクササイズ(自主トレーニング)を習慣化することができません.

同じ運動であっても方法が変わると得られる効果も半減してしまいますので,入院中に正しい運動を覚えてもらうことも重要です.

また覚えてもらった運動を入院中に習慣化することも重要です.

入院中に運動が習慣化できなければ,自宅に退院した後に運動を継続することが難しいのは言うまでもありません.

 

 

 

 

 

 

 すぐに渡せる資料を用意しておく 

入院されているクライアントに運動指導を行う場合には,時間をかけて指導用の資料を作成することも可能かもしれません.

しかしながら外来のクライアントにホームエクササイズ(自主トレーニング)を指導する場合には,時間かけて指導用の資料を作成するのが難しいことが多いと思います.

こんな場合にはすぐに渡せる簡単な資料を用意しておくのも重要だと思います.

資料を作成する場合には,個人で作成するのも良いですが,部門でホームエクササイズの資料を作成して皆で共有するといった方法も勧められます.

基本のホームエクササイズについては一度作成しておくとリハビリ部門で共有し,似たニーズのある患者さんに使い回すことが可能です.

またコピーをクライアントに渡せる書籍を活用するのも有効です.

ただ通常は書籍をコピーして配布するとなると著作権が問題となります.

医歯薬出版の「リハビリテーション・ホームエクササイズ 患者さんに渡せる自主トレーニング127」という書籍は,クライアントの指導に使用する場合には,複写が許可されておりますので,こういったものを使用するのもお勧めです.

こちらの書籍にはCD-ROMも付属しており,写真をプリントアウトしてクライアントにお渡しすることが可能です.

 

こういったものを利用すれば,自分でイラストを用意したり図を書いたりする必要がないため,最も手軽にお渡しできるホームエクササイズといっても過言ではありません.

プリントアウトした用紙を用いて、患者さんに説明しながら要点を書き加えるのも親切な指導になるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 ホームエクササイズを継続してもらうポイント 

次回のリハビリまでにこれをやってきてくださいと指導しても,なかなか継続してもらえませんよね.

最初のうちはホームエクササイズに取り組む方も多いわけですが,次第にやらなくなってしまう方が多いのも事実です.

こういった場合には,プログラムのマンネリ化を防ぐことが重要です.

クライアントの性格にもよりますが,一度覚えた運動・体操をコツコツ続けられる方もいれば,飽きてしまう場合もあります.

同じプログラムを続けることによるマンネリ化を防ぐため,クライアントの状況に応じて今度はこんなことに挑戦してみませんかといった提案をしてみるのも有効です.

いきなり内容を変えると最初からやり方を覚える必要がありますので,少しずつ内容を見直してレベルアップしていくことも重要です.

ホームエクササイズ(自主トレーニング)を継続できない原因としては,時間が無いといった理由が多いと思います.

こういった場合には,クライアントのライフスタイルから考えて,具体的にどのタイミングであればホームプログラムに取り組めそうなのか話し合って検討することも重要です.

忙しいとはいっても1日の中で隙間時間を作って運動に取り組むことができる方が多いので,実施時間についても一緒に考えてあげることが重要です.

たとえば職場で始業前に時間の余裕があるということであれば,そこでホームエクササイズ(自主トレーニング)を行うことを提案します.

「起床後」「昼食後」「夕食前」など具体的に取り組む時間を決めることで実践に結びつきやすくなることもあるわけです.

クライアントとしても「いつ」「なにをすべきか」が具体的に提示されることで行動に移しやすくなります

 

 

 

 

今回はホームエクササイズ(自主トレーニング)指導のコツについて考えてみました.

皆さんも日々のホームエクササイズ(自主トレーニング)指導に役立てていただければ嬉しいです.

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